第8話 オウゴウヌ王国側の準備(その2) ー第2段階と第3段階ー
【二日目】
翌朝、我が3姉妹(ドーラ、シャーロット、オリビア)の体調は戻った。
昨晩、ヒール魔法をかけてもらい、ポーションを飲み、睡眠をとったのが良かったのだろう。(第7話)
朝食前、念のため、もう一度、ヒール魔法をかけてもらい、ポーションを飲んだ。
昨晩は胃がムカついて食欲がなかったが、今朝の朝食は問題なく食べることができた。
朝食後、再び、聖女としての白いドレスに着替え、『光のドーム』に向かった。
母上・アン女王、我が父・レオ近衛師団長も付き添った。
『光のドーム』は兵士約10名が取り囲んでおり、近くの天幕にはすでに叔母上ソフィア・デービスが待っていた。
我が3姉妹(ドーラ、シャーロット、オリビア)が『光のドーム』に入ろうとした直前、母上、女王アンが呼び止めた。
「ドーラ、シャーロット、オリビア、今日からこれをもってお行き。」
すると、衛生兵から一人ずつ、ポーションが入った小瓶をいくつか手渡した。
ソフィア叔母上は、我が3姉妹(ドーラ、シャーロット、オリビア)に近づき、微笑み語った。
「ここからは体力的にきつくなるわ。ポーションを口にしながら、行いなさい。」
我が3姉妹(ドーラ、シャーロット、オリビア)は、戸惑いながら、ポーションを受け取り、『光のドーム』に入った。
さて、昨日、『すさまじく膨大』だった、『星の固まりの固まり』を、一つに絞った。(第7話)
この日は『星の固まりの固まり』から一つの『星の固まり』に絞った。
まあ、やることは、第7話の手順と同じだ。
『星の固まりの固まり』には、【とても膨大な数】の『星の固まり』があるのだ。
やっぱり、創造神ガエリア様からの指示に従い、【とても膨大な数】の『星の固まり』から、一つの『星の固まり』に絞った。
まず、『星の固まり』にも、いろんな形のものがある。
創造神ガエリア様からの指示により、渦巻きの形をしているもの、渦巻きの中心が細長いもの、形成する星がいろんな色があるものに絞り込んだ。
これで、『とても膨大な数の星の固まり』が、『膨大な数の星の固まり』に絞り込んだ。
このとき、魔法を使った。
すると、昨夜のみぞおちやへそ周辺に鈍い痛みがぶり返した。
我が3姉妹(ドーラ、シャーロット、オリビア)は、慌てて手渡されていたポーションを飲み、その痛みを和らげた。
次に『膨大な数』の『星の固まり』から、一つの『星の固まり』に絞り込んだ。
やはり、我が3姉妹(ドーラ、シャーロット、オリビア)の体調を心配した、創造神ガエリア様が『星の固まり』を並べ替えてもらった。
その中から、気になる『星の固まり』の一群を選んだ。
その時も魔法を使うので、再び、みぞおちやへそ周辺に鈍い痛みがぶり返した。
ポーションを飲んで、その痛みを和らげたが、その効き目が弱くなっている気がする。。。
さらに、一群の『星の固まり』から、最も気になる『星の固まり』を一つ選んだ。
二日目の作業はこれで終わり、12時間の休憩をとることになった。
やはり、このときもみぞおちやへそ周辺に鈍い痛みがぶり返し、ポーションを飲んだが、ほとんど効かなかった。
それどころか、体が熱い。発熱しているようだった。
しかも、吐き気まであった。
『光のドーム』を出ると、一日目と同様、衛生兵によりヒール魔法をかけてもらい、ポーションを飲んだ。
症状は和らいだが、だが完全には治らなかった。
母上・アン女王と、ソフィア叔母上から、「食事をとり、よく眠るように」と言われたが、吐き気から、我が3姉妹(ドーラ、シャーロット、オリビア)は、何も食べることができなかった。
【三日目】
三日目の朝、睡眠をとったせいか、我が3姉妹(ドーラ、シャーロット、オリビア)の体調は少し戻った。
