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不思議な留学 ー留学先のオウゴウヌ王国って世界地図にないんだけどー  作者: U.X.
第1章 出発前の準備、そして行ったり来たり
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第1話 プロローグ

新作、

 『不思議な留学 ー留学先のオウゴウヌ王国って世界地図にないんだけどー』

の公開を開始します。


異世界ファンタジーなのか、SFなのか、どっちつかずな物語になっておりますが、読者の皆様が気に入っていただけるのか心配です。


でも、どうか、読者の皆様、本作をよろしくお願いします。











僕の名前は和泉 修司、生まれも育ちも日本の、『生粋の日本人』である。


27歳の『生粋の日本人』である。




『生粋の』と強調したのは理由がある。


だって、誰も僕を『生粋の』日本人だとは思っていないから。。。




顔は卵型、髪はブロンドの短髪、瞳は青でパッチリ目、肌は白、身長は180cm弱の痩せ型で、どう見ても西洋人である。


仕方がないので、日本人と西洋人のハーフだと言って、僕の家族を良く知らない知人にはそれでごまかしている。




でも、僕の家庭を良く知る友人や知人は「ハーフでもないだろ!」とツッコミを入れる。


だって、両親もどう見ても西洋人だから。




母の名前は和泉・オウゴウヌ・エリーゼである。そう、母は遠い異国のオウゴウヌ家から日本に来た。


名前からして母が西洋人の風貌なのは、まあ、仕方がない。


ちなみに、顔は卵型、髪はブロンドのセミディ、瞳は青でパッチリ目、肌は白、身長は170cm強の痩せ型である。


まもなく、55歳を迎えるが、しわもなく、白髪もなく、若々しく、美人である。




父の名前は和泉 普一、父も顔は卵型、髪はブロンド、瞳は青でパッチリ目、肌は白、身長は180cm弱で、どう見ても西洋人なのだ。


両親の風貌がどう見ても西洋人なので、息子の僕の風貌も西洋人なのは仕方がないって訳。


父は50歳台の後半となり、最近は顔にしわが深く刻まれてきた。そして白髪も混ざってきた。




実は、和泉家は120年ほど前から、遠い異国のオウゴウヌ家の女性と結婚する習わしとなっている。


何世代にもわたりオウゴウヌ家と交わっているので、もう僕の90%以上はオウゴウヌ家の血が流れている。


父も90%弱は、オウゴウヌ家の血が流れている。


つまり、僕の風貌は、というか兄弟の風貌も、父の風貌も、すっかりオウゴウヌ家のものになってしまっている。




ああ、僕には弟と妹がいる。弟の名前は和泉 幸一で25歳、妹の名前は和泉 倫子(のりこ)で23歳、二人とも西洋人の風貌である。


幸一は僕と同じで短髪、倫子は髪型はセミロングだ。











僕の家庭には両親、僕、弟と妹、そして祖父がいる。


実は祖父の風貌も西洋人そのものだ。名前は和泉 賢治という。


祖父も75%がオウゴウヌ家の血が流れている。


祖父・賢治は現役のころは化学メーカーに勤め、化学プラント技術者だったらしい。


でも、僕が物心がつく頃には定年を迎えていた。


85歳を過ぎ、すっかり白髪になった。そして、顔はしわばかりだ。


時々近所を散歩する以外は、家でじっとしていることが多い。


特に、祖母が5年前に亡くなってからは。。。











祖父には妻、つまり僕から見て祖母がいた。もう5年前に亡くなってしまったが、名前は和泉・オウゴウヌ・マーガレットだった。


祖母の晩年は肝機能障害や腎機能の低下に、尿路結石や、吐き気や嘔吐、不整脈に苦しんだ。




祖母が亡くなった直後、祖母の病室で、それはそれは祖父・賢治は悲しんだ。


いや、泣き叫んだ。散々泣き叫んだ。


「帰るときに『守る』って誓ったのに、守り切れなかった~!」


と。。。




そして、父・普一も泣き叫んだ。


「医師として早く気付くべきなのに、気付くのが遅れた~!」


と。。。




ああ、父・普一は外科医だ。大きな病院で勤務医をしている。


祖母は15年位前、僕が中学校に入学するあたりから、体調が悪くなった。


血液検査では何の異常値がでず、健康体であるはずなのに、体調はどんどん悪化していった。




祖母の体調悪化が進んだ10年位前、父は何かに気付いたのだろう。


我が家にサウナを作った。


そしてルームランナーも設置し、家族にスポーツをするよう勧めた。


