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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

初恋の少女を失った少年

作者: 月夜桜

 数年前、日本某所に佐々之四季(さざのしき)という名前の少年と神乃囘(かんのまわり)という名前の少女が居ました。

 少年は、少女に淡い恋心を抱いていました。

 家が近く、所謂【ご近所さん】、【お隣さん】という関係であった彼らは二人だけでよく遊ぶ仲であり、互いにブレスレットを贈り合うなどしていました。

 その過程で、四季は彼女に恋心を抱くようになりました。


 そんなある日、どのような理由か定かではありませんが、突如として四季が虐められ始めました。

 どのような虐めかをここで具体的に言うのは憚られますが、物理的な虐めや精神的な虐め、間接的な虐めなど、虐めと称されるものを一通り、性別関係なくやられていたと表現しておきましょう。


 彼は虐めに屈すること無く学校へ毎日登校し、いじめっ子にドヤ顔をして逆に煽り返していました。

 そんなことが出来たのは偏に囘の存在があったからです。

 クラスの、延いては学年の男女から嫌われ、虐められた四季にただ一人、ごく普通に今までと変わらずに接したのは囘だけでした。

 囘は一緒に居ることは出来ずとも常に四季の事を気に掛け、いじめっ子が離れたのを見ると掛け寄り「大丈夫、私が付いているから」と言いました。

 これだけを見ると「この少女も傍観者になって少年が虐められているのを見ているただの傍観者じゃないか」と言われるかもしれません。しかし、これだけのことでも四季の心は少し軽くなるのでした。

 そして、次第に四季は囘に依存するようになりました。自分の精神を〝囘という存在〟でコントロールするようになったのです。

 辛い、しかし何処か充実した四季の学校生活は続きました。


 そんなある日、囘の転校が急に決まりました。

 父親の仕事に関係して転向するとのことでした。

 その日を境に四季の体調は目に見えて悪くなり、学校を少しずつ休むようになりました。


 ☆★☆★☆


 神乃一家の引っ越しが行われる日。


 その日、四季は今までに囘から貰ったブレスレットを持って彼女の家に行き「転校先じゃ僕のことは忘れて楽しく過ごして」と言い、そのブレスレットを渡しました。これには四季の「囘が居なくても一人でやっていけるから安心して」という意思表示が含まれていました。

 囘は顔を顰めつつも「分かったわ。また……会えるのなら中学で。それと、何時でも私の家に来て……」と言い、ブレスレットを受け取ってから父親の車に乗り込みました。


 四季はその車の姿が見えなくなるまで笑顔で手を振っていましたが、その姿が見えなくなった途端に泣き崩れました。


 瞼が赤く腫れるまで泣いた四季は何処かすっきりした様子で帰路につきました。


 その後、いつも通りの学校生活が始まりましたが、虐められることは変わりなく、ただ一つ変わったことと言えば四季がドヤ顔をしなくなったことでした。

 ただその一点が変わっただけで四季への虐めは学年が変わるまで続きました。


 ☆★☆★☆


 中学入学後、四季と囘は再開を果たしましたが、一切の会話をすること無く卒業まで過ごしました。


 その後、四季は囘と再会した時のことをこう言いました。


「囘の気配が変わっていた。見た目は一緒なのに、オーラが変わっていた。それ程、転校後の生活が楽しかったのであろう。俺はそれを見れただけで満足だ。ただ、俺が恋した囘はそこには居なかった。……もう、居なかったんだ。」


 その時の四季の顔は悲しさからか、涙ぐんでいたという……。


                      FIN

皆さんこんにちは、月夜桜です。

数年程前から書き始めた小説ですが、実のところ普段は異世界ファンタジーを書いております。所謂ライトノベルというやつです。では、何故今回は恋愛と言って良いのか分からない代物を投稿したかと言いますと、友人らに「私もあげてるんだからてめぇもあく〝なろう〟にあげろよあ゛あ゛ん゛??」と、脅さr……言われてしまったからです。 (実際はこんな言い方ではありませんでしたが、少なくとも私にはこう聞こえました。) しかし、普段書いている異世界ファンタジーなどという割と (文章力的に) 稚拙な小説をあげるのは少し恥ずかしいと言いますかなんと言いますか……。気が向いて、文章が稚拙な物では無くなったらあげるかもしれません。(そんなの一生来ない気がする(´・ω・`))

さて、此処でだらだらと話していたら本編よりも長くなってしまいそうなので最後に謝辞を。

この小説を開き、最後まで読んで下さった皆様、そして後押しをしてくれた友人達に心から最大限の感謝を捧げたいと思います。

もし、また投稿されていたならば、再び開いて下さると幸いです。

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