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闇中輝眼  作者: 銀河狼
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Scene 1

 時代はデジタルの波に呑まれ、古き良き時時代は懐古主義者達の金字塔と化している。

 しかしその現代においても、レトロでありながらも若者の間で、根強く好まれる娯楽があった。

 命の危険はなく、テーマパークのアトラクションのような、作り物のスリルではない、筋書きのない恐怖を味わうことの出来る最高の娯楽。

 それが、肝試しである。

 ネーミングこそちょっとあれだが、夏の風物詩ばかりではなく、昨今は一年中を通して楽しまれているが、お化けの作り物やこんにゃくで脅かすようなチャチなものではなく、本物の心霊スポットを探検するのが通のやり方だ。

 おかげで、不法侵入という犯罪が後を絶たないのが、警察の頭痛の種だ。

 かつては口コミか、せいぜい電話で伝わっていた怪談話も、インターネットの普及により、それ専用のホームページを介して、短時間で爆発的に全国へと伝わるようになり、新たに『都市伝説』と名を変えて、退屈な日常にほんの少しのスパイスを加えている。

 難点をいえばそうした場所はたいてい郊外、もしくは廃れた田舎などに多く存在し、都心部に暮らす人間にとっては、そうほいほいと気軽に行けそうな近場には少ないということだろうか。

 しかもそうした近場は大方有名になりすぎていて、遊び尽くされ、荒らされてしまい、もうスリルの『ス』の字もありはしなかった。

 つい、近年までは。

 そこは、ひどく寂しい場所だった。

 何もないというわけではない。

 倉庫、もしくは冷凍倉庫と思われる、巨大な長方形の箱を横倒しにしたような建物が、ポツリポツリと距離を置いて、そこかしこにそびえ建ってはいる。

 用途が物資の保管なだけに、オフィスビルなどから比べれば、常駐する人間が格段に少ないのは当然としても、今やそのどこにも人の気配はなく、閑散として、無味乾燥な金属製の外壁やコンクリートの壁に、傍若無人に描かれている極彩色の落書ですら色褪せ、ただ沈黙だけがこの場を支配していた。

 充満している潮の香りも、近年かなり水質浄化が進んだとはいえ、どこか生臭さが抜けず、寂寥感を誘うというよりは、胃の辺りが重苦しくして、かえって不気味だった。

 高度経済成長期に埋め立てにより、貿易の拠点の一つとして東京湾の一角に、華々しく産声を上げたこの埠頭だったが、時代の移り変わりと共に施設の老朽化と、なぜかこの手のものはコンパクトにならないどころか、徐々に大型化、さらには急激にハイテク化する港湾設備に対応しきれなくなっていた。

 ちょうどその頃、おりしも世はバブル景気の真っ最中で、荷を満載してひっきりなしに往来する、こちらも時代と比例して巨大化していく貨物船をさばき切ることも難しくなり、倉庫街としてもかなり手狭になっていたこともあって、文字通りの泡銭をつぎ込んで、沖合いをさらに大掛かりに埋め立て、開発し、大規模かつ最新鋭の設備を備えた、新たな埠頭を造成したのだ。

 しかし、戦後最大、最長の好景気と沸き返っていたバブルの崩壊と共に訪れた不況の波は、終わりはまったく見えず底も見えず、沖合いを埋め立てられてしまったことで、主力である大型船が入ってくることすら不可能になった埠頭は存在意義を無くし、またたくまに見る影もなく寂れ果て、維持管理しきれなくなった旧式の倉庫など売却すらままならず、ほとんどの企業が、やむをえないとそのまま放置、いや事実上放棄したものだから、荒廃はなおのこと著しかった。

 一時はそのせいで、急増したホームレスやら良からぬ遊びにふける若者の集団などに、空いた建物を次々と占拠されたこともあったが、物騒かつ薄気味が悪い事件事故が頻発するようになると、今度はお決まりの、幽霊が出るといった怪異の噂がまことしやかに囁かれるようになり始めた。

