Ⅷ 忠告
「んじゃ最後に、あのダンジョン、多分現実を侵蝕してる」
「ハァ!?」
とんでもないことを口走った雫。
いやホントにどういう事だよ!
「気づいてるとは思うけど意識を阻害、改変されてる。」
まてまてまて、阻害はわかったが改変?何か認識を変えられてるのか?
「……」
雫は俺が気づいてなかったことに気づいたのか、俺の部屋の一角を指さす。
そこにあるのはAIポット。制度の高いAIが積まれており、更に、リアルタイムで様々な情報が送られてくる。
更に現代の技術によりそれを圧倒的少ない機材、工程で行う事が出来、従来のものとは比べ物にならないくらい破格の値段で……破格の……
まて?確かに破格の値段だったがいくらだ?
いくら技術が進歩していたとはいえ、流石に安すぎではなかったか?
小学生のお小遣いでも買えるような値段だったぞ?
さらに更に、今まで誰も悪用などしていなかったのだが、他人の個人情報までもを知ることが出来てしまう。その人が今何をしているのか、その人が一体今何処にいるのか。
その人が今……
何を考えているのか。
「流石に学習していくと言っても限度ってものがあるだろ……!?」
「まぁ怪しいよね」
……流石にやばいぞ……これは何とかしないといけないんじゃ?
「さてと、とりあえず私の要件は終わったし、そろそろ行くね。あと、多分この事に気づいたアンタを世界は全力で”消しに”来ると思うから」
「え?あっおい!」
そう言い残し、雫は目の前から消えてしまった。どこかへ行ったではなく、消えた。テレポートの類か?俺にもいつかは使えるようになるのだろうか……
てか世界が全力で俺を消しに来るってどういう事だよ!
……もう疲れた……明日学校あるし、今日はもう寝よう……
てか部屋がスルメくせぇ!!!!




