天才魔術師、適正検査の説明を聞く
「また、魔術に適性があるからと必ず魔術師にならなければいけないわけではなりません。 しかし、適性があった場合には必ず王立魔術学院に通う義務が発生します。 魔力が暴走しないように学院にて魔力操作を習得していただきます。 魔力暴走は周りの者たちだけでなく、本人にも危険が及ぶので適性有りの者は貴族であろうと平民であろうと必ず学院に通っていただきます。 逆に適性無しと判断された場合は10歳と15歳になった際に再度検査を受けていただいております。 滅多に無いのですが、稀に成長してから適性が出ることもございますので 」
適性が無かった場合の話をされて双子の瞳が不安に揺れる。魔術の話を聞いて、魔術に興味を持ったその瞬間から魔術について学びたくて仕方がなかった。けれども、適性が無ければいくら憧れても魔術は使えない。双子はどうしても魔術が使ってみたかったのだ。
示し合わせたかのように無言でお互いの手を取り、ぎゅっと強く握りしめる。ゴクリと喉が鳴る音がした気がした。
「……魔術の適性はあくまでもその者の個性です。 適性がないから価値がない何て事はありませんし、適性が無いから学んではいけないなんて事もございません。 もし適性がなくても興味があるなら学んでみると良いでしょう。 知識は必ずあなた方を守る力になりますから 」
アルフレッドは最後にまたにっこりと優しく笑って説明を終えた。
「さて、何質問はございますか? 」
双子は1度顔を見合わせてから再びアルフレッドへ視線を向けて首を横に振る。
「「ありません 」」
「それでは検査に移りましょうか 」
「「はい! 」」
緊張しつつもワクワクしている双子の瞳はキラキラと輝いていた。
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2月26日予定