嫌疑は晴れても今度は恋?(シャーリーン視点)
とにかくライカ様に協力してもらって、解決しようと言う話になってさ、2人で侍女のドレスに着替えて、ティモシー王子の部屋に行ったのさ。
それから、なんかそこにいたライカ様とわけわかんない話をして、急に仲良くなったの。
アバターとか、特典とか・・・なに?
ま、それはいいけど、今度は毒入りワインを持っていったダニーを部屋に呼ぶことになった。
こいつから誰から命令されたか聞ければ、黒幕がわかる、てもんよ。
ダニーの目の前で指をボキボキ鳴らしてたら、相当ビビってたな。
でも、言えば家族の命がないと言って、ダニーは口を割らない。
こりゃもう、黒幕は左大臣だと言ってるようなもの。
でも、これじゃだめなのよね。
だから、家族を保護しようとティモシー王子が近衛兵隊長を呼んだら、先に左大臣が家族を連れてくるように命令してたんだって。
やばいよ、これは!
そこで、ライカ姫がダニーの家族をここに連れてくるように言ったら、みーんな鼻の下伸ばして、喜んで行ったよ。
すごい人だよね。
そしたら、レモニー様はライカ姫の侍女のふりしてケルフェネス王子のところに一緒に行って、毒入りワインを確保してくるというの。
私はここで証拠のワインを守り、ダニーの家族を待てだって。
大丈夫かしら・・・。
ティモシー王子と2人で、ダニーの家族を待ったよ。
なかなか来ないから、ティモシー王子と少し話をした。
「なんだか、レモニーは変わったな。」
と、ティモシー王子。
確かにね。
しかも今朝から。
「はい。」
「あれだけ私に執着してたのに、嘘みたいに聞き分けがよくなっている。
まるで別人だ。」
「そうですね。」
「まるで初めて会った時のライカのようだ。
もし、ライカに出会わずに今のレモニーがずっといてくれたなら、私は約束を反故にしたりしなかったかもな・・・。」
「・・・それは言いっこなしですよ。
ティモシー王子。
聞かなかったことにしますね。」
と、私は言った。
そんなの今のレモニー様には、なんの得にもならないよ。
レモニー様には、ちゃんとレモニー様だけを想ってくれる人に出会って欲しいんだから。
その時は邪魔なんてしないでくださいよね。
しばらくすると、ダニーの家族を連れて、近衛隊長がやってきた。
ライカ姫に褒めて欲しかったみたいだけど、彼女は不在だからがっかりしてたよ。
ダニーは、大喜びで家族を抱きしめてた。
私も弟や妹たちが大切だから、気持ちはわかるよ。
ティモシー王子が、
「ダニー、家族の安全は保障できるとこれで信用してもらえるだろう?
やはり左大臣による命令か?」
と、尋ねたら、
「はい。」
と、ダニーは認めたの。
あんのキモオヤジ、なんのつもりなんだよ!?
レモニー様は、あいつになんの迷惑もかけてないんだよ?
なのに、こんなことする理由て何?
おまけにライオネルまで、左大臣の手先だなんて!
あいつもまとめて成敗してやりたい!
殺気を放つ私にティモシー王子が、
「シ、シャーリーン、とりあえずダニーたちとワインを持って、玉座の間へ行こう。
レモニーたちもそこへくるはずだ。」
と、言った。
私は頷くと、玉座の間へ赴く。
ティモシー王子がことの次第を王様に話していたら、左大臣と、ケルフェネス王子たちがやってきて、最後にレモニー様たちが来たの。
あれ?
なんかレモニー様、ライオネルと仲良くなってない?
気のせい?
ついに王様の前で、毒入りワインの無実を訴えることになった。
次々とカラクリが解けて、レモニー様の無実が証明されたの!
おまけにこれまでのこと、ライオネルが全部自分がやったと認めた。
・・・あいつも中の人変わったの?
何が起きたのよ、レモニー様といい、彼といい。
そう思っていたら、なんと黒幕は左大臣で、目的はライカ様を奪うことだったんだって。
そのために、レモニー様が悪役として利用されたんだって!
ひどいよねー!
腹立つわ!!
殴ろうと思ってたら、レモニー様、自分で何度も平手打ちしてた。
・・・やりすぎレモニー様。
内心応援してたけど、あんなの一発でいいんだよ。
痛むじゃない、レモニー様の手が。
そのあとライカ姫が左大臣を、バッサリと振ってたよ。
ざまあみろだ!!
レモニー様を悪役にして、自分が愛されようだなんて!
王様が最終決定をした。
左大臣が解任されて、ライオネルが一緒に逮捕されることに。
そしたら、ライオネルが深々とレモニー様に頭を下げて謝ってた。
え、え?
レモニー様、なんだか泣きそう。
な、何があったの?
この短い時間の間に。
ライオネルがレモニー様の顔を撫でてる!
ええ!?
どういうこと?
ライオネルが連れて行かれて、レモニー様泣き崩れちゃった。
私は慌てて駆け寄って、レモニー様を慰める。
背中を撫でて、立たせて連れて帰ったよ。
ずっと泣いてた。
レモニー様。
それからもー大変。
ライオネルは悪くないとか、監獄に面会に行きたいとか、本当に何があったのと、こっちが知りたい。
これじゃ、完全に恋する乙女じゃない。
好きなんですか?と聞いたら、顔を真っ赤にして、首を振る。
・・・普通好きでもない人に、いきなり顔なんて撫でられたら、気持ち悪いか、怖いかのどちらかでしょう。
こりゃ、完全に恋してるな。
それに、あんなに優しそうなライオネルも初めて見た。
女に興味ないと思ってたから、勝手にライオネルはティモシー王子が好きなのかと誤解してた。
この2人まさか・・・。
よりよって難しい相手に恋したな、レモニー様。
あれからレモニー様は名誉回復して、旦那様が左大臣に昇格して、このケル家にはいいことばかり起きる。
それでも、今日もレモニー様は馬車の中で暗い顔して落ち込んでるの。
さっきライオネルに面会しにフェシャティナフィアの監獄に行ったんだけど、ライオネルが拒否して会えなかったんだよ。
私は、ライオネルが会わない理由はわかるよ。
下手すると共謀したと思われるもんね。
でも、隣で涙を溜めて膝を握るレモニー様見てるとさ、なんだか会わせてあげたくなるの。
そしてその日は、突然やってきた。
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