水糸
私は『レストラン・アクア』での出来事を思い出していた。
いや、カグラにセクハラして。カグラの羞恥心の悶えた事ではなく。
魔法書に記載されていた。『剣水魔法』について考えていた。
この魔法。至ってシンプルかつ応用の幅が無限大にあるみたいで魔力を糸状にして対象物を捕らえたり。カグラの時に使用した『布切り』の様にある一定の何かを切ることも可能で。大変、ハレンチな魔法技術である事があの魔法書を読み終わって分かった。
「凄いわ!少し練習してこれだけの事が色々できるなら。今後、更に練度をあげていけば。『剣水魔法』でイタズラした対象者に気づかられる事なく。色々なイタズラできるわ。えーと!あの魔法書には他にも‥‥‥‥」
私は魔道王アルゴン戦でも使った。カンナギ王家に伝わる秘技『神気』が使える。『神気』とは使用者の身体能力、属性技、五感、果ては神話時代に居たとされる魔獣や霊獣を倒せる力の事を言うの。
その力を新しく覚えた魔力や魔法技に上手く組み込んで‥‥‥先ずは『水糸』。
この魔法は水魔法を糸状にして相手を拘束、服だけを切り裂く、結合までこなせる。万能糸技である。
次に『水の加護』これは自身の身体に水冷の鎧を纏わせて敵の攻撃を防ぐ。防御技みたい。
そんな感じで魔法書に書かれていた事を思い出しながら。私、独自のアイデアを取り入れつつ技の練習を夜、遅くまで続けた。
『翌朝』
「あっ!おはよう!カグラ!昨日は‥‥‥‥色々とごめんなさい」
シュルシュルシュルシュル!
私はリビングのソファーに座って寛いでいた。カグラに土下座して謝った。
「ちょ、ちょっと!朝から何を土下座しているんですか?レイカさん!」
「いや、そのね、昨日はカグラに本当に迷惑かけちゃったから。ちゃんと謝らないと思ってね。だから、お詫びの水冷の下着を渡そうと思って」
「水冷の‥‥‥下着?ですか?」
カグラが疑いの目で私を見る。
「うん!ちょっと待ってて。今、編んでるから」
シュルシュルシュルシュル
「編んでいる?‥‥‥な、何なんですか?そのハレンチな水色の下着は?入りませんよそんな。いやらし下着なんて!直ぐに編むの止めない!レイカさん!」
「ちょ、ちょっと!いきなり、何、押し倒して!!それにこの『水糸』は途中で止めると。ただの水に戻って‥‥‥‥」
カグラはそう言うと私に馬乗りになって、私を拘束した。
シュルシュルシュルシュル‥‥‥パシャーン
「「きゃあ!!!!」」
こんな、朝から私とカグラは身体をびしょ濡れに濡らしてしまったのだった。




