表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/40

金髪の反逆児 2

 小河原は首都高を神奈川県の明人の住む相模原市まで飛ばす。

 助手席には木刀。

 小河原の頭はスキンヘッド。それにサングラス。どこからみてもヤクザそのものだった。

 明人は、補導されたものの、いつも面倒を見ている沼田巡査の執り成しで、少年院には送られなかったが、数十万の学校の窓ガラスの修理代の請求の支払いを、明人の叔母で親権者である佐夜子は請求され、親戚に金策を頼んでいた。

 当の明人はと言えば、平然と授業に出ているのである。

 明人は今回の件でちょっと周囲からは距離を置かれていた。

 もう中学卒業を控えているのに、明人はまったく進路を決めていなかった。

 いや、進路は決まっていたのだ。

 明人は卒業したら、牧童として北海道早来の松平ファームに勤めに出るつもりだったのだ。

 明人の学校に小河原は到着すると、彼は学校の受付に木刀を下げて行き、「吉沢明人に会いに来た」と用件を告げた。

 どう見てもヤクザのカチコミである。

 受付嬢は、震える声で「3-1ですぅ……」と言った。

 授業中の校舎内を小河原はターミネーター張りに木刀を担いで構内を闊歩する。

 やがて3-1に着くと、小河原は教室のドアを開け、こう言った。

「美浦のほうから来た! 俺は斎藤厩舎の小河原正二、吉沢アキトぉ! ちょっと顔貸せ」

 明人はゆっくりと、薄ら笑いを浮かべて言った。

「美浦のほうだぁ? 斎藤厩舎ってことは、アイツの差し金かぁ?」

「ほう、いい面構えだ。勝負師の顔だ。親父さんの面影がある。ついてこい!」

 小河原にそう言われると、明人はカバンだけを持って教室を後にした。

小河原正二

身長190センチ、体重86キロ。

スキンヘッドにサングラスで強面。

斎藤厩舎調教助手から関西で調教師に。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