2つ目の世界③
おはようございます。
更新が遅れてしまい朝になりました。
昨日まで雨がヤバイ降っていたのに今日はカラっからにはれています。
このまま梅雨明けになればいいなと思う今日この頃です。
足元は金色に輝く床で出来ている。神(猫耳)曰くちょ〜でっけい天秤の上らしい。全体像を確認したわけでは無いので、あくまで可能性の範疇を過ぎない。
そして、目の前には魔法で作られたゲートなるのもが出現した。
高さ5m幅3mぐらいの四角形で、空間を切り抜いたようになっている。ゲートの内側と外側で完全に景色が変わっていた。こちら側の背景は、黒一色に対して、ゲートの内側は青空が広がっているのが見てわかった。
このゲートは、目の前にいる神(萌え袖)様が魔力を消費して作ったものである。
「このゲートをくぐったら、もう一つの世界。。。えっと。。にゃんだろ。。。」?
これから行く先のゲートの中の世界の名前を考えているのだろう。悩むのも仕方がない、世界に名前など存在しないのだから。自分のいる世界にどんな名前が付いているかなんて誰も知らないだろうし、誰も考えてこなかったであろう。漫画やアニメでは、主人公が普通に生活していた世界を“現実世界”で、飛ばされてチートを使いまくる世界を“異世界”と括り分けているが、その“現実世界”と”異世界“(特例あり)に明確な名前は存在しない。神(bigフード)さんも同じであろう。自分が存在していた世界に固有名称が存在しない為なんと呼んで良いのか分かりかねている。
「ま〜いいや。アナザーな世界、異世界に通じてるにゃ」
「これをくぐったら?」
「もちろん、異世界に行けるにゃ♬冒険するもよし!恋愛するもよし!働き次第では、魔王になって世界を牛耳ってもいいにゃ♬」
突然提示されたものに驚きを隠せなかった。
「っえ?魔王とか倒すんじゃ無いの?」
一般的に、魔王とは戦って討伐されるものの代名詞に使用される。
そんなものに倒す以外で、なれるのか?なっても殺されてしまうんじゃ無いか?と、なってもいないのに不安が頭によぎる。
「あくまで、均衡が保たれてれてればいいだけだから善が強過ぎたら魔王になっても全然OKにゃ」均衡第一にゃ
神(萌え袖)様は、”ちゃんと仕事をしてくれていればなんでもいいや“とおっしゃており、目的以外は、さほど興味がないご様子でした。万一魔王になって、悪性が強くなり討伐対象になっても助けてはくれない、そう断言されたのと同じことであった。
「神からの、神として、神らしいお告げを一つ」
一つわざとらしく咳払いをしてお告げを告げる。
「ガンバ☆」
「。。。」
神さんは、萌え袖を突き出していた。きっとダボダボの袖の中で親指を立てているのであろう。しかし、そのダボダボの袖のせいで姿形が全くわからない。
「センセー、一つ聞いてもいいですか?」
迷える子羊は、片手を上げて問いかける。
「にゃん?」
神(猫耳)様は、問いかけに小首を傾げ言葉を待つ。
「センセーが作ってくれたゲートの先が青空なんですけど。。。」
確かに、魔法で作られたゲートの先は何もない青空が映し出されていた。
「いいね快晴じゃん」にゃん
特に何も考えていないのがわかる、お気楽な返事が返ってくる。
「いや、あの、地面がないんですけど?」
魔法で作られたゲートに映し出されていたのは、一面青空であり、床もしくは、地面が見当たらなかった。人は地面が存在しないと生存出来ない生き物である。もちろん空なんか道具や機械がないと飛べもしない貧弱な生き物である。
「大丈夫♬君の寿命は、今じゃにゃいから♬」
「いや!?今じゃなくてもこれくぐったら数分後に尽きそうなんですけど!?違う世界に着きそうなんですけど!?」
勇樹は、生涯で一番の絶望を感じうっすら眼に塩水が湧き出てるのを感じた。
そして神(悪魔)は、諭すように呟いた。
「世界があなたを包んでくれるでしょう。。。きっと」にゃ♡
と、一言添えて
ドン
ゲートの中に押し出された。
「ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
言葉にならない叫びが落下していった。押し出された衝撃で、心臓が止まるんじゃないかというほど心臓が跳ねた。そして訪れる浮遊感。終わりが来ない浮遊感。たったの3秒ぐらいの時間が、体感的には10分〜20分ぐらいずっと落ち続けていると錯覚してしまう。
「死んだら〜〜〜〜〜、絶〜〜〜っ対!!末代まで〜〜〜〜〜!!呪ってやる〜〜〜〜〜〜!!」
叫び声は、青空に吸い込まれていった。
神に末代が存在するかは分からないが呪禁の言葉として、喉が避けんばかりに絶叫した。
魔法で作られたゲートの位置が相当高かったのだろう、実時間でも5分以上落下してるのにまだ地面につかない。ただ、地面についた瞬間この世界に汚点が付くだけだ。何にも問題ない。一つの命が消滅する程度だ。急速に近づいてくる絶望に、涙が噴き出した。ゲートから押し出されてすぐに泣いていたが。
落下速度は、時間と共に加速していく。体が受ける風の抵抗が物語っている。
そして見えてくる広大な大地が。緑が多く山や川が見て取れた。場所によっては、ひらけた場所も確認できた。
落下中に確認し、ここが“異世界”である事を痛感した。何故なら、こっちに向かって、高速で近づいてくる黒い物体が目に入ったからである。
黒い物体は、大きな翼を羽ばたかせながら近づいていた。最初は点にしか確認できなかったが、秒を数えるに連れ大きさが肥大していった。
「うわぁ〜。。。カッケェ〜。。。」
思ったことが口から出る。
初めて本物を見たら、男の子なら誰でも思い、口にするだろう。
読んでくださりありがとうございます。
今回は、一段と短い文になってしまいました。。。
区切りを考えるとこんな感じかなと思い会えてカットした感じです。
また来週、今度はもっと早く更新致します。
これからもどんどん更新していきますので何卒宜しくお願い致します。