表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

【漫才】超能力

作者: 結城トウジ
掲載日:2026/03/11

二人「はい、どうも~」


ツッコミ「映画や漫画なんかでよくあるけどさ、超能力ってあんじゃん」


ボケ「あるね」


ツッコミ「自分にもなんかそういう能力があればなって思うことない?」


ボケ「ん~、たとえば?」


ツッコミ「たとえば瞬間移動とかさ。出来たらめっちゃ便利だと思わない?」


ボケ「あ~、それはダメッ(両手でバツのジェスチャー)」


ツッコミ「なんでだよ。なにが駄目なんだよ。通勤時間もなくなるし、好きなとこ一瞬で行けるじゃん」


ボケ「通勤時間がなくなるってことは車とか自転車とか公共交通機関が必要なくなるってことじゃん。だからその関係の仕事に就いてる人が失業しちゃうでしょ」


ツッコミ「なくならないだろ。俺だけだぞ、瞬間移動できるのは」


ボケ「君だけなわけないでしょ! 君が瞬間移動できるってことはみんな瞬間移動できるってことなんだよ! 自分がされて嫌なことは他人にしちゃいけないって小学校のとき習ったでしょ!」


ツッコミ「わけわかんねぇこと言うな!」


ボケ「だから大量の失業者が出るし、みんな運動しなくなるからBMIもぐんと上がっちゃいますから」


ツッコミ「なんだBMIって。超能力の話してんのにそんな現実的な話どうでもいんだよな」


ボケ「それにトイレしてるときにほかの人が瞬間移動してくるかもしれないじゃん。もう全然心休まらないよ。いいの? そんな世の中で」


ツッコミ「だから俺だけの場合を言ってんだって。なんでみんな使える設定なんだよ。わかった、じゃあ時間を止める能力とかは?」


ボケ「あ~、それもダメッ(両手でバツのジェスチャー)」


ツッコミ「さっきからなんだよそのバツは」


ボケ「時間を止めるってことは地球を止めるってこと?」


ツッコミ「地球? なんでだよ」


ボケ「だって地球は自転してますから。一部だけ時間止めたらズレて大変なことになるでしょ」


ツッコミ「めんどくせぇな。じゃあ地球も止める能力でいいじゃん」


ボケ「一部だけズレたら世界地図とか書き直さなきゃいけなくなりますから」


ツッコミ「そんな簡単なことで済むの? 時間だけじゃなくて地球も止める能力ね」


ボケ「そんなことできるわけないでしょ! 地球を止めるってことは宇宙を止めるってことなんだよ! 地球は公転もしてるんだから! 君宇宙舐めてんの? どんどん広がってるんだよ宇宙は! 今も拡張してんの! 宇宙から見たら米粒にも満たない君なんかが止められるわけないでしょ! 何言ってんの君は!」


ツッコミ「……めっちゃ切れるじゃん。わかった、じゃああれ。サイコキネシス。念力で物体を動かす能力」


ボケ「それもダメッ(両手でバツのジェスチャー)」


ツッコミ「なんでだよ! っていうかそのバツってのやめろ! 腹立つわぁ」


ボケ「念力で物を動かすってことは、ちょっと手を伸ばしても届かない場所にある醤油とか取るわけでしょ? そうすると体を動かさなくなるわけだから、みんなのBMIがぐんと上がっちゃいますから」


ツッコミ「だからBMIとかどうでもいいっつの! そういう現実的な話したいわけじゃねんだよな。全部駄目じゃん、もう。じゃああれ、透視能力!」


ボケ「あ~、それは……」


ツッコミ「うん」


ボケ「ダメッ」


ツッコミ「やれよ! バツやれよ! なに今までアホみたいな顔してバツしてたのに急にやめてんの」


ボケ「だってバツやめろって言ったじゃん」


ツッコミ「素直かお前は。やめろって言われてやめんな!」


ボケ「なによもう、あまのじゃくなんだから。はいはい、それはダメッ(両手でバツのジェスチャー)」


ツッコミ「そう、それよ。それが欲しかったんだって」


ボケ「うん」


ツッコミ「……いやそれで終わるなって! なに駄目で終わらせようとしてんの。理由を言え! 理由を」


ボケ「うん、それは……ダメッ(両手でバツのジェスチャー)」


ツッコミ「それはもういいから理由を言えっつーの!」


ボケ「みんなのBMIがぐんと上がっちゃいますから」


ツッコミ「なんでだよ! はしょるなって! なんで透視能力でみんなのBMIが上がるんだよ、おかしいだろ。わかった、じゃあOKな能力はなんだよ。お前の欲しい能力はなんなんだよ」


ボケ「僕は目が伸びる能力ですね」


ツッコミ「目が伸びる能力!? お前数ある超能力の中でそれでいいわけ? なにが嬉しんだよ、目が伸びるだけで」


ボケ「裏道とかを車で通るとさ、角で脇道見えないことあるでしょ。そういうときにすごい便利」


ツッコミ「ゆっくり通ればいいじゃん」


ボケ「いやいや、一時停止して目を伸ばして、見て確認できますから」


ツッコミ「お前そんな能力でいいの? すっげぇささやかな能力だなそれ」


ボケ「伸ばすときは窓開けないといけませんけどね」


ツッコミ「うん、そういう細かいことはどうでもいいわ」


ボケ「雨の日とかはちょっと雨粒が目に当たって見づらいから、できればこう右手で屋根作りながら確認したいね。だから雨の日は同時に右手も伸びる能力」


ツッコミ「気持ち悪りぃな! いちいち一時停止するたんびにニュッと目と右手が伸びてくるわけ?」


ボケ「雨の日になるとね、うずくんだよ。右手が」


ツッコミ「中二病みたいなこと言うな」


ボケ「脇道を確認するときだけにしか右手は伸ばせませんけどね」


ツッコミ「なんでそんな限定的なんだよ。お前そんなささやかな能力でいいの?」


ボケ「ささやかなことないでしょ。だってライブとかコンサートでも、どんなに遠くの席買ったとしても最前列で見れますから」


ツッコミ「目伸ばして最前列で見るのか!? 気持ち悪りぃな! やめろって!」


ボケ「たとえば視力検査のときでも、一番下の文字でも余裕で見れますから」


ツッコミ「インチキすんな! そんなんで視力良いって言われて嬉しいの? お前」


ボケ「身長測るときでも目を上に伸ばせば4メートルでも5メートルでも伸ばせますから」


ツッコミ「インチキすんな! そんなんで身長伸ばして嬉しいか? っていうか伸ばしたところで身長測るやつで頭ガンッってやられて終わるだろ」


ボケ「身長は4メートルでも体重はそのままだから、ぐんと下がりますから、BMIが」


ツッコミ「だからBMIはもういいっつの! いいかげんにしろ」


二人「どうも、ありがとうございました~」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