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6

妖精の世界は想像とは違い都会的なところであった。と言っても東京みたいな高層ビルが立ち並ぶような都会ではなく、所謂、地方都市のような感じで、道路には車のようなものまで走っている。

妖精は、白いポシェットから何かを取り出すと、停留所にあるような標識板に向けてボタンのようなところを二度押した。

「すぐに来るから」

妖精は俺を見てニッコリとした。

すると本当にすぐにやってきた。

「これに乗るの?」

俺が聞くと妖精は頷いた。

スライドドアがすっと開く。

「さあ、乗って」

俺はそう言われると、戸惑うことなくすんなりと乗り込んだ。

二人がシートに座ると、

「妖精主様のところまでお願いね」

と、妖精が言った。運転手は「承知しました」と答えた。

まるでタクシーだな、と俺は思った。

スライドドアが静かに閉まる。

「どの方法で行きましょうか?」

「飛んで行きます。お願いします」

「分かりました」

車は周りの建物より少し上まで上昇すると、ゆっくりと動き出し、徐々に速度を上げていった。

「どの方法って?」

俺は妖精に聞いた。

「貴方が人間なのが分ったのね、きっと。だから気を回して景色を見ながらゆっくりと走って行きましょうかという事だと」

ここでは人間ってそう珍しいものでも無いらしい。他の人間が何をしにここに来てるのか聞こうと思ったが、何となく運転手が気になってここでは聞かずじまいになった。



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