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双子の天才魔術師、魔導具師を目指す  作者: 夜宵
第三章 天才魔術師の三歩目
24/40

天才魔術師、入学式を無事終える

「皆さん、ご入学おめでとうございます。

 本年度あなた方の担任を勤めさせていただくダミアンと申します。

 魔術言語の担当をしています、よろしくお願いしますね 」


 始業の鐘が鳴る少し前に教室に入ってきたのは背の高い細身の男性。鐘の鳴った後に彼は生徒建ちに向けて自己紹介をしていた。金組(ゴールドクラス)の担任のようでこの教室内で唯一制服を着ていない人物でもある。


 学院の教員は揃いのブローチを着用しており、学内での身分証となっている。学内にいるのは制服を着用している生徒もしくはブローチを着用している教員が大半を占めており、その他下働きや出入りの業者もいるが、身分証として教員とは形違いのブローチを着用している。


「それでは今日一日の流れを説明しますね。

 この後講堂に移動して入学式を行います。

 入学式の後は学院内の案内を行い、教室にて学院内ルールの説明後解散となります。

 明日からは通常授業が始まりますが最初の一週間は授業の体験が主になるかと思います。

 必修科目以外は皆さんが受けたいと思う授業を自身の時間割と相談しながら履修してください。

 中には人数制限がされている授業もあるので注意してくださいね。

 必修科目の時間割は後程学院案内後、紙で配るので必ず確認してください 」


 教室内に視線を満遍なく向けながら簡単に今日の流れを説明していく。生徒建ちも口を開かずダミアンの話を聞いている。ダミアンは一通り説明すると時間を確認した。


「それではそろそろ講堂へと向かいましょう。

 私が先導するので遅れないように着いてきてください 」


 ダミアンは扉を開け、閉まらないように固定するとそのまま講堂へと歩き始めた。生徒たちはダミアンの後を追っていく。


「俺たちも行こうぜ 」


「そうだね 」


「ええ 」


 ニコラに続き、レオナルドとレティーツィアもダミアンの後を追う。教室を出ると生徒たちがざわつきながらも一定方向へと歩いている。金組(ゴールドクラス)だけでなく他のクラスの生徒たちも同じように講堂へとむかっているようだ。

 各クラス50名程の生徒がおり、全部で200名程の新入生に加えて50名程の教員が一堂に会していた。一人一人の声は小さくとも集まればそれなりのざわめきになっている。クラス毎に分かれて着席して入学式が始まるのを待っていた。


「もうすぐ始まるのかしら 」


「そうだね、席も埋まって見えるしもう始まるんじゃないかな 」


 レオナルドとレティーツィアもボソボソと小さな声で式の開始を待っていた。ニコラは眠そうに欠伸を噛み殺しながら前をみていた。時間がきたのか講堂全体に教員の声が響き渡った。


「それでは王立魔術学院の入学式を開始致しますーー…… 」




 滞りなく入学式と構内案内を終え、一同は再び教室へと戻ってきた。ダミアンは全員が着席している事を確認して学院内のルール説明を始めた。


「皆さん、入学式と構内巡りお疲れさまでした。

 学院案内で確認していただいているかもしれませんが大事な事をいくつか一緒に確認していきましょう。

 まず、最も大事な事からお伝えしますね。

 学院内では身分の上下は関係ありません。完璧実力主義です。

 その為学院内で名乗る際に家名は名乗らず自身の名前のみを名乗ります。

 実家の序列で上下はありません。 生徒よりも教員の方が立場が上となります。

 教員の指導に従えないのであれば学院に通う必要はありませんので辞めていただいて結構です。

 権力を笠に着ているのを見付けた場合、最悪退学処分となりますのでくれぐれも注意してください。

 また、もしこちらに違反している者を見付けた場合は教員まで知らせてください。

 勿論何方からの報告は決して漏らさないのでご安心ください 」

次回更新

4月23日予定

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