転生
この世界は地球と似ている。だがしかし、ほとんど似ていると言っても違うところがある。それは死というものに関して、この世界では死ぬことは老衰以外で死ぬ事は出来ない。
ナイフに刺されても世界一高いビルから落ちても、銃に撃たれてもどんなに重いものに潰されても、怪我はすることはあるがどんな怪我も治ってしまう。それは四肢や内蔵がどんなにもげたり潰されようとも…。だからどんなに重い病気も誰かから内蔵や骨、皮膚を貰ったりすればすぐに痛みもなくなる。
俺は輝、地球で生まれた時から体を動かすことの出来ない病気にかかり20歳になる前に死んでしまった。
母「よしよ〜し、ママですよ〜!そろそろご飯の時間ですかね〜」
父「パパですよ〜!今日もひかるは可愛いねぇ〜!」
この人はこの世界でのお母さんだ。名前は鹿子 百合そして父は鹿子 大喜。そう、俺は転生した。この楽園のような世界に…。
ご飯や睡眠などはなくても死ぬことは無いが、普通にお腹は空くし、寝なければ当然ストレスを感じる。
ただ我慢をすれば耐えることはできる。
百合「は〜い、おいしいですね〜。ちゃんと食べて元気に過ごしてねぇ〜」
輝「だぁぶぁぶぅあぁあ〜」
まだ喋ることはできない、赤ちゃんだからだ。だがこの世界では前世ですることのできなかったこと全力で楽しむんだ!
時間はあっという間に過ぎてゆき小学校に入学した。前世の記憶もあるので周りからは天才ともてはやされ友達にも恵まれることになった。
友達「じゃあ!ひかる!この問題わかる!1+2+3+…、10は!」
輝「55だよ!」
友達「すげぇ!当たってる!ひかるはなんでも知ってるな!」
友達「じゃあさ!じゃあさ!これは!」
こいつは和蘭 界憂。隣の席で1番早く仲良くなった。かいうは誰に対しても話しかけクラスで一二を争うほど明るい。よく先生からは怒られているが…。
だけど界憂や他のみんな、先生や親まで全員が優しくそして危険もない、こんなに素晴らしい世界に転生できたことに、神がいるなら感謝をしたい。
それからというもの、界憂達と危ないことをしたり何度も怒られたりしたが小学校はあっという間に過ぎ、中学校、高校へと順調に進学して行った。界憂とは高校までずっと一緒でもはや兄弟のような関係にまでなった。
界憂「なぁ輝、次の授業ってなんだったっけ?」
輝「次は化学だよ!ほら、早く移動するよ」
先生「今から光について勉強していきます。光は波や粒などによって変わります。光の粒が集まれば集まるほどあかるくなります。これは常識ですよね。あとは反射するものによって目がその色を受け取り、それでようやく色を判別することが出来ます」
界憂「なぁ、俺らって燃やされたりしても死なねぇのかな?」
輝「なんで今そんなことを?」
界憂「いやさ、光を集めたら紙とか色々燃えるじゃん?だから燃えて灰になるなら俺らも灰になったら死ぬんじゃねぇの?」
輝「その理屈になるのはわかんないけど、他の国でもうその実験は実証済みだよ。体の表面だけ焼けて、石焼き芋みたいに皮だけ剥がれ落ちるらしいよ」
界憂「うげぇ〜、それは死ぬよりも辛いじゃん。でも人体模型のリアル版みたいで面白いな」
輝「そうかなぁ…、俺は絶対にそんな実験はしたくないかなぁ」
先生「そこ!無駄話しない!」
界憂の話は少し面白怖いが自分達の体の構造については俺も気になるところはある。でも今は授業に集中しなければならない。
全ての授業が終わり界憂と一緒に帰ることになった。
界憂「明日学校休みになんねぇかな〜」
輝「今行っておかないと後々後悔する羽目になるぞ〜」
界憂「お前ってたま〜に大人っぽい発言するよな、流石は天才様だなww」
輝「お前ぇ、俺が天才とか優等生とかって呼ばれるの嫌いなこと知ってるだろ!ww」
界憂「ごめんごめん!そう怒んなって」
輝「絶対謝る気がないだろ!その感情の入ってない謝罪は!」
界憂「うわっ!逃げろ!ww」
輝「おい!待てコラ!ww」
こうやって毎日のようにふざけ合う関係は小学校の頃から何一つ変わらない。毎日がとても楽しい!何をしても死ぬことは無い世界に転生できて俺は幸運だ!
先生「そんじゃあ今日は大昔の時代の勉強するぞ!そんじゃあ教科書の35p開いてくれ」
界憂「なんで歴史の勉強なんかするんだ?」
輝「ん〜俺もあんましわかんないけど未来に知識を残すためとかじゃね?」
界憂「でもよ?大昔にあった戦争とか侵略とかあったって誰も死なないし今更そんなことしたって無意味じゃね?」
先生「確かにそうだな!でもそういうことだけじゃないんだぞ?例えば農業とかは完全に先人の知識で美味い飯が食えてる。逆に失敗から学ぶことだってある。」
輝「じゃあ失敗から学ぶことって何ですか?」
先生「それはみんなが知っていることの一つでもあるんだよ。それは死についてだ。僕達は何をしても死ぬことはないのはわかるよね」
界憂「そんなの当たり前じゃないですか!」
先生「じゃあ!僕達以外の動物は?」
輝「食べ物にもなってるし…、死んでしまう」
先生「その通り!戦争になった時はさすがに毒なら死ぬんじ ゃないかって様々な毒が作られたんだよ。それを森にいる兵士や海などにばらまいた。するとどうなるか、人類以外の生物が次々に倒れて行ったんだ。」
先生「だから毒物の生成は全世界で禁止になった!今その 法律を破ったら老衰するまでずっと牢屋の中だよ」
先生「話が長くなったね。授業に戻ろう」