天才魔術師、検査場に辿り着く
「お待ちしておりました 」
受付を済ませ、検査場まで行くと白衣を来た研究員が待機していた。既に準備は整っているようで、一列に並んで侯爵家の面々を出迎えた。
「今日はよろしく頼む 」
「勿論でこざいます。 本日検査を担当いたしますアルフレッド・バーリともうします 」
ベルナルドに頷くとアルフレッドは子供たちに目線を合わせるためにしゃがみ、挨拶をした。
レオナルドとレティーツィアも緊張しながらもそれぞれ挨拶を返す。
「セラフィーニこうしゃく家のレオナルドです。 よろしくお願いします 」
「同じくセラフィーニこうしゃく家のレティーツィアですわ。 よろしくお願いいたします 」
「こちらこそ、よろしくお願い致します 」
アルフレッドへにっこりと優しい笑顔で頷く。アルフレッドの笑顔に少し緊張が解けたのか、双子もにっこりと可愛らしい笑顔を返した。
「さて、それでは早速適性検査について説明させていただきます、こちらにお掛けください 」
検査場の端に用意してあった椅子へと誘導するとベルナルドと双子に席を勧める。簡単に検査についての説明から始まった。
「本日はお越しいただき有難うございます。セラフィーニ侯爵家の皆様はご存じの事かと思いますが……。 まず、今回実施するのは魔術に適性があるかを確認するための検査となります。 適性があった場合には魔力量や属性なども確認させていただきますが、あくまでも現時点でのものとなります。 一般的に魔力量は成長と共に増えていきますし、属性も適したものを調べるだけです。 得意な属性しか扱えない者もいれば他の属性も扱えるようになる者もおります。 なので参考程度に思ってください 」
アルフレッドは笑顔を消して真剣な顔で双子に説明をする。両親が魔術師だろうが関係無く皆平等に説明をしている事で、双子も真剣に話を聞いていた。真面目に聞いている事が分かるとアルフレッドは少し微笑み、すぐに真面目な顔で続きを説明していく。
次回更新
2月23日予定