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双子の天才魔術師、魔導具師を目指す  作者: 夜宵
第三章 天才魔術師の三歩目
23/40

天才魔術師、教室に向かう

投稿出来てなかった、すみません

「クラスの確認も出来たし一緒に教室行かね? 」


「いいね、一緒に行こう 」


「そうね 」


 ニコラの提案に賛成して三人で校舎の中へと入っていく。先程の会話が聞こえていたのか周囲の視線を集めている事には気が付いていたが、三人とも全く気にすることなくサクサクと足を進めている。

 視線を集めつつもニコラ以外に声を掛けてくる者はいなかった。掲示板前に居た人の内平民たちは自分達とは違う所作のレオナルドとレティーツィアに気後れしていたし、少数居た貴族は騎士爵もしくは男爵だったので遥か格上のセラフィーニ侯爵家に声を掛けようという発想がなかった。


「レオとレティは通いか? 」


「そう、家借りて二人で住んでる 」


「ニコラは寮かしら? 」


「おう、俺の場合寮だと金がかからないからな 」


「そうなんだ? 」


「そーなんよ 」


 校舎に入り、1年の金組(ゴールドクラス)の教室を目指す間他愛ない話をする。教室の位置は掲示板で確認済みの為ニコラがレオナルドとレティーツィアを先導するように歩いていく。


「寮ってどんな感じなの? 一人部屋? 」


「俺は二人部屋。 寮によって二人部屋と一人部屋が分かれてるんだよ。

 二人部屋が男女それぞれ二棟、一人部屋が男女それぞれ一棟ずつ。

 俺たち平民は殆どが二人部屋で貴族で寮に入る奴は一人部屋が多い。

 まぁ平民でもデカイ商家の奴だと一人部屋に入ってる奴もいるみたいだな 」


「へー、そうなんだ 」


「寮は考えてなかったから全然知らなかったわね 」


 レオナルドもレティーツィアもニコラの話を興味深そうに聞いていた。二人は寮に入ることも考えていたが両親は二人を寮へ入れる気は全く無かったようで、適性検査を受けた直後から既に借家探しは始まっていたようだ。家を借り、オーナーの許可を得改装し、侯爵家に見合った邸を整えていた。家具の搬入も使用人の教育もかなり早い段階から行われていたのだ。

 寮は全部で六棟。二人部屋の男子寮がロートとアズル。同じく二人部屋の女子寮がゲルブとフルーン。一人部屋の男子寮はウィット、女子寮はネーロ。

 校舎を挟んで東側に男子寮、西側に女子寮が建っている。それぞれ男子寮三棟と女子寮三棟は一階は食堂で繋がっており、北側一棟が一人部屋、南側二棟が二人部屋の寮となっている。


「寮の同室の人は今日一緒に来なかったの? 」


「ああ、幼馴染みが女子寮にいるからそっちと行くって言ってた 」


「そう、仲良しなのね 」


「お、教室ココだ 」


 そうこうしている内に教室に辿り着いた。教室前側に立派な鉄製の扉があり、そこには金組(ゴールドクラス)と書かれている。廊下側の壁は上側が窓になっていて、教室の中の様子が窓から覗けるようだ。既に数人の生徒が教室内に居ることが確認できる。


「入るか 」


「うん 」


「ええ 」


 ニコラが扉を開け扉を押さえている間にレオナルドとレティーツィアが教室の中へと入っていく。その後を追うようにニコラが足を進め、そのまま扉を閉めた。

 既に教室内にいたクラスメイトの視線が三人に向く。一瞬会話が途切れ静けさが訪れたが直ぐにそれぞれの会話へと戻っていた。


「席が決まってるみたい 」


 レオナルドが黒板に貼り出された席次表を確認する。幸いにもレオナルドとレティーツィアは隣、ニコラもレオナルドの直ぐ後ろの席だった。窓側の真ん中辺りに三人の席が用意されていた。


「ココだな 」


「そうね、ニコラも近くて良かったわ 」


「だね。 ニコラ、改めてよろしく 」


 三人は笑顔のまま入ってくるクラスメイトにチラリと視線を向けながら雑談を続けた。始業までまだ少し時間はあるが続々と1年を共にするクラスメイトが教室へと集まっていた。

次回更新

4月20日予定

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