魔王と治癒師と姫君の三つ巴 No.2 旧新の〖神ノ使徒〗
499年前・巫の祠
(はい?私が新たな〖神ノ使徒〗?どういう事よ。剣神様)
(そういう事です。レイカ‥‥‥この大陸にかつて無い驚異が迫っております‥‥‥‥〖剣技大陸〗の〖色〗は黒です。上手く自分の力に変えて下さい。それでは‥‥‥‥)
(ちょっとっ!そんな説明じゃあ、何も分からないわよ。せっかく王都からこんな南の果ての祠まで来たのよっ!てっ!返事しなさいよーっ!剣神様!!!)
▽▽▽▽▽
とか説明を受けた後、何度かその〖神ノ使徒〗ととか言う力を使おうと頑張ってみたけど‥‥‥‥500年前の最後の闘いのアルゴン戦以外でまともに発動できた事無いのよね実際‥‥‥‥‥。
「ハハハ、流石は姫君。〖神ノ使徒〗の力を使わずともここまでの攻撃力とは‥‥‥‥流石はアルゴンを倒してから500年の間、モンスターと闘い生き残り続けだけはありますなぁ。この会場がもう持ちませんぞ」
「そういう、エドワード君は無傷じゃない。何よ、その黒い影?私の斬激の全てを吸収して消すなんてどういう魔法よ?」
「内緒です。言えば杖神様に怒られますので、〖無闇の極鑓〗」
「君って案外隠し事多いわよねっ!カンナギ剣術〖百花歐林〗」
ドドドドドドドド!!!!
「この規模の撃ち合いは最早、殺し合いではないかっ!というよりもあの二人、闘いに夢中で周りが見えておらん‥‥‥‥審判っ!私は今を持って棄権し、この会場が崩れない様に対処を始める。お主は安全な所に‥‥‥‥」
「おーっと!エドワード選手とレイカ選手の撃ち合いが激しくなってきましたっ!!!これはどちらが勝つか分かりません!!」
「‥‥‥聞いておらんだと?この大陸の奴等は皆、残念系なのか?たくっ!緑魔法・〖新緑の樹海林〗」
崩壊仕掛けていた試合会場の建物に強固な蔦が絡み付いていく。そして、崩壊寸前であった崩落を間一髪で防いだのであった。
「ふぅ、これで何とか試合終了までは持つか‥‥‥しかし、あ奴等、二人共。似た者同士の戦闘狂ではないか‥‥‥‥これが『剣技大陸・七剣神』の眷属なのか問題児か全く‥‥‥‥いや、魔法大陸の眷属達も問題児が多いな。特にあ奴等は‥‥‥」
「姫君。どうやらエスフィール嬢は棄権された様ですぞ。〖無闇の五鑓〗」
「そうなる様に誘導したんでしょう。君が‥‥‥‥こっちの大陸のいざこざに巻き込まないように‥‥‥〖百花燦爛・流麗〗」
五本の黒い影槍がカンナギ・レイカに向かって放たれる。だが、その全ての影が朱色に染まる魔力の流に押し流される。
「いやはや、バレてましたか、王都〖アルベルト〗は中央政権。他の地域を統括する九聖光が〖魔王〗であるエスフィール嬢に目を付けて、色々と暗躍されるのも面倒ですのでね‥‥‥‥それにエスフィール嬢には連れて行ってもらわなくてはならない場所もありますしね」
「連れて行ってもらう?何処によ?」
「迷宮ですよ、迷宮。第二のね‥‥‥‥‥かの魔法大陸の西側にあるとされる砂漠と平原に隠される遺跡にして、転移の迷宮〖アルケミス〗へね」




