小姑みたいだけど、心配なの(シャーリーン視点)
ライカ姫とティモシー王子の結婚式の日。
私は馬車の中で、レモニー様を待ってた。
着替えのドレスを準備して待ってたら、すごくきらきらした顔のレモニー様が飛び込んできた。
こんな生き生きした顔のレモニー様は、久しぶりだ。
レモニー様を着替えさせて、フェシャティナフィアの監獄へと向かう。
私が面会の手続きしている間に、レモニー様はあの元左大臣、マロマロ卿に、また文句言われてた。
なんでこんな入り口近くに、この人の牢があるんだか。
しかもやたらと豪華。
レモニー様は完全無視してたけど、マロマロ卿の奴が、変に体をくねりだして、ライオネルが喧嘩をして重犯罪者用の地下牢に入れられたと、レモニー様に言っているのが聞こえた。
ええ!?
こんなところで喧嘩したら、そりゃ罪が重くなるよ。
私は面会手続きの係官にそれとなく、話を聞いた。
そしたら、マロマロ卿が逃げ出そうと、囚人にお金を渡して喧嘩を起こし、その隙を突こうとしたら、ライオネルが止めたんだって。
慌てて、レモニー様に伝えたよ。
レモニー様はここの所長のキリに、直談判に行った。
このキリ、て人顔が無茶苦茶怖いんだよね。
レモニー様も最初はびびってたけど、今日という今日は食い下がってた。
・・・気のせいかなあ。
キリ所長、顔が赤いわ。
そりゃ、レモニー様も綺麗な人だもんね。
なんとかライオネルに会えることになって、面会室で待ってたら、ライオネルが飛び込んできて、危険だから逃げろと叫んだ。
そしたら私はいきなり3人の囚人に捕まえられて、レモニー様がマロマロ卿に連れ去られちゃった!
待てこらぁ!!!
そう思ってたら、ライオネルがいきなり面会室の窓を椅子でかち割ったの。
こ、こわ・・・。
強化ガラスよ?
分厚いやつよ?
なんで割れるのよ・・・。
おまけに、片目が怖いくらいギラギラしてんの。
あっという間に、私を捕まえた囚人たちをのしちゃった。
すごい!!
そこから2人でいっぱい倒したよ。
レモニー様を乗せた船が動きだしたから、もちろん飛び乗った。
絶対助けるんだから!
船員も全部倒して、船室に入ってマロマロ卿に捕まったレモニー様を見つけた。
いや、何このキモオヤジ!
レモニー様の手足縛って、肩を抱き寄せてんの!
おまけにナイフまで喉に突きつけてる!
・・・どうするか・・・飛び蹴りか?
そう思ってたら、ライオネルが殺気を剥き出しにして、ズカズカ近づいていくの。
やっちゃえ!
と、思ってたら嵐が来てレモニー様が、割れた窓から海に投げ出されちゃった。
ライオネルが急いで飛び込んで、レモニー様を追いかける。
私はすぐ救命艇を降ろして彼を追いかけようとしたら、後ろからマロマロ卿にしがみつかれた。
「怖いでおじゃるー!!」
知るか!!!
私は肘鉄を喰らわすと、浮き輪で拘束して、救命艇に飛び乗った。
ライオネルとレモニー様を救命艇にあげて、しばらく海の上を漂ったよ。
レモニー様、大丈夫かな。
目を覚まさないの。
見知らぬ港について、レモニー様を見たら、顔が真っ青なの。
やばい!
海に落ちてるから冷えるのが早いんだ!!
必死にさするけど、間に合わない。
「レモニー様!!」
ライオネルが素早くレモニー様を抱えて、ついてこいというから、ついていったら、宿屋みたいなお屋敷があって、すぐに部屋に通された。
「隣の部屋に行って着替えろ!
済んだら、医者を呼んできてくれ!!」
と、ライオネルに言われて、隣の部屋に入ったよ。
そしたら、暖炉付きのいい部屋で、クローゼットに服がそろってた。
引き出しを開けると肌着とタオルが入ってたから、さっと拭いて、服を着替える。
え、えっと、医者を?
どこに行けば?
私はライオネルたちが入った部屋を開けて、医者の場所を聞こうとして、ものすごく驚いた。
ええ!?
なんでライオネルとレモニー様ベットに入ってんの!?
「俺の体温で温めてる間に、早く医者を呼んでくれ!
ここから突き当たりの角を曲がって左にでると、病院がある。
俺の名前を出せばすぐに来てくれる!!」
と、ライオネルが必死に言ったので、迫力に押されるようにそこへ走った。
・・・いいのかな・・・あれ。
と、思ったけど、とにかく医者を連れて行く。
口の堅そうな、真面目なお医者様だった。
ちゃんと診察してくれて、大丈夫だって言ったから、ほっとしたよ。
でも、ライオネルさ、全然レモニー様を離さないの。
助けたいのはわかるけど、なーんか引っかかるのよね。
レモニー様が悲鳴を上げたら、すぐに駆けつけよう。
どれくらい経ったかなー。
ライオネルがレモニー様が目を覚ましたと言って、部屋に呼びにきたの。
すぐに行って、レモニー様に白湯を飲ませて、状況を説明する。
レモニー様ずっと顔が赤い。
見た感じ変なことされてないみたい。
よかった。
服を着せて、ライオネルも呼んであげる。
2人で色々話してるけど、なに、この空気感。
そう思ってたら、部屋に訪問者があった。
わわ!
ケルフェネス王子!
わあー、今日も素敵だこの人。
なんと、ケルフェネス王子はライオネルの弟で、ライオネルはこのシャトラ国の元王子なんだって!!
おまけに今度はレモニー様に魔女の嫌疑までかけられたと、ケルフェネス王子は教えてくれた。
魔女なんて・・・やっと悪女の汚名返上したかと思ったら今度はこれ?
そう思ってたら、レモニー様気を失ってさ。
ライオネルの服の袖を握り込んで離さないものだから、またライオネルが添い寝してた。
「何度も言うけど、そこまでしなくていいよ、ライオネル。服なんか上着脱いじゃえばいいんだからさ。」
と、ケルフェネス王子が帰ったあと、私はライオネルに言ったんだ。
「いいよ。
もうついでにここで寝る。
何かあったら呼ぶよ。」
と、ライオネルは言うもんだから、
「ねぇ、ライオネル。
確認していい?
レモニー様のこと好き?」
と、聞いた。
はっきりしときたいんだよね。
叶わぬ恋はティモシー王子で経験済み。
失恋ばかりではレモニー様が可哀想だし、ダメなら無理にでも連れて帰りたい。
「・・・。」
「ここまでしてくれて、遊びとは思わないんだけど、ティモシー王子の時みたいに、泣かされるの嫌なんだよ。
正直に言ってライオネル。
変に優しくすると、レモニー様は期待しちゃうよ。」
「・・・俺は・・・。
彼女から離れたくない・・・。」
「てことは、好き、てこと?」
「わからない。
今まで、そうなるように決められてきたから・・・。」
「は?」
「いや、ごめん。
変なことはしないよ。
さっきも何もしなかったろ?」
「はっきりしないなあ!
そうやってくっついてたら、何か起きるのは時間の問題なの。
レモニー様の心と体を気まぐれに弄ばないで!」
「それはない。」
ライオネルは、低い声で断言してきた。
「え・・・。」
「俺自身よりも大切な人だ。
それは約束する。」
「・・・わかったよ。」
そう言うしかないじゃない。
この声は本気の声だ。
とりあえず部屋に戻って眠ったよ。
多分何も起きない、多分・・・。
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