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パラドックス  作者:
11/11

永遠のパラドックス

消えてしまったものはもう戻らない。

しかし、そこに矛盾が生じてしまったら?

世界は一体どっちを選ぶのだろうか。


一日寝て、昨日泣いたことが気にならなくなった。

多分疲れていたのかもしれない。そう思って、休日なのもあって一日休むことにした。

ベッドの上で転がって。何も考えず、ゴロゴロして、たまにスマホを見て時間を潰した。

...おかしい、消えない。

スマホで動画をいくつか見たり、好きなアニメを見たり、音楽を聞いたり、多くの娯楽を享受した。

...やはり、消えない。

寝てしまおう。

...眠れない。昨日からずっと心に残っている喪失感が気持ち悪い。何をしても楽しさを半分以下にされている感覚。

イライラする。俺はいい加減にベッドから立ち上がり、何をしようと言うわけでもないが、歩いていた。

そしたら、自分の机に日記があるのに気づいた。

「なんだ、これ?こんなの買ったっけ。」

ページをめくってみる。しかし、何も書かれてはいない。

「買ったばっかで何も書いていないのかな?」

ページをどんどんめくっていく。

ページをめくっていっても、そこに何もないことは分かっているのに。

しかし、予想に反して後半のとあるページに何か書いてあった。

『存在を消すことができるのは  の認知している範囲だけなのでは?

俺の中にはそう言う疑問が浮かんだ、そこで最後に  に一度も呼ばなかった名前をここに記そうと思う。きっと  が消えても残るはず。望みは薄いがせめてもの抵抗だ。

彼女の名前はエリア』

「...エリア」

俺は、知らないはずの人の名前を呼んでいる。

でも、どこか知っているような懐かしいような。そんな感じ、この心の隙間に元々入っていたような感じ。

「一体これは...」

「...本当に、私が命をかけてまでやったのにどういうことなのよ」

「!」

声の方をみる。そこには、消えたはずの彼女がいた。

「ああ、上手くいったのか」

「お陰様でね、全くよく考えたものだわ」

「お褒めに預かり光栄です」

「フッ何よ、それ」

俺は彼女に手を差し出した。

「さあ、冒険はまだまだこれからだよ。世界を渡らなくたって、変わらないさ」

彼女は微笑み、

「ええ!」

そう言って、俺の手をとった。

最後までご覧いただきありがとうございました。

まだまだ至らぬ点が多々ありますが、これからも暇があれば色々書いていこうと思います。

これからもよろしくお願いします。

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