意外な発見
話の展開を変えます
前まで書いてあった展開は、何か別の所で使うかもしれないですが、無しということで。すみません。
「おお!こいつはすげー!」
数時間後、ザックス達が発見した残骸の全容が明らかになった。
それは、片足がなく、胴体部も一部壊れていたが、かなり原形を留めていた人型ロボットである。大きさは5m程で、元々は白と青を基調としたボディカラーだったのだろうが、現在は塗装は所々剥がれ、錆付いていた。
「これまで発掘した中で、一番原形を留めています!これは、大発見ですよ!」
「それに、見たことのないタイプだ!新型を見つけたんだ!」
「やったぜ!何年も苦労してきたが、ようやく報われるぜ・・・!」
指揮を執るメイスンは、予想以上の発見に興奮していた。そしてそれは、周りの人間も同じである。皆、この成果を喜んでいた。
「・・・すごいな。まさか、こんな大物見つけるなんて。俺達の運も、捨てたもんじゃないな。」
「だね!本当にロボット見つけちゃうなんて!村に帰ったら、皆に自慢できるよ!」
メイスンの隣で発掘を見学しているザックスとティックも、ロボットの発見に喜んでいた。
「では、このロボットを回収しましょう。町に持ち帰って、詳しく分析しませんとね。」
「こんな大きなものを?どうやって?」
「復元した作業用ロボットを使います。今回の調査は、それの試験も兼ねていますから。」
「村で見たロボットのこと?確かにすごかったけど、こんな大きなものを持って行けるのかな?」
「動作が遅いですが、これを運ぶくらい訳ありません。・・・一号機の準備を。」
「了解。一号機を起動します。」
メイスンが指示をすると、調査員の一人が箱の様なものを手に、何かをする。すると、巨大な足音と共に、所々剥がれてはいたが、赤色のボディカラーの人型ロボットが歩いてきた。
「慎重に頼みますよ。貴重な資料ですからね。」
「任せてください。」
赤いロボットは、ゆっくりと、しかし、確実に、発掘したロボットの残骸を掴むと、そのまま静かに持ち上げていく。巨大なロボットの残骸は、砂をまき散らしながら、持ち上がっていく。
「・・・すごい・・・あんな大きなロボットの残骸を・・・!」
「順調ですね。ですが、持ち帰るまでがテストです。このまま慎重にお願いしますね。」
「了解。」
赤いロボットは、残骸を持ったまま、町の方へ向かって歩いて行く。その歩みは遅いが、力強く、しっかりとした足取りで向かって行くのだった。
「・・・すごいね、ザックス。あんな大きなロボットを見つけたのそうだけど、それを運ぶあのロボットも。」
「ああ。あんなロボットが、昔はたくさんいたんだな・・・。」
ザックスとティックは、ロボットの勇姿を見、感慨にふけっていた。
「・・・じゃあ、僕達も行こうか。」
「ああ。・・・?あれ?」
「どうしたの、ザックス?」
「・・・ロボットが埋まっていた場所・・・。」
「?」
「よく分からないけど・・・何か光ったような気がする。」
「本当?何だろう?まだ、ロボットが埋まっているのかな?」
「・・・メイスンさんに話そう。」