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桃太郎ですが、残念美人の鬼姫に今世紀最大の恋をしたので結婚することにしました  作者: 月城琴晴


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第18話 この距離で、終われるわけがなかった

「やっぱり、部屋行こう。」


俺たちはそのまま部屋に向かった。


少し歩いたあと、俺はぽつりと呟いた。


「……俺、結構重いかも。」


「うん。」


間を置かずに返ってくる。


「でも、私も重いよ?」


くすっと笑う気配。


「それに、ちょっと嬉しい。」


「ずっと、私ばっかり好きだと思ってたから。

 ……私、前から好きだったし。」


少しだけ視線を逸らして、


「桃、モテるって聞いてたし。ちょっと怖かった。」


「……でも。」


今度は、まっすぐこっちを見る。


「少しだけ、安心したかも。」


その一言で、胸の奥が少し軽くなる。


……なのに。


「……なんかさ。」


うまく言葉にできなくて、少し笑う。


「最近おかしいんだよな。」


「気づいたら、独占したくなってる。」


「よくないってわかってるのに、

 ……俺だけ見ててほしいって思う。」


少しだけ間を置く。


「嫌なことするつもりはないんだけど。」


静かに続けた。


「……でも、私も同じ。」


「気づいたら、そうなってる。」


小さく息を吐く。


「好きになると、こうなるのかな。」


「私も……桃のこと、縛りたくなるかもしれない。」


「……だよな。」


思わず苦笑する。


「俺も。」


少しだけ考えてから言った。


「でも、できるだけ……縛らないようにする。」


「うん。」


優しく頷く。


「私もそうする。」


そして、少しだけいたずらっぽく。


「でも——浮気はなしで。」


俺たちは手を繋いだまま、茜の家へ向かった。


離す理由なんて、もうなかった。


「なあ、茜。」


指に少し力を込める。


「……安心する。」


茜は少しだけ笑って、


「うん。」


静かに頷いた。


「私も。」


一歩、距離が近づく。


「やっぱり来てよかったな。」


「本当に、急に来るからびっくりした。」


くすっと笑ってから、少しだけ目を伏せる。


「……でも、会えないと思ってたから。」


小さく続ける。


「嬉しかった。」


その声がやけに近く感じた。


「……俺も。」


少しだけ視線を逸らす。


「ずっと一緒にいたいけど……まあ、家あっちだしな。」


「うん。」


「遠距離って、思ってたより大変そうだな。」


少し間が空く。


「近かったら、すぐ会えるのに。」


「……そうだね。」


一瞬、沈黙。


「でも、近かったら——」


俺は少しだけ笑う。


「多分、入り浸るな。」


茜もつられて笑った。


「本当に、急に来るからびっくりした。」


くすっと笑ってから、少しだけ目を伏せる。


「……でも、会えないと思ってたから。」


小さく続ける。


「嬉しかった。」


その声がやけに近く感じた。


「……俺も。」


少しだけ視線を逸らす。


「ずっと一緒にいたいけど……まあ、家あっちだしな。」


「うん。」


「遠距離って、思ってたより大変そうだな。」


少し間が空く。


「近かったら、すぐ会えるのに。」


「……そうだね。」


一瞬、沈黙。


「でも、近かったら——」


俺は少しだけ笑う。


「多分、入り浸るな。」


茜もつられて笑った。


離れていても、手放すつもりはなかった。


休みの時はすぐに行く。」


「……待ってる。」


そのまま、少しだけ沈黙が落ちる。


手は、離れていない。


近い。


この距離で、何も思わない方が無理だ。


「……なあ。」


茜が顔を上げる。


ほんの少し、息が触れそうな距離。


「……。」


でも——

朱羅の顔が浮かんだ。


あいつ……。


くそっ。


「……何もない。」


茜は不思議そうな顔をした。


「どうしたの?」


「いや、別に。」


それでも。


手は、離さなかった。


――この距離で、終われるわけがなかった。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。


ここで一区切りとなりますが、

この先、二人の距離はもう少しだけ変わっていきます。


ただ好きなだけでは進めない関係。

それでも、離れられない距離。


その続きを、少しだけ先で用意しています。


気になった方は、ぜひそちらも覗いてみてください。


この夜の続きも、きっと同じように簡単じゃありません。


続きや新作はプロフィールにまとめています。よければそちらもご覧ください。

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