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俺は散歩道を回らないで土手からそのまま飛び跳ねるように降りていった。ガサガサ派手な音がした。
少年達はあっけに取られているように俺を凝視した。それもそうだろう。彼らから見たら俺は立派なオッサンだ。そんな見知らぬオッサンが土手の草むらを物ともせずに駆け降りて来たのだ。ビビらないはずがない。
俺は一旦立ち止まると、「すうー」と息を吸って、それからゆっくりと間を詰めていった。
「さて君たち、こんなところで集まって何をしてるの?何か悪さでもしてるんじゃないだろうな?」
俺はさも偉そうに言ってみた。少年たちは何を勘違いしたのか、四人が顔を見合わせるとその瞬間慌てて走り去って行ってしまった。風を切るようにという言葉がピッタリと当て嵌まるようで、彼らの背中を見ながら俺は堪らず苦笑した。