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不思議な留学 ー留学先のオウゴウヌ王国って世界地図にないんだけどー  作者: U.X.
第3章 始動直前、そしてこの世界の基礎知識
28/46

第28話 午後の暇つぶし

執事からオウゴウヌ王国の歴史を聞き終えると(第27話)、ちょうど昼食となった。

 

僕が王室の食堂に行くと、すでにドーラ、シャーロット第二王女、オリビア第三王女がすでに座っていた。

 

 

 

だが、ドーラだけ白い軍服を着ていた。

 

僕は戸惑い問うた。

 

「ドーラさん、軍服を着ておられますが、、、

 今日は夕方まで休めとアン女王陛下から指示があったのでは?」

 (第24話)

 

 

 

ドーラはうんざりした表情で答えた。

 

「その筈だったのだが。。。

 

 公休でも伝えたいことががあるから、

 1時半に近衛師団司令部に来てくれって連絡があったんだ。。。」

 

 

 

公休でも呼び出すって何? 軍ってところはブラックだ!

 

シャーロット第二王女はドーラを横目で見て、少し悲し気な表情で語る。

 

「近衛師団司令部は、宮殿と同じ、王城内にあるから、、、

 ドーラ姉上の公休の時のスケジュールを把握しているの。。。

  

 公休の時でも、第一王女として公務があるときは遠慮してくれるんだけど、

 完全オフと知れば、たまに司令部に呼び出すの。。。」

 

 

 

僕は更に戸惑った。

 

「え? 軍の仕事だけでなく、第一王女としての公務もあるの?」

 

 

 

オリビア第三王女はため息をついて答えた。

 

「ええ、、、

 ドーラ姉上は、平日は軍人として働き、

 休日は第一王女としての公務があるときが多いの。。。

  

 そして、私は、平日はジョージ宰相の秘書として働き、

 休日は第三王女としての公務があるときが多いの。。。」

 

 

 

オリビア第三王女はちらりとシャーロット王太子を見て、話を続けた。

 

「シャーロット姉上は、24時間、365日、

 王太子としての公務があるの。。。」

 

 

 

僕は恐る恐る問うた。

 

「じゃあ、完全オフって?」

 

 

 

ドーラは視線を下に向けて、ため息をついて答えた。

 

「年に数日あるかどうかってところだな。。。」

 

 

 

うわー、、、オウゴウヌ王家って超ブラックなんだ。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気を取り直して、僕はドーラに語り掛けた。

 

「それにしても、ドーラさん。

 

 和泉家に初めて来られた時も思いましたが(第5話)、

 ビデオを見た若いころの母・エリーゼ(第2話)に似ていますね。。。

  

 ビデオでは、母・エリーゼは白い軍服を着ていました、

 今ドーラさん同じ軍服を着ていますから、、、

  

 もう、そっくりです。。。」

 

 

 

そう、ビデオで見た若いころの母・エリーゼに、ドーラはそっくりだ。。。

 

びっくりした!

 

 

 

ドーラは戸惑い、驚き問うた。

 

「え? 我は、若いころのエリーゼ伯母上とそっくりなのか?」

 

 

 

僕は黙ってうなずいた。

 

 

 

ドーラは興味深そうに尋ねた。

 

「若いころのエリーゼ伯母上の写真はないのか?」

 

 

 

シャーロット第二王女もオリビア第三王女も興味深そうに黙ってうなずいた。

 

 

 

 

 

僕は恐る恐る答えた。

 

「あるにはありますが、、、

 

 母・エリーゼの若いころのビデオは、、、

  

 僕のパソコンの中に封印してあります。。。」

 

 

 

シャーロット第二王女は戸惑い問うた。

 

「『封印』? なぜ?」

 

 

 

僕は迷ったが、正直に話すことにした。

 

「僕が小学生のころ、

  『僕は大きくなったら、オウゴウヌ王国に行くんだ。』

 って友達に話したら、、、

  

 小学校の教材の世界地図にはオウゴウヌ王国がなくって、

  『嘘つき』

 って、友達から、いじめられたことがあるんですよ。。。」

 (第2話)

 

 

 

ドーラ、シャーロット第二王女、オリビア第三王女は驚き、「え!」とつぶやいた。

 

 

 

僕は3人の王女の驚きの表情はスルーして、話を続けた。

 

「それを母・エリーゼに話したら、

 母・エリーゼは若いころのビデオを見せてくれました。

  

 『オウゴウヌ王国は実在する』ってことを、僕に示すために。。。」

 (第2話)

 

 

 

さすがに、グーパンチで母・エリーゼから殴られたことは話せなかった。(第2話)

 

そして、、、僕をイジメた友達がタタレたことも話せなかった。。。(第2話)

 

加えて、、、『オウゴウヌ王国に行くことを忘れたかった』とは、絶対にいう訳にはいかなかった。。。(第2話)

 

 

 

でも、これだけは正直に話した。

 