加えて超軟水のウオーターサーバーを設置し、家族に超軟水を飲むよう勧めた。




だが、5年前、祖母マーガレットは亡くなった。


とてもやさしい祖母だった。






そして、祖母が亡くなってから、母エリーゼも寂しそうだ。


というのも、母と祖母はいつも楽しそうに会話していたから。


二人とも、遠いオウゴウヌ王国から来て、貴重な話し相手だったから。。。




その話し相手を失って、母エリーゼは、本当に寂しそうだった。。。











母・エリーゼは、髪型はセミディの、西洋人の風貌で、ぱっと見、美人である。


しかし、『暴君』である。


父・普一、僕、弟、妹がグーパンチで何度殴られたか、わかりゃしない。


29年前、日本に来てから、乗馬、剣道を始めた。


もともと、母国で、乗馬や剣を嗜んでいたので、上達が早かったらしい。


ま、本人曰く、「母国の乗馬と剣とは違うので、変な癖があって、師匠を困らせた」と言っていたが。。。


今、乗馬クラブと剣道道場に非定期にインストラクターとして働いている。


そう、我が家で最強なのは、母・エリーゼだ。


しかも、論理はメチャクチャで、我を通す。


そう、『理不尽の極致の人』だ。




たまに、母、エリーゼは、家で酒に酔うと、家族にこう言う。


「カカカ! 私は世が世なら、母国で女王になっていたんだ。

 だから私を『女王陛下』とお呼び!」




ああ、母、エリーゼは、いつも笑う時は「カカカ!」と笑う。




話を『女王陛下』に戻すと、まだ祖母マーガレットが存命中は、母エリーゼの言葉に苦笑いを浮かべて、僕や弟や妹にこう言った。


「ま、私も、世が世なら、母国で女王になっていたんだけどね。。。」




ああ、母・エリーゼから見て、祖母・マーガレットは義母であるが、同時に伯母でもある。


だから、もし、母の言うとおり、『世が世なら女王』なら、祖母も女王だったかもしれない。


でも、僕も弟も妹も、そんな母や祖母のたわごとは信じちゃいない。。。


『こんな乱暴な人(=母)が、女王なんてあるもんか!』




あ、祖母、マーガレットは彼女の孫(=僕、弟、妹)には優しかったけど、父、普一は「孫が産まれるまでは、母も『暴君』だったよ」と言っていたけどね。。。











先ほど言ったように、父、普一は外科医で、大きな病院に勤めている。


その病院は災害があると、被災地に医師を派遣するのだが、必ず父は応募する。


災害に派遣されるとき、母はいつも誇らしげに「行ってこい」と父に告げる。




父は勤務医ということもあり、時々災害に派遣されることもあり、家を留守にすることが多い。


でも、僕も弟も妹も、そんな父を尊敬している。


だから、弟は昨年、医師になった。妹も医師の卵だ。











実は、僕も父に憧れ、高校2年まで医師になるつもりだった。


でも、なぜか高校3年になって、「物理学、とりわけ天文学の研究者になりたい」って思ったんだ。


僕が「物理学の研究者になりたい」と家族に告げると、母は大反対した。


「そんなもの、母国は必要ない!」と言って。。。


しかも、グーパンチで一発殴られた。


「考え直しなさい!」って。。。




何も殴らなくてもいいと思う。。。


ま、母の暴力にはもう慣れたけど。。。




父と祖父は顔を見合わせ、戸惑いながら、母に語り掛けた。


祖父は「これは和泉家長男の通る道だよ」と言ったし、父も母に「僕も高校3年のとき、なぜが医師になりたくなったんだ」と言った。




だが、まだ存命中だった祖母は苦笑いを浮かべ、僕に語り掛けた。


「一晩待ちなさい。きっと折れるわよ。」


と。。。











その次の朝、母は神妙な面持ちで、僕に語った。


「昨夜、私の枕元に創造神ガエリア様が立ち、私に語った。


  『そなたの息子の進路は我が導いた。

   アシエシア大陸の者は真実を知らねばならぬ。

   そなたの息子の願いを聞き届けてやってほしい』


 と。。。

 

 仕方がない。

 

 修司、あなたの行きたい進路に進みなさい。」




すると、苦笑いを浮かべ、祖母は母に語り掛けた。


「ふふふ。。。あなたも?


 私も普一が『医師になりたい』と言ってきたとき、

 『そんなもの母国に必要ない!』って反対した。

 

 でも、その夜、やっぱり、ガエリア様が私の枕元に立ってね。

 

  『アシエシア大陸の者には、この世界の医療が必要だ』

  

 と言われたの。。。

 

 でも、普一が医師になって、母国に何をもたらしたのか、

 あなたはその目で見ているでしょ?