 さらには実際にそうした現象を体験したという輩が、真偽のほどは定かではないにしても、次々に現れるにいたっては、いかに豪胆な連中だろうと敬遠するようになるのはあたり前で、みるみる引き潮のごとく、あっという間にいなくなってしまった。

 こうして再び、人の姿はすっかり消え失せ、今度こそ正真正銘のゴーストタウンと化したのである。

 そして、都心に程近い、格好の心霊スポットとして、若者達の口に上るようになったというわけだ。

 しかし、それもどうやら今年度限りとなりそうで、ここ最近の湾岸地域の再開発の波に乗ってここにも、さまざまなアトラクションを有したアミューズメントパークと、商業施設、ホテル群の建設が、五月頃から着工されることが決まっている。

 さして広くもない東京というこの街に、長らく遊ばせておくような無駄なスペースは皆無だとでも言いたいのだろう。

 再開発に伴い、その周辺の、まだ昭和の末期を思わせる、中途半端に古い街並みをも震撼させていた。

 近代化の波に取り残され、いい加減あきらめたかほっとしたところに、降ってわいたような大規模開発なのだから、それも当然である。

 そろそろ老朽化が目立ち始めた、ビルの高さはせいぜい十階どまり。

 電線が張り巡らされているとはいえ、ずいぶんと空が広く見える。

 それが夜ともなり、電線が闇へと溶け込んでしまえばさらに顕著になった。

 七時を回る頃になれば、飲食店をのぞいた商店は、早々に店を閉め、一番粘っている赤提灯も、日付が変わる頃には店仕舞いをすっかり済ませ、従業員すら帰宅の途についた。

 まだ埠頭が活気付いていた頃には、数件あったコンビニエンスストアも、バブルの崩壊共に、一軒、また一軒と撤退し、半径一キロ以内には存在しなくなってしまった。

 その中にあって、妙に近代的なデザインの大型の銀色の街灯だけが、煌々と明かりを降り注いで浮き上がっている。

 片側二車線ずつの結構大きな道路だが、ほとんど車の通りもなく、閑散というよりは、異次元空間にでも迷い込んでしまったようだ。

 そこを今晩は珍しく、一台のタクシーが疾走していた。

「その先を、右に曲がってください」

「はあ?」

 この道三十年、十分にベテランの粋に入っている、見るからにさえない中高年男の見本のようなタクシー運転手の野瀬和巳は、本日最後の客になるであろう彼女の指示に、うっかりそんな反応を返してしまった。

「あの……この先を右ですか?」

 この前後数百メートルには、他に右折できるところはないし、てっきり聞き違えたのかと思っ聞き返したとしても無理はあるまい。

 何せそこにあるのは、心霊スポットとして有名になりすぎた、例の埠頭だからだ。

 ストリートファッションというのか、妙にだらしない格好をした茶髪の若者ならともかく、スーツ姿の、年の頃二十代半ばの妙齢な女性が、しかも一人となればなおさらである。

「……はい、お願いします」

 しかし、戻ってきた答えは同じで、彼は狐につままれたような気分にさいなまれつつ、ルームミラーでついつい、行儀悪く後部座席の客の様子を盗み見てしまった。

 パールピンクに塗られた、小振りな感じのする形の良い唇は固く結ばれ、そのけして濃くない色合いのせいなのか、はたまた夜のせいなのか、元々色白な小作りな顔を、余計に血色悪く見せていた。

 かなり古くから存在している有名な怪談に、タクシーの後部座席の女が走行中に忽然と消えてしまい、その座っていた後がぐっしょり濡れているというものだ。

 大体それは墓地の近くで起こるという噂で、こんな無骨極まりない埋立地、というのはついぞ聞いたことはなかったが、この女、ひょっとしてその類なのだろうかと勘ぐりたくなるほど、俯き加減で黙り込み、喋ることといえば、ここまでの道順を聞き取りにくい小さな声で指示するだけだった上に、行き先がそこでは出来過ぎだと、背筋に強い寒気が這い上がってくるのを止められなかった。