「でも、、心のどこかで、、、

 オウゴウヌ王国の存在の信じたかったんでしょうね。。。

  

 だから、、、母・エリーゼの若いころのビデオを、、、

 僕のパソコンにアップロードし、暗号掛けて封印してました。。。」

 

 

 

 

 

僕は自分の部屋に急いでいき、執務室の上のパソコンを持って、王室の食堂に戻った。

 

そして、ノートパソコンの中の、母・エリーゼの若いころのビデオを(第2話)、ドーラ、シャーロット王太子、オリビア第三王女に見せた。

 

 

 

オリビア第三王女は驚いた。

 

「これが、若いころのエリーゼ伯母上、、、

 修司殿の言うとおり、ドーラ姉上と、そっくり。。。」

 

 

 

シャーロット第二王女も黙ってうなずいた。

 

 

 

 

 

だが、次に若いころのアン女王とソフィア叔母さんが映ると(第2話)、ドーラは笑い出した。

 

「ははは!

 

 何を言うか!

  

 若い時の母上とソフィア叔母上は、

 シャーロットとオリビアにソックリではないか!」

 

 

 

そう、どうやら、オウゴウヌ王家の女性の顔はみんな同じ特徴になるらしい。

 

髪型まで一緒だと、ほくろの位置くらいしか、見分けがつかない。。。

 

 

 

シャーロット第二王女も笑い出した。

 

「ふふふ。。。本当。。。」

 

 

 



そして、前女王のブリジットと、その夫のダグラスが映った。(第2話)

 

ドーラは驚く。

 

「え? これ、ブリジットおばあ様と、ダグラスおじい様?」

 

 

 

オリビア第三王女も驚く。

 

「お二人とも若い!」

 

 

 

シャーロット第二王女は苦笑いを浮かべ、オリビア第三王女に語り掛けた。

 

「そりゃ、まあ、30年前だもんね。。。」

 

 

 

だが、僕は内心『あれ?』と思った。


このビデオを見たのは久しぶりだ。


だが、前女王のブリジット、僕にとっても祖母だが、当時のブリジットの年齢は、今のアン女王やソフィア叔母さんと年齢はほぼ同じはずだ。


だが、僕の見る限り、アン女王やソフィア叔母さんの方が若く見える。。。


気のせいだろうか?

 

 









そうやって盛り上がっていると、給仕係がドーラに近づき、話しかけた。

 

「ドーラ様、大丈夫なのですか?

 もう1時を過ぎましたが。。。

  

 1時半に近衛師団司令部に行かないといけないのですよね?」

 

 

 

すると、ドーラは「マズイ!」と叫び、慌てて近衛師団司令部へ走って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドーラが近衛師団司令部に走って行くと、シャーロット第二王女もオリビア第三王女も自室に戻っていった。

 

さて、、、やることがない。。。

 

 

 

本当は、土産に持ってきた機材の点検とか、設定とかしたいが、許可証がないので、機材のある軍の倉庫には僕一人ではいけない。。。(第23話)

 

 

 

しかたなく、執事さんに頼んで、王城の地図をもらい、許可証のいらない、王室のプライベート区域(第23話)をぶらぶらと歩いていた。

 

ま、王家のプライベート区域は警戒厳重なので、誘拐・拉致とか暗殺とかの心配もないだろうし。。。(第27話)

 

 

 

 

 

王室のプライベート区域を散歩していると、王家の庭にある、『光のアーチ』(第12話)の近くに来た。

 

ああ、『光のアーチ』のある王家の庭も、王家のプライベート区域の中にある。

 

 

 

あいかわらず、『光のアーチ』には10名の兵士が誰も近づかないように、見張っている。

 

和泉家の『光のアーチ』のように、半円のアーチでアーチの内側は鏡のように、全ての物を反射して映っている。(第5話)

 

昨日、ドーラと二人で、『光のアーチ』を何度もくぐり、『光のトンネル』を何度も行き来した。(第12話)

 

でも、それが昨日のことだが、なんだか、かなり昔のような気がする。。。

 

 

 

ふと近づこうとすると、兵士から「近づかないでください。」と注意された。

 

 

 

僕は『光アーチ』から1mほど離れ、『光のアーチ』に向かって、下手投げで石を投げた。

 

すると、パシ!と大きな音がして、その石は砕け散り、『光のアーチ』に粉々になった石は吸い込まれた。

(第13話)

 

 

 

今度は、僕の『光のアーチ』の1m横に座り、周囲を守る兵士に頼み、『光のアーチ』に向かって石を投げてもらった。

 

そして、僕は石が砕け散る様子をスマホを使って録画した。

 

 

 

スマホに録画したビデオを見て、僕は思わず後悔した。

 

そしてつぶやいた。

 

「あちゃー、、、高速度カメラを持ち込んでおけばよかったかな?」

 

 

 

ビデオをゆっくり再生すると、石は『光のアーチ』に触れた瞬間、引き延ばされているように見える。

 

