Ⅴ 帰還!!不法侵入!!
とりあえず帰ろう。
そう思い来た道を引き返す。
……のだが………
「ここどこ?」
敵に追われながら進んでいたために、自分がどこをどうやって曲がったのかなど考えてはおらず、道がワカラナイ。
どうしよ……
と思って周りを見渡す。と、そこには……
『出口』
………
うん、出口だぁ!
きちんと覗いて見たが、自分が入ってきた場所である。
出口。うん、出口だ。
しかしなんでこんなものが?さっきまでなかったぞ?
と疑問を余所にとにかく帰りたいという衝動のままに出口に向かう。
時間が進んでない。
どうやら先程いた空間では時間が隔離されているのかは分からないが、こちらとは時間の進みが違うらしく、時計を見ると自分が入った時と同じ時刻を指している。
「……帰るか。」
とりあえず今日は家に帰ることにした。
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「……ただいまー」
玄関を閉める。因みに返事は無い。
それもそうだ。俺には家族がいない。
数年前に事故でなくしている。
だから返事が帰ってくるはずがない。
はずがなかったのだが……
「んぁ?むぁ、おはへひー」
知らない金髪セーラー少女がスルメ食いながらうちのソファーでくつろいでいた。
勿論通報しようとした、が、やめた。
何故なら……
「ひはらほへふへひひふ?」
と、そんな事を……そんな事……そんな……
……いや、何つった?