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不思議な留学 ー留学先のオウゴウヌ王国って世界地図にないんだけどー  作者: U.X.
第2章 歓迎、そして母と父に関わりのある人達
17/46

第17話 和泉家からの手紙

(前話からの続き)

 

 

 

僕(=修司)は、4本目のビデオメッセージ、つまり最後のビデオメッセージを流した。

 

映像には再び、母・エリーゼが映った。

 

母・エリーゼは笑顔で語る。

 

「さて、今回、多くの土産を、息子・修司に持たせた。

 

 その中には、些少なりとも食べ物が混じっておる。

  

 どれも、私が、日本を食べ歩き、逸品と思った物ばかりだ。

  

 どうか、食事を楽しんでほしい。

  

 くれぐれも、息子・修司を頼む。」

 

 

 

全てのビデオが終わり、再び、僕は給仕係に顔を向け、うなずいた。

 

すると、給仕係は、会場の明かりを操作し、会場が明るくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会場が明るくなるのを待ち、僕はテーブルに戻った。

 

そして、僕の席の脇に置いた、デパート紙袋を手にして、アン女王に語り掛けた。

 

「アン女王陛下、和泉家から預かっている手紙を配りたいのですが、

 

 誰が誰なのか、一度紹介いただけないでしょうか?」

 

 

 

すると、アン女王は微笑み、ドーラに語り掛けた。

 

「ドーラ、修司殿と一緒にテーブルを回ってやれ。

 

 そして、改めて紹介してやってくれ。」

 

 

 

ドーラは戸惑いの表情を浮かべて、席を立ち、僕のそばに来た。

 

そして、「手紙を見せて」と僕に言った。

 

僕は手紙の入ったデパートの紙袋をドーラに手渡した。

 

ドーラはデパートの紙袋に入った手紙の宛先を確認した。

 

 

 

最初に、ドーラはアン女王のそばに行き、語り掛けた。

 

「母上、母上宛の手紙が2通あります。

 

 それと、ブリジットおばあ様とダグラスおじい様への手紙もいくつかあります。

  

 これは母上にお預けしてよろしいですか?」

 

 

 

アン女王はうなずき、手紙を何通か受け取った。

 

そして、僕に向かって話しかけた。

 

「母上(=ブリジット)と父上(=ダグラス)の手紙は、明日、余が墓前に備える。」

 

 

 

僕は黙って、アン女王に頭を下げた。

 

 

 

 

 

次に、ドーラはレオ近衛師団長の席に近づき、語り掛けた。

 

「父上にも手紙が2通あります。

 

 それと、、、この会場にいない、軍のお偉方への手紙もあるのですが、

 いかが取り扱いましょうか?」

 

 

 

レオ近衛師団長は微笑み、答えた。

 

「僕宛の手紙は受け取ろう。

 

 さっき確認したけど、近衛師団にいない人だから、

 クラリスに頼むがいいだろう。」

 

 

 

そう言うと、レオ近衛師団長は、別のテーブルの席に座っていた、クラリス参謀総長に語り掛けた。

 

「クラリス、今、遠い任地に行っている

 エリーゼ分隊のメンバ宛の手紙がいくつかあるんだ。

 

 彼らは近衛師団所属じゃないんでね。

 僕の方から手紙を届けるのは憚られる。

  

 そこで、君の方から届けてはもらえないか?」

 

 

 

すると、クラリス参謀総長は、一瞬慌てたが、あきれてこう返した。

 

「わかったわよ。。。もう。。。」

 

 

 

補足すると、オウゴウヌ王国軍は近衛師団とその他の複数の師団から構成される。


レオ近衛師団長は近衛師団のトップであるが、オウゴウヌ王国軍全体のトップではないんだ。


クラリス参謀総長はオウゴウヌ王国軍全体を統括する参謀本部のトップなんだ。


だから、レオ近衛師団長は、近衛師団所属でない元エリーゼ分隊メンバへの手紙を、クラリス参謀総長に託したというわけ。。。

 



あ、それと、近衛師団の軍服は白で、近衛師団以外の軍服の色は黒なんだ。


だから、レオ近衛師団長、ダグ騎兵連隊長、ウオーレン魔法兵連隊長、ヒラリー後方支援連隊長の軍服の色が白なのに対して、クラリス参謀総長の軍服の色が黒ってわけ。。。

(第15話)


また、クラリス参謀総長の軍服に、三つ編みの飾り紐が付いているのは、彼女が参謀であることを示しているんだ。。。

(第15話)






