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☆5.幸子の怒り

ドアを開けたら天沢さんがいた。

「天沢さん!来てくれたんですね!」

「インターホン鳴らしても出ないから留守かと思った〜」


あたしはニコッと笑い、

「どうぞ、上がって下さい」

あたしはスリッパを出した。

天沢さんはスリッパを履いた。

階段を上がり、あたしの部屋に向かう。

あたしの部屋のドアを開ける。あたしの机の上に『魔法の本』を置いた。

「じゃあ幸子?を呼び出します」

「どうやって?」

天沢さんはあたしに聞く。

「話しかければいいんですよ。おーいって?」

あたしが言うと、天沢さんはプッと笑った。


「じゃあ…呼び出します」

天沢さんはニコッと笑い、

「はい」

と言った。

「おーい、おーい」

あたしは本に呼び掛ける。

シーン…。

本(幸子)は返事をしない。

「幸子って呼んでみましょう」


「分かりました」

あたし達は二人で、

「おーい。幸子!!返事して〜」

と言った。

「な、なんで知ってんのよ!」

本から声が聞こえる。

「あ…あれ?」

本から人が出てきた。

「声、聞こえましたね!」

え…?

声だけ…?

「声が聞こえましたので、もう帰ります」

あたしには姿が見えるのに、天沢さんはなんで分からないの?

あ、もしかして…。

「あの、聞いてます?」

あ…。天沢さんの話聞いてなかった…。

「は、はいっ」

聞いてなかったのにはいって返事をしてしまった。

「では。また図書館に来て下さいね」

なんだ。帰るのね。

あたしは天沢さんの言ってた事が分かってホッとした。

「さようなら」

あたしは下まで見送った。

「さようなら〜」

あたしは手を振った。

天沢さんが見えなくなったのを確認すると、あたしは自分の部屋に急ぐ。

部屋のドアを開けると、幸子が

「ちょっと〜ほったらかし〜?」

怒ってる。

「ゴメン」

あたしはあやまる。

「違う…。それじゃない」

幸子がボソッと言った。

「は?何よ!聞こえない!」

あたしが怒鳴ると、幸子は

「ばらしたね。あの女に」

と言い、あたしを睨んだ。

「ばらしたというか…。相談したの!」

あたしが言う。

「もう怒った!」

いや…とっくに怒ってますから…。

あたしは心の中で言った。


「会ったばかりの日、魔法かけたと思う?」

「何よ、急に」


「早く答えろ!」

幸子の言葉使いが荒くなる。

「正直、嘘だと思ってた」

あたしが正直に言うと、幸子は

「もっと怒ったー。本当に魔法かけてやる!」

えー!

「ゴメン。あやまるから、恋の邪魔はやめて…」

幸子は無視する。

「恋の邪魔!それがあったかぁ。不幸にするだけじゃ詰まんないしね」

あたしはしまったと思った。

後、幸子を怒らせると大変なことになるということを知った。

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