表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/11

8話 『スキル』

カイト達はアリッタへの道を順調に進み、トルカから出発した後、魔物との戦いも挟みながらも無事アリッタへ辿り着いた。

道中、数回の魔物との戦闘で、カイトのレベルが1から3に上がり、魔法を幾つか覚えていた。


(魔物はもう20体くらい倒してる……

やっぱりゲームなんかよりは上がりにくいのか……?

それにスキルポイントって何だ……?

何処かに振り分けられるのか?)


アリッタに辿り着き、すぐにそれぞれ宿をとって休んでいた。

カイトは自らのレベルやスキルポイントの仕組みについて考えていた。


「ったく、大事な事くらい伝えとけよあの神……」


愚痴を言いながらも、内心ゲームの世界に入ったようで少しワクワクもしていた。

死んだら終わりというのが普通のゲームと違う所だろう。


「……考えても仕方ない。色々試してみるか」


某ラノベよろしくカイトが虚空に向かって人差し指を指してみると、そこに透明なスクリーンが現れた。思わず「うおっ!」と声が出る。


「えーと……何?

自分のステータスに……あ、スキルポイント振り分けってある。

何個かロックされてるし、まだ他にもあるっぽいな」


スクリーンには自分のステータスが表示され、その周囲に幾つかメニューがあった。

今はスキルポイント振り分けしか使えないようだが、何か条件を満たせば他にも出来ることがあるようだ。


「取り敢えずスキルポイントの振り分け……

って何だこれ!?多すぎだろ……」


スキルポイント振り分けのメニューを開くと、そこにはかなりの数のスキルの系統があった。

【鍛治】、【アイテム保管】、【魔道具作成】

といったものや、

【剣士】、【魔道士】、【武術家】

など、いわゆる職業ジョブのようなものまで、数十種類のスキルがあった。


「……見た感じ、それぞれ5ポイント振ると何か新しいスキルが手に入って次のスキルに繋がる感じか……

元々持ってたらしいポイントも合わせて60……

今は適当に振ってみるか」


カイトはまず【剣士】に5ポイント振る。


「【攻撃+10、技+10】……

単純にステータスが上がったのか。

次は……」


カイトは【剣士】に20、【魔道士】に20、【武術家】に10、【アイテム保管】に10を振り分けた。


「うわ、ステータスも結構上がったな……

あ、【アイテム】メニューが使えるようになってる。やっぱりストレージもあるのか。便利だなおい」


スキルポイントを振り分けることによって、幾つかの技やステータスの上昇、アイテムの保管が出来るようになっていた。一先ずこの世界で強くなる方法を知り、少しほっとする。


……そして、それを試してみたくなるのが人間の性である。

今はもう夜遅く、外で魔法の試し打ちなんかをしても迷惑はかからないと考え、宿の外に出る。




「えーと……魔法ってどうやって使うんだ?」


結局、街中で魔法を不用意に使うと事故が起きないとも限らないので、悩んだ末アリッタの近くの森に来て、魔法を試していた。


「取り敢えず……【ファイア】」


カイトが魔法名を呟くと、掌に炎の球が現れた。

不思議な事に全く熱さを感じず、ただ静かにそこに浮かんでいた。

森に燃え広がるといけないので、すぐに消す。


「次は……!?」


何か気配を感じ振り返ると、目線より少し上に暗闇の中に光る双眼があった。

スクリーンが現れる。



【ギガ・マンティス】 Lv30


主に森に住む巨大なカマキリの魔物。


発達した腕のカマは樹木を軽く切り裂き、飛行速度もかなり速い。


柔い皮を持つが、弱点である斬撃をカマで防ぐ。


目玉は魔道具に使われることもある。




「ギガ・マンティス……!?」


カイトが呆気に取られていると、ギガ・マンティスは容赦なく腕のカマを振り下ろす。


カイトは人生最大のピンチに陥った。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