次にドーラは同じテーブルに座っていた、二人の黒いイブニングドレスを来た若い女性に近づき、僕に顔を向けて話しかけた。

 

確かこの2人は、土産を持ってきた王城の庭の天幕の下で座っていた6名の男女の2人だ。(第12話)

 

そのうちの1人は、軽トラの一部を運転してもらっている。

 

「修司殿、我が妹二人を紹介する。

 

 修司殿から左手にいるのが、我とは2歳下の妹、シャーロットだ。

  

 そして右手にいるのが、我とは4歳下の妹、オリビアだ。」

 

 

 

その二人は微笑み、「はじめまして」と言うと、頭を下げた。

 

 

 

僕も慌てて、「はじめまして」と言って、頭を下げた。

 

 

 

いやー、もう、3人とも、そっくり!

 

顔は卵型、瞳は青でパッチリ目、肌は白、身長は170cm強の痩せ型で、髪はブロンドだ。

 

もう見分けがつかない!

 

 

 

まあ、ドーラさんは、ショートヘアの横分けだから、髪型でわかる。

 

でも、シャーロットさんとオリビアさんは、髪を高く結い上げて、同じ髪型で、誰が誰だかわかんない!

 

しかも、服まで一緒だ!

 

 

 

すると、ドーラが微笑み近づき、僕の耳元でささやいた。

 

「誰もが、最初は、我が3姉妹は見分けがつかん!

 

 見分ける方法はほくろの位置だ。

  

 シャーロットはあごの右下、オリビアは左目の下にほくろがあろう?」(第7話)

 

 

 

僕は思わず、ドーラにうなずいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドーラは僕を連れて、隣のテーブルに移動した。

 

そのテーブルにはソフィア叔母さんの席があり、ソフィア叔母さんにドーラが近づき、語り掛けた。

 

「ソフィア叔母上、叔母上宛にも手紙が2通あります。」

 

 

 

そう言うと、ソフィア叔母さんに手紙を2通渡した。

 

ソフィア叔母さんは微笑んで手紙を受け取った。

 

 

 

 

 

次に、ドーラはソフィア叔母さんの隣に座る中年男性に右手を向けた。

 

その中年男性は、顔はベース型、パッチリとした黒い目に、肌は白で、白髪の混じった黒髪ショートヘアを横分けにして、口ひげを生やしていた。

 

身長は170cm位だろうか?

 

確か、この人も、土産を持ってきた王城の庭の天幕の下で座っていた6名の男女の1人だ。(第12話)

 

ドーラはその中年男性を紹介した。

 

「この方は、オスカー・デービス公爵閣下。

 オウゴウヌ王国の貴族の取りまとめを担う、元老院議長を務めている。」

 

 

 

オスカー元老院議長は微笑み、僕に向かって、「はじめまして」と言うと、頭を下げた。

 

 

 

僕も慌てて、オスカー元老院議長に「はじめまして」と言い、頭を下げた。

 

 

 

 

 

さらに同じテーブルに座っていた、3人の赤いイブニングドレスを着た若い女性の席に近づき、僕に顔を向けて、話しかけた。

 

「さて、この3人は、オスカー元老院議長閣下とソフィア叔母上の娘だ。

 

 つまり、我にとっても、修司殿にとっても、従姉妹にあたる。

  

 左から、アリシア、ベティ、シェリーだ。」

 

 

 

この3姉妹も、まーソックリ!

 

しかも、ドーラさん、シャーロットさん、オリビアさんにソックリ!

 

だって、顔は卵型、瞳は青でパッチリ目、肌は白、身長は170cm強の痩せ型で、髪はブロンドだ。

 

何も知らない人がアン女王の娘3人と、ソフィアさんの娘3人の、計6人の中に放り出されたら、絶対見分けがつかないだろう。

 

 

 

ま、シェリーさんはまだ童顔が残っていて、まだ見分けがつくけどね。

 

やっぱり、ドーラさんが近くに来て耳打ちしてくれた。

 

アリシアさんは眉にほくろがあり、ベティさんは額にほくろがあり、それで見分けるんだって。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドーラは更に隣のテーブルに僕を連れて行った。

 

そのテーブルの席で、白髪の老人で、深いしわの刻まれた、身長170cm程の男性に、ドーラは右手を向けた。

 

「修司殿、こちら、アーサー・ライト前元老院議長閣下。

 

 我の祖母・ブリジットと、そなたの祖母・マーガレットには、

 妹・セシリア大叔母上がいた。 彼は彼女の夫だ。」

 

 

 

僕はハッとした。

 

ドーラが和泉家を訪ねた時、祖父・賢治が「セシリアさんはお元気ですか?」と問うたこと(第11話)を思い出した。

 

そうか! セシリアとは祖母・マーガレットの妹だったのだ!

