永遠のパラドックス
消えてしまったものはもう戻らない。
しかし、そこに矛盾が生じてしまったら?
世界は一体どっちを選ぶのだろうか。
一日寝て、昨日泣いたことが気にならなくなった。
多分疲れていたのかもしれない。そう思って、休日なのもあって一日休むことにした。
ベッドの上で転がって。何も考えず、ゴロゴロして、たまにスマホを見て時間を潰した。
...おかしい、消えない。
スマホで動画をいくつか見たり、好きなアニメを見たり、音楽を聞いたり、多くの娯楽を享受した。
...やはり、消えない。
寝てしまおう。
...眠れない。昨日からずっと心に残っている喪失感が気持ち悪い。何をしても楽しさを半分以下にされている感覚。
イライラする。俺はいい加減にベッドから立ち上がり、何をしようと言うわけでもないが、歩いていた。
そしたら、自分の机に日記があるのに気づいた。
「なんだ、これ?こんなの買ったっけ。」
ページをめくってみる。しかし、何も書かれてはいない。
「買ったばっかで何も書いていないのかな?」
ページをどんどんめくっていく。
ページをめくっていっても、そこに何もないことは分かっているのに。
しかし、予想に反して後半のとあるページに何か書いてあった。
『存在を消すことができるのは の認知している範囲だけなのでは?
俺の中にはそう言う疑問が浮かんだ、そこで最後に に一度も呼ばなかった名前をここに記そうと思う。きっと が消えても残るはず。望みは薄いがせめてもの抵抗だ。
彼女の名前はエリア』
「...エリア」
俺は、知らないはずの人の名前を呼んでいる。
でも、どこか知っているような懐かしいような。そんな感じ、この心の隙間に元々入っていたような感じ。
「一体これは...」
「...本当に、私が命をかけてまでやったのにどういうことなのよ」
「!」
声の方をみる。そこには、消えたはずの彼女がいた。
「ああ、上手くいったのか」
「お陰様でね、全くよく考えたものだわ」
「お褒めに預かり光栄です」
「フッ何よ、それ」
俺は彼女に手を差し出した。
「さあ、冒険はまだまだこれからだよ。世界を渡らなくたって、変わらないさ」
彼女は微笑み、
「ええ!」
そう言って、俺の手をとった。
最後までご覧いただきありがとうございました。
まだまだ至らぬ点が多々ありますが、これからも暇があれば色々書いていこうと思います。
これからもよろしくお願いします。