表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/40

天の涙 ジュダースクライ 有馬記念

 有馬記念当日。出走メンバーは岸のキングオブキングス、神野の乗る今年の菊花賞馬、レイジングブラスト、岡田のトウエイライトニン、ヨシノリのアルゼンチン杯馬フィーバーワン、嵯峨のウインブライアント、滝川のJC3着馬エターナルレイブ、三島のキューティレイン、俵のエレガンスクイーン。

 キングオブキングスは単勝1.1倍の支持率。次いで初対戦となる神野のレイジングブラスト、滝川のエターナルレイブ。ジュダースクライは14番人気。

 ジュダースクライとキングオブキングスはこれが引退レースだ。俺は人気を背負っていない分、気軽だったしジュダースクライの調子は上々だった。

「先生、作戦は?」

「最後だし、掲示板には入れたい。前目で競馬できるか?」

「どうでしょうね。内目の枠だし、先行しますか?」

「ゲートの出しだいだな。前に出られるなら前で。キングオブキングスより前で競馬しろ」

「結局そこが問題ですね」

「滝川のエターナルレイブの脚色も見て競馬しろ」

「はい」

 今回は内枠を引いたことで、先行策を取ることになった。

 馬場入場から輪乗りへ。俺はジュダースクライの一挙種一動を注意しながら観察し、滝川のエターナルレイブの馬体と挙動をチェックした。俺はジャパンカップの記憶がないからだ。菊花賞2着馬で、スタミナはありそうだから先行してくるかもしれない。

 スターターがスタート台に上り、ファンファーレが鳴る。競馬の祭典が幕を開ける。大きな歓声を受け、馬にも緊張感のようなものが伝わってくる。ジュダースクライはゲート入りを渋ったが、なんとか入ってくれた。あとはスタートだ。

 ゲートが開き、ややばらついたスタートでジュダースクライは素直にゲートを出てくれた。かかるような馬ではないので、先団外目の4番手につける。キングオブキングスとトウエイライトニンは定位置の後方から。滝川はジュダースの真後ろに付け、神野は2番手にレイジングブラストを入れた。

 当面、出方を注意しなければならないのは神野のレイジングブラストだ。滝川もそう考えての位置取りだろう。

 3コーナー回って4コーナーへ。神野のレイジングブラストが先頭に代わる頃合いで、俺は馬を更に外に出した。滝川のエターナルレイブと併せ馬にならないようにだ。

 直線向くと、エターナルレイブは鞭を入れて三番手に付ける。後ろを見たが、キングオブキングスが大外から突っ込んでくる。直線残り200,キングオブキングスが視界に入った段階で俺は仕掛けた。先頭は依然としてレイジングブラストだが、エターナルレイブも食い下がる。俺はキングオブキングスに先着するべく鞭を打ち、懸命に追うが、キングオブキングスは圧倒的なスピードでトップに立つ。エターナルレイブとレイジングブラストを捕らえた段階でゴールを迎えた。

 レース後、俺は最上ひかりさんと成克さんに出迎えられ、二人は労を労ってくれた。

「惜しかったけど、これも競馬ね」

「よく2着に入れてくれた。これで一安心だよ」

「はい。ジュダースクライの子供にも乗せてください」

「わかったわ。ありがとう、アキト君」

 そう言ってひかりさんは握手を求めてきた。俺は握手をし返し、この雪辱をジュダースクライの子で果たそうと誓った。

ジュダースクライ

牝馬

NHKマイル 有馬記念 安田記念

牝馬ながら牡馬混合路線を走り、皐月賞5着 NHKマイル勝利 菊花賞2着後、当時無敗だったキングオブキングスを破る波乱を見せる。翌年は安田記念を制覇。


レイジングブラスト

牡馬

菊花賞馬

神野のお手馬でダービーは3着


エターナルレイブ

牡馬

菊花賞2着、JC3着の関西馬

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