 

 

 

ドーラはアーサーさんに少し悲し気に話しかけた。

 

「アーサー大叔父上、マーガレット大伯母上が生前、

 セシリア大叔母上宛にしたためた手紙があります。

 

 どうか、受け取ってはいただけないでしょうか?」

 

 

 

そう言うと、ドーラは一通の手紙を差し出した。

 

 

 

アーサーさんは、寂しげに手紙を受け取ると、微笑み僕に語り掛けた。

 

「ありがとう。セシリアの墓前に供えよう。

 

 それから、修司殿、私は、30年前、そなたの父君、普一殿に命を助けられた。

 

 引退した身だが、力になれることがあれば、なんでも相談してくれ。」

 

 

 

僕は戸惑いながら、無言で頭を下げた。

 

だって、初めて聞いた話だったから。。。

 

 

 

すると、別のテーブルの席に座っていた、アン女王も僕に話しかけた。

 

「修司殿、普一殿に命を助けられたのは、余も同じじゃ。

 

 困ったことがあれば、なんでも余に相談してくれ。」

 

 

 

僕は2度驚いた。

 

父さん(=普一)、30年前、オウゴウヌ王国で、いったい何をしたの?

 

 

 

 

 

次にドーラはアーサーさんの横に座っていた一人の中年男性に、ドーラは右手を向けた。

 

その中年男性は、顔は面長、瞳は黒で切れ長、肌は白、髪型はシルバーで横に分け、身長は190cmの痩せ型である。

 

一目見て、誰かに似ていると思った。誰だろう?

 

 

 

ドーラはその中年男性を紹介した。

 

「修司殿、この方は、ライト公爵家の現当主、トーマス・ライト公爵閣下だ。

 

 実は父上の兄君である。

  

 つまり、我が伯父だ。」

 

 

 

そうか! レオ近衛師団長に似ているんだ!

 

 

 

僕は思わず、ドーラに問うた。

 

「つまり、レオ近衛師団長のご両親って?」

 

 

 

ドーラはすまし顔で答えた。

 

「そう、父親はアーサー・ライト元元老院議長閣下、

 母親はセシリア大叔母上だ。」

 

 

 

セシリアさんは、祖母・マーガレットの妹だから、レオ近衛師団長から見て、母・エリーゼは従姉であり、僕は従甥となる。

 

そうか、だから、レオ近衛師団長は、僕は「義理の甥であり、従甥でもある」と言ったんだ!(第15話)

 

 

 

 

 

ドーラはトーマスさんに話しかけた。

 

「トーマス閣下、エリーゼ伯母上からの手紙を預かっております。

 

 どうか手紙を受け取ってください。」

 

 

 

すると、トーマスさんはちょっとだけ表情を崩し、「喜んで受け取るよ」と答え、手紙を受け取った。

 

 

 

だがすぐにトーマスさんは厳しい表情となり、僕を見て、僕に語り掛けた。

 

「はじめまして、我が従甥よ。

 

 そなたの母上とは、同じ年で、従兄弟だったから、

 幼き頃から一緒に遊んだ仲だ。

  

 よろしくな。」

 

 

 

僕は慌てて「よろしくお願いします。」と言って、頭を下げた。

 

 

 

 

 

次にドーラは同じテーブルにいた、二人の女性に近づいた。

 

一人は中年女性で、もう一人は若い女性だ。

 

そして、僕に向けて話しかけた。

 

「さて、この2人は、トーマス公爵閣下の妻のコニーと娘のイライザだ。」

 

 

 

二人は微笑み、「はじめまして」と言うと、僕に頭を下げた。

 

 

 

僕は慌てて、「はじめまして」と言い、頭を下げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次にドーラは、ダグ騎兵連隊長、ウオーレン魔法兵連隊長、ヒラリー後方支援連隊長、クラリス参謀総長のいる、テーブルに近づいた。

 

いやー、傍目にも、ドーラが緊張しているのが分かったね。。。

 

 

 

 

 

ドーラはダグ騎兵連隊長に近づくと、2通の手紙を差し出した。

 