朝食前、ヒール魔法をかけてもらい、ポーションを飲んだ。
二日目の夕方は吐き気から全く食物を口にすることができなかったが、朝食は『少しだけ』食べることができた。
というのも、胃のムカつきとか、吐き気がまったくなくなったわけではなかったから。。。
二日目の朝のように、『光のドーム』に入る前、ポーションが入った小瓶を、衛生兵からいくつか手渡された。
この日は、前日、一つの『星の固まり』から、一つの星を選ぶことであった。
1つの『星の固まり』も、『膨大な数』の星から形成されている。
やはり、行う手順は一日目と二日目と同じだった。
そう、創造神ガエリア様からの指示に従い、『膨大な数』の星から、一つの星に絞り込んだ。
まずは、創造神ガエリア様からの指示により、星の色と、星の大きさと、『星の固まり』の中心からの距離を用いて、『膨大な数』の星から『とても多い数』の星に絞り込んだ。
この時も魔法を使うので、みぞおちやへそ周辺に鈍い痛みがぶり返した。
いや、痛みの個所が、みぞおちやへそ周辺から、右下腹部に移った。
ポーションを飲んで和らげたが、完全には痛みは退かなかった。
次に、『とても多い数』の星から、気になる星の一群を選んだ。
この時も魔法を使い、右下腹部の痛みがぶり返した。
そして、吐き気がぶり返した。
危うく嘔吐するところだったが、ポーションを飲んで、和らげた。
最後に、気になる星の一群から、最も気になる星を選んだ。
これで三日目の作業は終了した。
だが、終わった瞬間、右下腹部からとても強い痛みが走った。
余りの痛みに我が3姉妹(ドーラ、シャーロット、オリビア)は立っていられず、右下腹部を押さえ、思わず跪いた。
そして、「うげ~~~!」という叫び声と共に、嘔吐した。
もう、気持ち悪くて仕方なかった。
ポーションを飲んで、症状を緩和したが、右下腹部の強い痛みと、吐き気は退かなかった。
すると、我が3姉妹(ドーラ、シャーロット、オリビア)の頭に、若い女性の声が聞こえた。
「明日はまず、今日選んだ星の近くから、和泉家を探すわ。
そして、王城と和泉家を結ぶ、トンネルを作る。
最後に、トンネルを通る者に加護魔法を与えるわ。」
更に若い女性の声は続いた。
「2番目のトンネルを作る者と、3番目の加護魔法を付与する者は、
順番が来るまで休みなさい。」
最後に若い女性の声はこう結んだ。
「12時間後、最初の和泉家を探すものだけ、この『光のドーム』に来なさい。」
我が3姉妹(ドーラ、シャーロット、オリビア)は、その声にうなずいた。
そして、3人で支え合いながら、『光のドーム』を出た。
だって、もう、1人では歩けなかったから。。。
ようやく、『光のドーム』を出ると、我が3姉妹(ドーラ、シャーロット、オリビア)は、そのまま倒れ込んだ。
その日も近くの天幕で待っていた、母上・アン女王は、大声で叫んだ。
「衛生兵! 直ちにヒールと、ポーションを与えよ!」
その声を聴くまでもなく、衛生兵が駆け寄ってきて、ヒール魔法をかけ、我が3姉妹(ドーラ、シャーロット、オリビア)にポーションを飲ませた。
その後、衛生兵に抱えられながら、王城内の宮殿に連れていかれた。
王族専用の食堂に通され、食事が提供された。
少しでも喉を通りやすくなるよう、リゾットとか、ゼリーとか提供された。
でも、、、何より吐き気がひどく、、、食べ物を見るのもイヤだった。
その様子を見た、母上、女王アンは、我が3姉妹(ドーラ、シャーロット、オリビア)に、優しく声をかけた。
「余も、30年前、そなた達と同じであった。。。
右下腹部は痛い。吐き気はする。発熱はある。
そんな状態で、食べ物を口にするのは困難だ。。。
それはわかる。
30年前、余も経験したのだから。。。