 

 きっと、物理学の研究者となった修司は、母国に何かをもたらすわよ!」




すると、母は「え!」とつぶやき驚いた。




祖父は母に笑って語りかけた。


「ははは! これは和泉家長男の宿命だな~!」











そう、和泉家にはとても不思議なことが起こる。


和泉家を良く知るものはこう言う。


「和泉家はバカツキとタタリの家だ」と。。。











まず、バカツキから話すと、祖父と父と母は幸運の持ち主だ。


それと存命中だった頃の祖母も、本当に幸運の持ち主だった。


何気なく買った、株とか土地の値段は爆上がりするし、宝くじや馬券も大抵あたる。


だから、和泉家はとても裕福な家だ。


実は僕もたまに宝くじとか馬券を買うのだが、当たることが多い。


一方で、弟や妹は宝くじは外す。と言うか、当たったためしがない。




ところで皆さんに言っておくと、その和泉家の幸運におこぼれをもらおうとすると、それはしっぺ返しを喰らう。


例えば、僕が買った馬券と同じ馬券を、弟や妹あるいは友人が買うと、その馬券は僕を含めて外れる。


そう、幸運なのは、和泉家直系の男子あるいはその妻だけだ。











しかも、下手に和泉家に関わるとタタリがある。


特に和泉家を攻撃したり、陥れようとする者は、必ずタタリが起きる。


先ほど言ったが、和泉家には副収入が多く、毎年、結構な税金を払っている。


これは、母も、存命中だった頃の祖母も、


「王族だったから、税金の大切さは分かっている。払うべき税金は払う。」


と言って、毎年、税理士を雇って、税金を払っている。


でも、税務署がもっと税金を搾り取ろうと、難癖をつけようとすると、その役人は大怪我をしたりして、タタリが落ちる。




他にも、『生粋の日本人』だが、西洋人のような風貌なので、小さい頃はよくいじめられた。


多少のイジメは良いが、度が過ぎると、イジメた子は大怪我や病気になった。


だから、小さいころから、僕に近づく友人は少なかった。


「修司に下手に関わるとタタラれる」と言って。。。




実は、大学進学後、アカハラで有名な教授がいたが、僕にハラスメントをして、彼は翌日大怪我を負った。


大学内でも、僕には言動を気を付ける先生方が多い。




僕は中学から男子校に入れられた。


と言うのも、実は僕には許嫁がいる。


僕の許嫁は母の母国にいるらしいが、この年齢になるまで、会ったことはない。




僕が男子校に入れられた話に戻す。


許嫁がいる僕に、下手に僕に近づく女の子がいたら、その女の子がタタラれる恐れがある。


それを両親が恐れ、僕を男子校に入れた。




でも、大学進学後、僕に言い寄る女の子がいて、彼女はケガを負ってしまった。


だから、意図的に女の子との接触を避けた。合コンなんてもっての外だ。




それでも、ちっとも恋人ができない僕を心配して、恋人を斡旋しようとするお節介な友人もいたが、


「下手すると紹介した女の子だけでなく、お前もタタラれるぞ!」




と言ったら、彼は二度と、お節介をしようとはしなくなった。






ま、結果として、彼女いない歴、イコール、僕の年齢だ。


ははは。。。(やけ笑い)






一方、弟と妹は、西洋人の風貌でスタイル良いから、とてもモテる。


弟と妹は、数年前、二人で首都圏で買い物していたら、二人ともモデルとしてスカウトされたこともあるらしい。。。




弟は勤務医となり、患者と看護師からモテるらしい。。。


あ、でも、とてもきれいな恋人がいるけど。。。




妹も大学で医学を学んでいるが、とてもカッコいい恋人がいるが、にもかかわらず言い寄る男性が多くて困っているらしい。。。




フン!











話を『バカツキ』と『タタリ』に戻すと、父と母は「母国での働きの報酬」と言っている。


僕にも『バカツキ』と『タタリ』があるのは、父と母は「将来、母国で1年間過ごさなくてならないから、その報酬の前払い」と言っている。




そう、和泉家直系男子は30年に1度、母の母国、『オウゴウヌ王国』で1年間を過ごさなくてはならない。


父と祖父はそれを『留学』と呼んでいる。




この物語は、僕がオウゴウヌ王国で1年間を暮らした、留学生活の話である。



次話は2026/3/1の6時に更新します。


しばらく6時間おき、1日4回更新します。

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