「ダグ・ハミルトン騎兵連隊長閣下、

 エリーゼ伯母上と普一殿の手紙を受け取りください。」

 

 

 

ダグ騎兵連隊長は微笑み、手紙を受け取った。次にニヤリと笑うと、ドーラに声をかけた。

 

「ありがとうございます。ドーラ『殿下』♪」

 

 

 

ドーラは引きつった笑顔で返した。

 

「いつもの通り、ドーラ『中尉』とお呼びください。」

 

 

 

 

 

次にドーラはウオーレン魔法兵連隊長に近づくと、2通の手紙を差し出した。

 

「ウオーレン・ウッドハウス魔法兵連隊長閣下、

 エリーゼ伯母上と普一殿の手紙を受け取りください。」

 

 

ウオーレン魔法兵連隊長も微笑み、手紙を受け取った。やっぱりニヤリと笑うと、ドーラに声をかけた。

 

「ドーラ中尉、第一王女らしいね~♪」

 

 

 

ドーラは引きつった笑顔のまま返した。

 

「恐縮です。」

 

 

 

 

 

更にドーラはヒラリー後方支援連隊長に近づき、2通の手紙を差し出した。

 

「ヒラリー・エイリー後方支援連隊長閣下、

 エリーゼ伯母上と普一殿の手紙を受け取りください。」

 

 

 

ヒラリー後方支援連隊長は少し緊張した面持ちで手紙を受け取った。

 

まあ、父・普一から「頼みたいことがある」とビデオメッセージを見たばかりだったし。。。(第16話)

 

 

 

だが、すぐににんまりと笑い、ドーラに声をかけた。

 

「ドーラ中尉、ドレス似合っているわよ~♪」

 

 

 

ドーラは引きつった笑顔のまま凍らせてしまったような表情で返した。

 

「ありがとうございます。」

 

 

 

 

 

最後にドーラはクラリス参謀総長に近づき、何通かの手紙を差し出した。

 

「クラリス・イング参謀総長閣下、エリーゼ伯母上と普一殿の手紙、

 それとこの場にいない軍のお偉方の手紙を受け取りください。」

 

 

 

クラリス参謀総長はにやにやと笑い、手紙を受け取ると、ドーラに声をかけた。

 

「貴族に対する態度と、私達に対する態度が違うんじゃないの~?♪」

 

 

 

ドーラは引きつった笑顔ですら維持できなくなったのだろう。

 

ドーラは半分泣きそうな顔で答えた。

 

「もう、、、勘弁してください。。。」

 

 

 

ダグ騎兵連隊長、ウオーレン魔法兵連隊長、ヒラリー後方支援連隊長、クラリス参謀総長は、下を向いて「クックック」と笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、ダグ騎兵連隊長、ウオーレン魔法兵連隊長、ヒラリー後方支援連隊長、クラリス参謀総長がいたテーブルには、もう一人、中年男性が座っていった。

 

ダグ騎兵連隊長、ウオーレン魔法兵連隊長、ヒラリー後方支援連隊長、クラリス参謀総長は軍服だったが、彼は背広姿であった。

 

その中年男性は丸顔で、切れ長とした黒い目に、眼鏡をかけ、肌は白で、白髪のショートヘアを横分けにして、無精ひげを生やしていた。

 

身長は160cm位だろうか?

 

 

 

ドーラは彼につながり、僕に紹介しようとした瞬間、ヒラリー後方支援連隊長が片手で制した。

 

「ドーラ中尉、私が紹介するわ。」

 

 

 

そう言うと、ヒラリー後方支援連隊長は僕に顔を向け、中年男性に右手を向け、僕に語り掛けた。

 

「修司殿、彼はルーク・ハーディング教授。

 

 今は王立オウゴウヌ大学で医学の教鞭をとっているけど、

 30年前は王立オウゴウヌ病院で、普一殿の同僚だった方よ。」

 

 

 

そうか、父・普一のビデオメッセージで、ヒラリー後方支援連隊長と共に頼み込んだのは、ルーク教授だったのか。。。(第16話)

 

 

 

ルーク教授は僕に微笑み、僕に語り掛けた。

 

「修司君、君のお父さん、普一さんと一緒に働いた日々は楽しかったよ。。。」

 

 

 

僕は慌てて「よろしくお願いします」と言い、頭を下げた。

 

 

 

ドーラは戸惑いながら、父・普一の手紙をルーク教授に手渡した。




(次話に続く)

次話は2026/3/6 0時に更新予定です。

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