だが、明日、もっと大きな魔法を、そなた達はせねばならぬ。
特に、ドーラそれとシャーロット、そなた達は食べねばならぬ。
明日のために。。。」
母上の横に座っていた、ソフィア叔母上も優しく声をかけた。
「私も、30年前、あなた達と同じだった。
あなた達の気持ちは、痛いほどわかる。。。
でも、明日、もっと大変なの。。。
特に、ドーラちゃん、シャーロットちゃん、
あなた達は明日、とても大きな魔法をしなくちゃならないのよ?」
我が3姉妹(ドーラ、シャーロット、オリビア)は無言でうなずいた。
そして、吐き気や右下腹部の痛みと戦いながら、夕食を食した。
もう、涙が出て止まらなかった。
それでも、、、それでも、、、そんなには食べることができなかった。。。
【四日目】
次の日の朝、つまり四日目の朝、昨晩の夕食を少しでも食べたせいか、それとも睡眠のせいか、症状は少し良くなっていた。
朝食前に、ヒール魔法をかけてもらい、ポーションを飲んだ。少しでも症状が良くなるように。。。
その日の朝食は、昨晩の夕食よりは食べることができた。
でも、そんなには食べられなかった。
だって、症状が少し良くなったとは言っても、右下腹部が痛く、吐き気はやまず、発熱もあったから。。。
朝食後、母上・女王アンは、4歳下の妹、オリビアに語り掛けた。
「創造神ガエリア様のご指示通り、
和泉家の場所探しは、オリビア、そなた一人で行け。」
ソフィア叔母上は、ここ数日、王城に泊まり込んでおり、この日の朝食は一緒にしていた。
ソフィア叔母上は、我が妹オリビアに優しく語り掛けた。
「和泉家の地図を忘れないようにね。
ま、これは魔法をそんなには使わないから、大丈夫だと思うわ。」
オリビアは黙ってうなずいた。
次に、母上・女王アンは、我と2歳下の妹、シャーロットに語り掛けた。
「ドーラとシャーロットは自室で休んでおれ。
順番になったら呼ぶ。
それまでは体力を少しでも取り戻すのじゃ。」
我とシャーロットは黙ってうなずいた。
ここから先は、4歳下の妹、オリビアから、後に聞いた話だ。
我とシャーロットは、自室のベットに横になっていた。
そう、母上、女王アンの言うとおり、少しでも体力を取り戻すために。。。
ところで、日本の和泉家と我がオウゴウヌ王家には、120年にわたる結びつきがある。
その過程で、和泉家から、和泉家のある世界の地図、和泉家のある日本の地図、和泉家のある近隣市町村の地図等、詳細な地図の提供を受けている。
そして、和泉家から、我がオウゴウヌ家から結びつきを解かない限り、その土地を動かないとの誓約まである。
よって、オリビアは、その地図を『光のドーム』まで持って行って、『光のドーム』に映しだされた映像から、和泉家の位置を特定するのは、それほど難しいことではない。
ま、最初、三日目の星は『光り輝く星』であり、創造神ガエリア様の指示から、その星から3番目の『光り輝かない星』に位置する星を探すのが、ちょっと大変だったと言っていた。
だが、後にオリビアは言う。
「3番目の『光り輝かない星』は青く、美しかった。」と。。。
他にも、和泉家からもらった地図が30年前のもので、かなり変化していて、迷ったらしい。。。
しかし、オリビアは言う。
「(魔法で)上空から見ると、
庭に『和泉家』の大きな文字があり、助かった。。。」
(第5話)
午前11時前だったと思う。
我が部屋をノックして、侍従が入ってきた。
そして、彼は述べた。
「ドーラ様、順番です。準備ください。
オリビア様が、和泉家を見つけたそうです。」
我はうなずき、聖女としての白いドレスに着替え、『光のドーム』に歩いて行った。
そう、王城の庭と和泉家を結ぶ、極大魔法を行うために。。。
(次話に続く)
次話は2026/3/3 0時に更新予定です。