そして引き延ばされた石は引き延ばす力に耐え切れず、バラバラになった後、吸い込まれているように見える。

 

 

 

でも、、、スマホのビデオ映像だと、不鮮明で、はっきりと『引き延ばされている』かは分からない。。。

 

 

 

なるべく兵士に石をゆっくり『光のアーチ』に向けて投げてもらって、何度も録画した。

 

でも、、、はっきりとしたことは分からなかった。。。

 

 

 

 

 

すると、後ろから「何をやっているのか?」との声が聞こえてきた。

 

振り返ると、白い軍服を着たドーラがあきれた表情で立っていた。

 

 

 

僕は驚き、ドーラに問うた。

 

「あれ、ドーラさん。近衛師団司令部の用事は済んだのですか?」

 

 

 

ドーラさんはあきれた表情のまま答えた。

 

「ああ、用事はすぐに済んだ。

 

 伝えたいことだけ伝えたら、今日は夜まで体を休めろとのことだ。」

 

 

 

僕は戸惑い問うた。

 

「え? 夜から軍の仕事ですか?」

 

 

 

ドーラはうなずき答えた。

 

「ああ、元々の予定通りだ。。。

 

 明日の午前0時から待機任務に移り、

 明日の朝から当番任務となる。。。

  

 それまでは公休だ。

 

 

 ところで、さっきの質問だ。

  

 何をしていたのだ?」

 

 

 

僕はうなずきながら答えた。

 

「ああ、、、『光のアーチ』を調べていたんです。。。

 

 『光のアーチ』に石を投げると、バラバラになって、吸い込まれます。

  

 ただ、石がバラバラになる前に、引き延ばされているようなんです。

  

 でも、上手くタイミングが合わないから、何回も撮影しているんです。。。」

 

 

 

 

 

ドーラはあきれながら答えた。

 

「ああ、創造神ガエリア様曰く、

  『光のアーチは蓋』

 なんだそうだ。。。」

 (第9話)

 

 

 

僕は戸惑い問うた。

 

「え? 『蓋』?」

 

 

 

ドーラはうなずきながら答えた。

 

「なんでも、創造神ガエリア様曰く、

  『蓋を作っておかないと、トンネルがなんでも吸い込んでしまう。』

 そうだ。。。」

 (第9話)

 

 

 

僕は更に戸惑った。

 

「へ?」

 

 

 

ドーラは僕の戸惑いをスルーして、話を続けた。

 

「創造神ガエリア様曰く、

  『(蓋を作っておかないと、トンネルに)

   近づいたものは引きちぎられ、

   バラバラになり、吸い込まれてしまう。』

 とも言っていた。」

 (第9話)

 

 

 

僕は驚いた。

 

『え? 

  

 近づいたものはなんでも吸いこむ?

  

 近づいたものは引きちぎられ、バラバラになり、吸い込まれるって?

  

 それじゃ、、、

 まるで、、、まるで、、、

 ブ○ッ○ホ○ルじゃねーか!

 

 こんな危険なものに近づいちゃだめだ!』

 

 

 

僕は慌ててドーラに、大声で言った。

 

「ドーラさん、『光のアーチ』に近づいちゃダメです!」

 

 

 

ドーラはあきれて、僕を罵った!

 

「だから、そう言っているだろうが!」

 

 

 

たぶん、、、ドーラは僕がどうして慌てていたのかは分からなかったのだと思う。。。

 

 

 

 

 

ドーラはあきれたまま、僕に語り掛けた。

 

「まったく。。。

 

 修司殿、一緒に宮殿に戻ろう。。。

  

 話したいこともあるし。。。」

 

 

 

そう言うと、右手を宮殿に向けた。

 

仕方なく、僕とドーラは宮殿に向けて歩いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は歩きながら考えていた。

 

『王城の庭と和泉家には【光のアーチ】があり、

 その間には【光のトンネル】がある。。。

 (第12話)

 

 【光のアーチ】が蓋で(第9話)、

 その蓋の中にはブ○ッ○ホ○ルみたいなものがあるってこと?

  

 そして、【光のトンネル】は二つのブ○ッ○ホ○ルを繋いでいる訳で、、、

 【光のトンネル】はワ○○ホ○ルみたいなものってこと?

  

 いや、でも、ワ○○ホ○ルは理論上の存在で、

 しかも不安定で、一瞬で、一秒よりはるかに短い時間で崩壊するはずだ。。。』

 

 

 

僕は歩きながらドーラに問うた。

 

「ドーラさん、『光のトンネル』はいつまであるのですか?」

 

 

 

ドーラは気のない返事をした。

 

「ああ、1年って聞いているぞ。

 だから、1年後、修司殿は日本へ帰り、

 我は修司殿と一緒に日本にわたるという訳だ。」

 

 

 

僕は思った。

 

『1年? どうして1年も保つの?』と。。。

 

 

 

僕はドーラと歩きながら、背中に冷たいものを感じていた。。。


次話は2026/3/11 12時に更新予定です。

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