 最近まで入り口になる道路には、後を立たない不法侵入者を排除するためのかなり強固なバリケードが築かれていたのだが、再開発が決まって測量やらなにやら関係者の出入りが頻繁になり、先日ついに撤去されてしまっていたのだ。

 どうやら運転手の儚い希望を裏切って、訂正する気はないらしく、内心は勘弁してくれと泣きを入れたい気持ちはあったが、やむを得ず、ウィンカーを上げて速度を落とした。

 この客を拾ったのは、ここからさらに二十分程度走ったところにある、バブルの折にひらけてできたJRの駅前の繁華街のはずれに程近い場所で、大きな声ではあまりいえないような、評判のよくない店ばかりが軒を連ねていると、もっぱら噂の一角でだった。

 いつもは駅前、もしくはその周辺で客を捕まえられるのだが、本日はあいにく事故渋滞に引っかかって、出遅れてしまった。

 正直その辺りまで流してしまうと、深夜を過ぎても営業している店があるだけに、空振りになる日が多い。

 まったく今日は、何から何までついてねぇやと盛大に舌打ちした矢先、道路に面した店の壁一面に取り付けられたネオン看板が作り出す、目に突き刺さるようなけばけばしい蛍光色のさほど明るくない光の中に、ぼんやり照らし出され、右手を上げている人影が視界に飛び込んできたのだった。

 どうしようかと躊躇する気持ちがあったのは、そうした評判の悪い店に引っかかったのだろう、どうにもこの辺は客質も良くないからで、とりあえず無いよりましかと諦めの境地で路肩に寄せていくと、どうやら女性らしいシルエットに、ほっとすると同時に、珍しいこともあるもんだと、思わず口の中で呟いていた。

 それというのも、まだ営業している店が多いので、従業員やホステス達が帰途に着くのは、もっと遅い時間になるからだ。

 こんな若い女性が、それも一人で飲めるような所はなかったはずである。

 深夜にはたいてい、この繁華街の客を最後の一仕事と決めているので、その時々の酔客やホステス達、まれにバーテンダーなどの口から、聞くとも無しにさまざまな情報がもたらされることも、ままあった。

 それは酔った挙句の愚痴であったり、仕事からようやく解放された高揚感からくる軽口だったりもするが、職種は違っても同じ客商売だ、軽々しく、耳にした外聞を憚る話題を他にもらしたりはしない、という暗黙の了解が、互いに存在する気安さも手伝っているのかもしれなかった。

 そうして聞きかじった話を総合すると、女が立っている周辺の数軒は、まずほとんどがぼったくりなどの法律に触れるような商売の仕方をしていて、暴力団と直接繋がりがあるのだそうだ。

 中には、ホステスが全員、高級売春婦も兼ねているなどとというとんでもない眉唾な話もあり、そこは何でも大層な会員制で、紹介がなければ店内に足を踏み入れることもできず、客はみな、有名な政治家やら財政界の有力者といったVIPばかりなのだという。

 なぜ、そんな豪勢な店がこんな無名の盛り場にあるのか、と問えば、都心から遠くもなく近くもないこういう所の方がむしろ目立たなくて良いから、というありきたりな理由が飛び出してきた。

 近頃の娼婦といえば、ほとんどは外国人、それも東南アジア系の女性が多いが、話題に上ることは少なくなっても、日本国内において確実に感染者数を増やしつつあるエイズを、極力避けたいという客からのたっての要望で、全員が日本人なのだそうだ。

