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忍び寄る敵3

「やぁ、ミッシェル良く来てくれたね。ケヴィン殿もわざわざありがとう。既にトウワ国との晩餐会は始まってしまっているので私達は別室で晩餐会をしよう。本来なら私も参加するべきなのだが、彼方のたってのお願いでね。トウワの姫様は兄上と二人で晩餐会をしているんだ」

それってどうなのだろうか?

仲睦まじい姿で微笑ましいが……。

アイザックにそう言って促されたのは10人程が会食出来る様な部屋だった。

既に料理は並んでおり、ジャックとケイティが座って待っている。

壁には一面の大きな絵が飾られておりとても優美な作りになっていた。

中でも一つ変わり種の絵は何故か物凄く気になる物だったが、兄のケヴィンもアイザックも特に気にした様子もないのでそのまま後に続く。

そんな私に何故かアイザックは微笑まれて腰にそっと手を添えられた。

円形のテーブルと言うのも珍しくアイザックに席へ促される。

私の左隣がケヴィンお兄様で右隣にケイティその隣がアイザックで更に隣がジャックという具合だ。


あれ?席が一つ多い。


そう思い空の席を見ていると

「折角兄弟が(そろ)うんだからと思いリアンにも声をかけたんだ」

一瞬アイザックの笑みがブラックに見えてしまった。

リアンお兄様とアイザックの間に何かあったのかしら?

どうせリアンお兄様がアイザックの気にさわる様な事でも言ったんだろう。

リアンお兄様は結構辛口だからな。

そう思い、思わずアイザックに同情してしまう。

「まぁ。リアンからは仕事で遅れる旨連絡があったから先に頂こうか」

アイザックの合図で皆グラスを持ち軽く上に上げる。

そして、一口口に含む。


うっ。

これってお酒じゃん。


そう思いケイティを見ると一人だけ飲み物の色が違う。

そんな私に気付いてか

「女性にはフルーツ水を出してもらっている。もしかして、ミッシェルにはお酒は早かったかい?」

アイザックは挑発する様にそう言う。

何かカチンと来たね。

「もう直ぐ成人なんで大丈夫ですよ」

そう言って不適に笑った。

そんな私にケヴィンが料理を勧めて来る。

「空きっ腹にアルコールは酔いやすいから早く何か食べた方が良い」


うっ。

流石お兄様。

私の事を心配してくれているんですね。

私は嬉しくって思いっきり食事を開始する。


その姿にジャックが

「そんな小さな体に良く入るな」

と感心している。

言っている事は滅茶苦茶失礼だけど、一度食事を始めたら止まらないよね。

私はそのままメインディッシュを食べるまでひたすら食べ続けた。

一人早々とデザートを頂きながら皆の会話に入って行く。


丁度その時リアンが入室して来た。

「遅れてしまい申し訳ございません」

そう言って入って来たリアンはアイザックの方を向き深々と礼をする。

「いや、仕事を切り上げさせたこちらの方が申し訳ない。既にメインディッシュに入っているが、どうぞかけてくれ」

アイザックに促されるリアンが席に着く。

すると侍従と侍女達が退出して行った。

「では、食事をしながらお話をしましょうか」

そう言いリアンはケヴィンを見た。


「では、まず私の方から」

そう言ってケヴィンが話始める。


「本日、トウワ国の親善太子達が通る予定の橋から魔弾が発見されました」


魔弾って結構強力な攻撃系魔法とかが入れられる戦争用の武器だったはず。

そう思いアイザックを見れば、この上なく不機嫌な顔をしていた。

お読み頂きありがとうございます。

また読んで頂けたら幸いです

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