1章
ASSASSIN 0話
【プロローグ】
≫Chapter9.9
嵐の前の静けさ
その家はは、都会の外れにあった。
少し古めかしく、しかし威厳のある日本家屋。
中庭に紫陽花が咲いていて風でゆらゆらしている。
ひっそりと、それでいてどっしりと構えたその家の中。
縁側に面した部屋、星のよく見える部屋に敷かれた布団に1人の女性が横たわっている。
その側には絶望を目に浮かべながらも、優しい表情をした男が座っていた。
彼女は、自分の傍にいる、今にも泣きそうな彼に、ゆっくりと問いかけた。
「あなたは、これから1人で大丈夫?不器用なのに人に変に優しいところがあるからとても心配なの。」
「大丈夫さ、これから先もきっと、1人でも、幸せにやっていけるよ。」彼は涙を堪え、声を震わせながら答えた。
彼女は、安堵した表情で「それなら安心だわ。」と呟いた。
そして2人は、言葉を探すでもなく、見つめ合うわけでもなく、ただ手を握り合いながら、星を眺めていた。
『ずっとこうしていたい。』
言葉にはしなかったが2人の気持ちはきっと同じだった。
だが無常にも、時が来てしまった。
彼女はゆっくりと口を開いた。
「そろそろお願い」
彼女のその一言に彼は、今にも溢れそうな涙を堪えながら、少し無理に、微笑んだーーー
ーーこれが、彼の最後の笑顔だった。
お初にお目にかかります。
吉岡からあげです。
今回、小説を書きたいと思い、ちょこっと書かせていただきました。
これから連載という形で少しづつ書いていきたいと思います。
拙い文ではございますが、色んな人に読んで頂き、ご指導、ご教授頂ければ幸いです。
どうでもいい余談なのですが、私の名前の由来はからあげが好きだからです。
何故ひらがなか?ひらがなの方が可愛いからです!
…本当にどうでもいい余談ですね。
明日もからあげ食べたいです。
ではまた次でお会いしましょー。