2/2
天夜夜興
君は夜だった
夜の興り 昼の終わり
一夜の筈の出会いが続いてくれた
月夜の空 ただ月を見上げていた
出会えた日は忘れない
君がいてくれる
最初の日だった
今も覚えている
一年経った
二年経った
君がいてくれる
今も隣に 君はいる
千の夜が過ぎるまでは
ここにいる
そう言ってくれた
今も覚えている
九九七の夜になった
長かった
短かった
残り三
たったそれだけで
君はいなくなる
たったそれだけで
君はいれなくなる
今も覚えている
千の数は疾くに過ぎ去った
早かった
遅かった
変わらない
今はもう 君はいない
千の数は戻らない
今もまだ 君を想う
千の数より小さくならない
千の夜は過ぎ去った
君は夜だった