締め切り(二百文字お題小説)
沢木先生のお題に基づくお話です。
律子はスチャラカなOLである。
会議資料を五十部作るため秘書課のコピー機を使っていた。
「律子さん、またですか?」
社長秘書のめぐみが声をかける。
「ごめん。ウチの課のコピー機、ボロくて」
律子は苦笑いして言った。
「庶務課に言った方がいいですよ」
めぐみは微笑んで出て行った。
「よし、完了」
律子は資料を抱えて勢いよくドアを押したが、締め切りの方だった。
「げ」
反動で律子は倒れ、当たり一面コピー用紙だらけになった。
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