表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不思議な留学 ー留学先のオウゴウヌ王国って世界地図にないんだけどー  作者: U.X.
第2章 歓迎、そして母と父に関わりのある人達
20/47

第20話 歓迎晩餐会終了 ー謎の始まりー

(前話からの続き)

 

 

 

デザート後のアイスクリーム騒動(第19話)も終わり、参加者は王室の食堂近くの庭に出た。

 

アン女王は笑顔で参加者に語った。

 

「今回、和泉家から、なんと花火セットがなんと200セット土産としてもらった!

 

 毎年、新年に花火をしても十分だし、、、

 ここ数年は貴族に下賜しても十分なほどに。。。

  

 という訳で、今夜は花火じゃ~!」

 

 

 

すると、ドーラは興奮して「花火だ~!」って叫んだ。

 

いや、ドーラだけではない、参加者全員が興奮した。

 

そして、参加者全員が線香花火を楽しんだ。

 

 

 

 

 

アン女王の言葉と参加者の興奮に僕は困惑した。

 

そんなにうれしいことなのか?

 

花火と言っても、線香花火のセットだし。。。

 

打ち上げ花火とか、ロケット花火はほとんどない筈だ。。。

 

 

 

 

 

すると、レオ近衛師団長が微笑み、僕に教えてくれた。

 

「実は、この国は硝石がほとんど採れなくて、火薬の材料に乏しいんだ。。。

 

 だから、花火は贅沢品なんだ。。。

  

 まあ、貴族の遊びだね。。。」

 

 

 

僕は戸惑い問うた。

 

「いえ、日本でも硝石はほとんど採れませんが、

 それでも硝石は生成可能なはずです。。。」

 

 

 

すると、ヒラリー後方支援連隊長は苦笑いを浮かべて教えてくれた。

 

「ああ、、、

 和泉家が土産に持ってきてくれる、文献の中に硝石の生成方法があったから、

 試したことがあったの。。。」

 

 

 

僕は戸惑い、「え?」とつぶやいた。

 

 

 

クラリス参謀総長も苦笑いを浮かべて教えてくれた。

 

「まあ、私もヒラリーも軍人だからね。。。火薬に興味があったの。。。

 

 藁や糞尿や草木灰から硝酸塩を取り出す方法が記載されていて、

 興味本位でトライしたことがあったの。。。」

 

 

 

ヒラリー後方支援連隊長は苦笑いを浮かべ、手のひらを空に向け、僕に語り掛けた。

 

「でも、、、硝石、とりわけ硝酸カリウムはほとんど生成されなかったの。。。

 

 生成された量はとっても微量で、とても使い物にならなかったわ。。。」

 

 

 

 

 

僕(=修司)は戸惑いながら問うた。

 

「藁や糞尿や草木灰から硝石を取り出すのは、

 日本でもごくわずかしか取れなかったと聞いてますが?」

 

 

 

クラリス参謀総長は苦笑いを浮かべて、顔を横に振った。

 

「それにしても少なすぎたわ。

 数百キロの原料を投入して、原料や土壌をどんなに工夫しても、

 数十グラムしか取れなかった。。。

  

 とても軍事には適用できないってことで、諦めたの。。。」

 

 

 

 

 

僕は戸惑いながら、あごに指を添えて、硝石がほとんど取れなかった原因を考えた。

 

そして、父・普一の仮説(第3話)を思い出し、思わずつぶやいた。

 

「父さんの仮説が正しいってこと?」

 

 

 

すると、ヒラリー後方支援連隊長は表情を変え、僕に問うた。

 

「どういうこと?」

 

 

 

僕(=修司)は慌てて両手を振って答えた。

 

「いやいや、気にしないでください。

 

 まずは、父さんから頼まれていることを、ちゃんと調べてからです。」

 

 

 

ヒラリー後方支援連隊長は不満げに答えた。

 

「まあ、そうなんだけど。。。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕方6時に始まった、ビデオメッセージ放映会、食事、そして花火も終了した。

 

アン女王は笑顔で、「これにて、修司殿の歓迎晩餐会は終了じゃ!」と言い、関係者は去っていった。

 

 

僕は時計を見ると、もう夜9時を過ぎていた。

 

慌ただしい1日だった。

 



だって、


 和泉家の庭で光のアーチが出現し(第5話)、


 ドーラと一緒に土産を運ぶために『光のトンネル』を行ったり来たりし、

 (第12話)


 ビデオメッセージを放映し、手紙を渡し(第17話)、


 食事をして(第18話、第19話)、


 花火(今話)


をしたのだから。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕(=修司)は、何気なく、夜空を見上げた。

 

すると、その夜空、いや星空に違和感を感じた。

 

日本で見た星空とは違う。


まあ、これでも物理学、とりわけ天文学の研究者だし。。。

 

これでも計測や学会で何度か海外に行っている、北半球だけでなく、南半球にも行ったことがある。

 

世界中の星空を見たと思っている。

 

でも、その海外で見たどの星空とも違う気がする。。。

 

 

 

僕は慌てて、持ってきたノートパソコンを操作して、夜9時の夜空のシミュレーション画像を見た。

 

緯度や経度をどう設定しても、王城から見る夜空の星の配置が異なっていた。

 

 

 

僕は思わずつぶやいた。

 

「もしかして、ここ(=オウゴウヌ王国)、地球でないってこと?