 その時には、たまたま飲んでいて耳にしたからと、面白おかしく話してくれた同年代の客ともども、なんとも突拍子もない内容だと、失笑してしまった。

 確かに性行為でエイズに感染するのは間違いではないが、日本国内ではどちらかといえば、一時ニュースやワイドショーをにぎわせていた血液製剤や、発症していない感染者の血を知らずに輸血してしまうことによって感染する場合が多い。

 ましてやエイズウィルスは感染力が非常に弱いので、避妊具を使用すれば性行為における感染もほぼ防げるという知識が常識になりつつある現在においては笑い話にしかならず、これもまた都市伝説と言えるのかもしれなかった。

 週末でもないのに取り締まりでもあったのか、珍しいほど駐車車両の見えない歩道際へ、高級感の漂うぴかぴかの黒い車体を滑るように横付けし、自分でも惚れ惚れするほどタイミングよくドアを開くと、慣れたしぐさで乗り込んできた女性は、白地に細かい黒の千鳥格子の、見るからに上質な生地を使用した、お嬢様風の丸襟のショート丈のツーピースを品良く着こなしていた。

 明りが頼りないルームライトだけなのではっきりしないが、一見すると銀行もしくは公務員といった、お堅くて良い所にお勤めのOLのようなおとなしやかな雰囲気のわりに、タイトスカートは座っただけで下着が覗けてしまうのではと危惧するほど丈が短く、そこから光沢のある黒のストッキングに包まれたほっそりとした足がすらりと、膝を揃えられて行儀良く、少し斜めに魅惑的に伸びている。

 身に着けているイヤリングやネックレス、右手の薬指の指輪といったアクセサリー類も、目の覚めるような鮮やかな真紅のルビーで、デザインに統一性が見えるところからいって、セット、もしくはシリーズとして、どこぞの有名な高級ブランドから売り出された代物なのかもしれなかった。

 靴はあいにく見えなかったが、乗り込むまでのわずか数歩とはいえ、高らかに響いた音からして、結構な高さのピンヒールだろう。

 化粧も、落ち着いた色合いのピンクを主体にした色調だが、その分ラメやグロスが入っていたりして、派手というよりは華がある感じだった。

 染めたわけではないらしい、栗色を強く帯びたセミロングの、前髪にだけに軽くパーマのかかった、これまたちょっとお嬢様風のストレートヘアに良く似合っている。

 物慣れない感じが、多少引っかかるが、彼女は水商売、それもかなり高級な店のホステスだ。

 片側二車線の道路に中央分離帯はなく、一応注意を促す目的の金属製の突起物が道路に埋め込まれ、それに前輪が乗った所で安全確認の一時停止をしたが、こういうときに限ってあいにく対向車も後続車も影も形もなく、スムーズに埠頭へと入り込めてしまった。

「……お客さん」

 逡巡に逡巡を重ねた結果、野瀬は我慢できなくなり、声だけかけてみた。

「ここは、女性がお一人で行かれるような場所じゃありませんよ」

 野瀬とて、ここに入るのは初めてだが、釣りが趣味だという同僚に聞いた話では、昼間には釣り人がたまに出入りするとかで、話をしてくれた彼は行ったことはないそうだが、何度か誘われたことはあり、また実際そこで釣りをした人に聞いたところ、魚の食い付きは悪くないが、日中でも気味が悪くて、とても一人ではいられないという。

 埠頭に入ると、荒れた路面はひび割れ、ところどころに剥がれたアスファルトが小石状になって転がっているので、車体が細かく不規則に振動し始めた。

 さっきまでの道路とは、大きさも明るさも比べ物にならないほどみすぼらしい街灯というより防犯灯が、申し訳なさそうに広げている光の輪を二つやり過ごすと、ヘッドライトをハイビームに切り替えても、タクシーの周りには信じられないほどの暗闇が覆い被さってきた。

 天気は悪くはないようだが、天空に浮かぶ月は間の悪いことに新月が明けたばかりなのか、地上に光を投げかけるどころか、自分の方が夜空に溶け込んでしまいそうに細く、頼りない三日月だ。

