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ウソ

一部性的な描写とも取れる表現があります。苦手な方は飛ばして下さい。


セシルは女性関係もだらしないとご理解頂ければ大丈夫です。

「はー! 清々した!」


 ニノが部屋のソファで体を伸ばしてそう言った。そんな姿勢をとると、短いスカートや胸元から色々と見えそうになるのだが、ニノは幸か不幸かあまり物を考えない性質たちだ。


「はしたない」


 シオンが渋い顔をニノに向ける。が、ニノはいつも生返事だ。


「てゆうか、あいつの顔見た? ショック受けてたよ、めちゃウケる! 私達のことまだ仲間だと思ってたんだよ!」


 ニノは本当に容赦ないな。だが、こういう性格だから、二人の夜は結構楽しい。


(勝ち気なニノが俺のイタズラに耐えられずに赦しを請う顔が可愛いんだよな)


 おっと! 昨夜のことを思い出して顔がにやけそうになったぞ! ヤバイヤバイ。シオンは観察力があるからな。俺とニノの関係はシオンには秘密なのだ。


「アドゥは冒険者としての資質が低い。自分のことが分かっていなくても仕方ない」


 シオンはニノのように罵りはしないが、冷静に言い放つ。そのため、場面によってはニノ以上に相手にダメージを与えることもある。


(まあ、そんな冷静なシオンの仮面を引っ剥がすのも楽しいんだよな)


 普段冷静なシオンも木石という訳じゃない。敏感な部分に触れられれば感じるのだ。クールなシオンがそんな自分に当惑したり、それを必死に隠そうとするを見るのが楽しい。


「でも、アドゥは俺達のことを恨まないかな?」


 俺は心にもないことを口にする。すると、ニノが顔を曇らせた。


「それって私達に何かするってこと?」 


「考えたくはないが」


「ふ、ふん! 返り討ちよ」


「アドゥ一人なら怖くないが、パーティーを組まれたらな」


 ニノが急に不安げな顔をする。そのしおらしい顔が見たくてあえて思ってもみないことを言ったのだ。


「それなら大丈夫。アドゥの冒険者ランクはD。大した仲間は集まらない」


「シオンは仕事が速いな」


 シオンは得意気に薄い胸を張るが、彼女は単に嫌がらせをしたかっただけだろう。


(悪いな、アドゥ。だが、俺だって大分悩んだんだぜ)


 俺達が低レベルの時はアドゥに頼っていた時期もあるし、何より昔は親友だったんだ。だが、俺達には上を目指せる可能性がある。それを潰すような真似はお前もしたくないだろう?


「で、新しい重戦士ってどんな奴? アタッカーだよね?」


「それはアドゥに居場所がないことを分からせるためのウソ。私達、『銀の爪』は三人で十分」


「それはそうだけど……私はウソだって聞いてないよ!」


「ニノは顔に出るから黙ってた」


「シオン~」


 ニノはふざけてシオンに絡み付く。百合っぽくてなかなかいい眺めだ。 


「まあ、問題が片付いたところで次の仕事の話をしよう。この仕事が上手く行けば、一気に

Sランクになれるかも知れない」


 元々、このミンスという町に来たのはこの時期に大挙してやってくる赤暴牛レッドバイソンという魔物を討伐するクエストに参加するためだったのだ。


(このクエストはルーンガイア王国騎士団を支援するためのクエスト。活躍すれば一気に名が売れる)


 そして、名が売れればSランク入りが見えてくるという訳だ。


「邪魔者もいなくなったし、絶対上手くやれるわ!」


「間違いない」


 ニノとシオンもやる気満々だな。よし、やるぞっ!

読んで頂きありがとうございました。次話は18時に更新します!

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