 

 もしかして、ここ、系外惑星?」

 

 

 

だが、すぐに否定した。

 

 

 

第一、昼過ぎにここにきて、僕は何の問題もなく過ごしている。

 

それどころか、父・普一も、祖父・賢治も、ここで1年間を過ごしている。

 

つまり、ここが地球でないとしたら、ここは地球と同じ環境だということだ。

 

いや、ちょっと違うかもしれないけど、それでも僕が何の問題なく過ごせるほど、ほとんど同じってことだ。

 

 

 

しかも、地球にいる人と、全く変わらない人がここに住んでいる。

 

だって、母・エリーゼも、祖母・マーガレットも、ここ、オウゴウヌ王国から日本に移り住んでいる。

 

風貌は西洋人だが、それ以外は全く違いはない。

 

 

 

そんな系外惑星なんてあるものか!

 

あり得ない!

 

そんなこと!

 

 

 

でも同時に、、、

 

ここが地球でないとしたら、、、

 

オウゴウヌ王国が世界地図にないことも納得がいく。。。(第2話)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いや、そもそも、、、

 

和泉家の庭と王城の庭を結んでいた『光のトンネル』(第12話)ってなんだ?

 

 

 

和泉家の庭と王城の庭の時空を繋げた?

 

そんなこと、科学的に可能なのか?

 

すくなくとも、現在の地球の人類の技術じゃ無理だ!

 

だって、とんでもないエネルギーが必要なはずだ!

 

それこそ、ブ○ッ○ホ○ルに匹敵するくらいのエネルギーがないと。。。

 

 

 

 

 

そうして考えていると、ドーラが笑顔で話しかけた。

 

「修司殿、どうしたんだ?

 

 そんなに怖い顔をして。。。

  

 今日1日疲れただろう。

 

 修司殿の部屋を準備したから案内しよう。

  

 今夜はもう休んだらどうだ?」

 

 

 

僕(=修司)は、戸惑いながら、ドーラに問うた。

 

「ドーラさん、王城の庭と、和泉家の庭を、どうやって結んだんですか?」

 

 

 

ドーラは微笑んで答えた。

 

「なんだ? そんなことか?

 

 魔法を使って繋げたんだ。。。」(第9話)

 

 

 

僕は驚いた。

 

そういえば、アイスクリームを作る氷について、ヒラリー後方支援連隊長が『冷却【魔法】で代用可能』って言っていた。。。

 

 

 

僕は驚きを隠せず、ドーラに再度問うた。

 

「魔法?

 

 オウゴウヌ王国の人は、王城の庭と和泉家の庭を結ぶぐらい、

 すごい魔法を操れるのですか?」

 

 

 

ドーラは少し照れくさそうに答えた。

 

「う~ん、、、

 我が国の人間が、

 王城の庭と和泉家の庭を結んだというのは、、、

 ちょっと違うな。。。」

 

 

 

僕は戸惑い、「え?」とつぶやいた。

 

 

 

ドーラは苦笑いを浮かべ、顔を傾け、話を続けた。

 

「魔法って、普通、創造神ガエリア様の大いなる力を、

 ちょっとだけ頂いて行うものなんだ。。。

 

 でも、王城の庭と和泉家の庭を結ぶ魔法は、

 ちょっとだけ頂くくらいじゃ、全然足らないんだ。。。

  

 だから、創造神ガエリア様が、大いなる力を直接、注いで行った。。。」

 (第9話)

 

 

 

ドーラは苦笑いを浮かべたまま、僕を見つめ、答えた。

 

「つまり、『ほとんど、創造神ガエリア様のお力』だな。。。」

 

 

 

 

 

そりゃ、まあ、人間の力では到底無理だろう。

 

だって、ブ○ッ○ホ○ルに匹敵するくらいのエネルギーがないと難しいはずだ。。。

 

 

 

それこそ、神の力でも使わない限り。。。

 

だから、僕は黙ってうなずいた。

 

 

 

え? 科学者なのに、神を信じるのかって?

 

 

 

そもそも、『和泉家はバカツキとタタリの家』だよ? (第1話)

 

神でもいないと、『和泉家のバカツキとタタリ』はあり得ないよ!

 

 

 

 

 

ドーラは少し寂しそうに、でも努めて明るく、話を進めた。

 

「でも、このときの創造神ガエリア様の力が我の身体に流れたとき、

 体の負担が重すぎて、私の魔法器官はダメになってしまった。

  

 だから、創造神ガエリア様は、私の体から魔法器官を取り去ってしまった。

 (第9話)

  

 よって、もう我は、、、

 2度と魔法を使うことはできないがな。。。」

 

 

 

そう言うと、ドーラは右手で、右下腹部を添えた。

 

 

 

僕は戸惑い、問うた。

 

「魔法器官は、右下腹部にある内臓の1つだったのですか?」

 

 

 

すると、ドーラは黙ってうなずいた。

 

 

 

そして微笑み、話を続けた。

 

「良いのじゃ、魔法器官くらい。。。

 

 だって、こうして、我が許婿殿に会えたのだから。。。」

 

 

 

ドーラは王室の食堂に右手を向け、笑顔で僕に語りかけた。

 

「さあ、修司殿の部屋を案内しよう。

 

 こっちだ。

  

 王室の食堂のある宮殿の1室だ。」

 

 

 

僕は戸惑いながら、「はい」と答えた。

 

 

 

僕とドーラは宮殿へと歩いて行った。

 

 

 

でも、同時にこう思っていた。

 

 『ブ○ッ○ホ○ルに匹敵するくらいのエネルギーが、

  ドーラの体内を流れたはず、よく内臓1つで済んだものだ。』


と。。。

 

 

 

でも、それをドーラに言う訳にいかず、胸の中にしまい込んだ。



次話は2026/3/7 12時に更新予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