 案の定、待てど暮らせど彼女から返事はなく、こっそり溜息をつくと注意を前方へともどした。

 道は十分に広いが、こう無駄に広く人気がないと、廃車やら粗大ゴミを捨てにくる不届き者が必ずいるので、けして障害物がないわけではないからだ。

 ライトにぼんやりと浮かび上がる、敷地を取り囲む、枯れた植物の蔓が絡まったフェンスやら倉庫の壁やらが、不気味さを倍増させている。

 嫌な事件事故が多かったわりに、ここで自殺する者は意外に少ないらしい。

 残っている建物の大半が冷凍倉庫であり、定番、というのもなんだが、飛び降りや首吊りに向かないせいだろう。

「……その角の手前で、止めてください」

 埒もないことをつらつらと思い巡らせていた野瀬は、突然声をかけられて我に返り、目を瞬かせた。

 対向車などあるはずもないので、障害物の置かれていない道路の真ん中を堂々と走っていたのだが、一直線なものだから、視線は前を見つつも、考えに没頭するあまり、意識はちょっと別の方向に飛んでいたらしい。

 慌てて目を凝らすと、左手に、不用意に人が入り込まないようにと、錆とはげかけた落書のスプレー塗料の色が目立つ、銀色のフェンスが取り囲む敷地の先に十字路が見え、さらにそのもっと先の正面には、どうやら突き当りらしく、黒っぽい防波堤の壁らしきものがライトの中、かろうじてうかがえた。

 右手は、腰ほどの高さの金網が途切れることなく続き、その内側に植えられている、結構な高さにまで成長した常緑樹が、うっそうと繁っているのを見ると、こちらは裏手にあたっているらしい。

 うち捨てられ、タイヤまで持ち去られた乗用車が哀れっぽく傾いでいるその前のスペースに、戸惑いながら、とりあえず車体を寄せる。

 ギアをニュートラルに抜いてサイドブレーキを引いたまでは良かったが、彼女が降りる前にもう一度説得を試みるべきだと思っていたにもかかわらず、どうも気がそぞろだったようで、うっかり条件反射で後部ドアまで開いてしまった。

 そこではっと気がついて、迂闊さに悶絶したくなったが、やってしまったことにもう取り返しなどつくはずもなく、ましてここでもう一度ドアを閉めたりしたら、別の意味で警戒されてしまう。

 そこはどうやら、この敷地への出入り口の前らしく、フェンスと同じ材質に、補強のための角材を打ち付けた簡潔な両開きの門が取り付けられていた。

 その取っ手には、古びた頑丈そうな太い鎖が幾重かに巻きつけられ、間にごつい南京錠がぶら下がっているのが、少ない光源の中でも見て取れた。

 塀の高さはおおよそ二メートルほどはあり、見るからに運動に不向きな彼女の格好では、あの門が開けられないのであれば中に入るのは無理だ。

 それに、彼女が南京錠の鍵を持っているとは思えなかった。

 道路の反対側は、ただ金網を乗り越えるというだけなら、できないことはないだろうが、おそらく従業員がいた頃はそれほど大きく育てる気がなかったらしく、意外と狭い間隔で植わっている木は、屈んだくらいでは間に合わないほどの低さにまで枝が張っている。地面は、ここからではもちろんどうなっているかはわからないが、積もりに積もった落ち葉にゴミなどがカモフラージュされ、足元が危険極まりなく、強行突破するなら傷だらけになる覚悟が必要だ。

 それならむしろ、ぐるりと回り込んで、ここと同じ様に入り口を探す方がよほど賢いし、ここまで来て取り繕っても意味が無いので最初から、そちらに車を回すようにしただろう。

 一度、出版社に投稿してみたものの、採用されなかった作品を、捨てきれずに書き直したものです。

 まだほんのさわりの部分のみですが、気に入っていただけましたら幸いです。

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