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高校に入学後、早月と鈴の二人と再会した。
早月は、前よりしつこくなっていて、ストーカーまがいの事をするようになっていた。
鈴の方は、前より怖さがアップしていて、身の危険を感じる事が多くなった。
そんな、鈴から放課後誰も居ない屋上に呼び出された。
私と鈴の二人っきりで、大事な話をしたいらしい。
正直、殺されるんじゃないかと考えてしまった。
内心、びくびくしつつ言われた通りに屋上に向かった。
すでに、鈴は来ていた。
屋上にあるベンチに座って私を待って居た。
私もベンチに座った。
屋上は、出入り自由となっていてベンチがあるのだ。
昼休みは、屋上と中庭が人気スポットで昼食をそこで食べる人が多い。
屋上は、放課後になると人気がなくなり、告白スポットなどになる。
そんな場所に、呼び出すなんて…まさか、告白でもする気なのかな?
それか、相談事かな?
「ねぇ…冬花。私の恋人になってくれないかしら?」
「……え…?」
あれ?聞き間違えたのかな?
さっき、恋人になってと言われたような?
「私に協力してくれるって約束したでしょう?今度は、早月に復讐するのを手伝って欲しいのよ。」
そう言って、鈴は私に迫って来る。
「協力するのは、恋愛事だったよね?それに、何で早月に復讐するの?するにしても、何で私と恋人になる必要があるの?」
もしかして、真実を知ったのかな?
でも、それと恋人の話がどう関係してくるのかな?
「…早月は、冬花が好きなのよ…。だから、復讐するために私と恋人になって欲しいわ。」
…成る程ね…。
早月が私を好きだったから、鈴は私を嫌っていたのか…。
でも、復讐するために私と恋人になるなんて…。
「…私の事嫌ってたんじゃないの?」
「今は、嫌いじゃないわ。断ったら、何するか分からないけれど…」
鈴の目が、怖くなって来た。
ハイライトになってる!
こんな目、見た事ある…。
中学の友達のヤンデレな恋人さんが、こんな目をしてた事があった。
というか、何するか分からないって何するの!?
脅された私は、震えながら恋人になる事を了承した。
まだ、死にたくないんです。




