女皇『スクルア・アルティア・カンナギ』
『アルベルト城』王宮
僕の名前はエドワード・ユグドラ。元・九聖光の1人でした。今日は早朝から、元同僚である神楽さんに連れられて、王宮へと来ています。
「ほらっ!早く!急いで下さい。ユグドラ君!」
「いえ、帰らして下さい。神楽さん!僕はもう自由の鳥なんですから。だから、この腕を離してくださいな。後、貴女の胸が僕の肩に当たってるんですよ!」
現在、僕は神楽さんに腕を拘束され動けない状態で王宮の通路を移動です。
「何を馬鹿な事言ってるんですか!‥‥‥どうせ、この拘束を解いたら逃げるつもりでしょう?後、もうちょっとで王の元へ着きますので我慢してください」
「いや、だから、貴女の胸が当たって‥‥‥」
僕がそう言った瞬間。
「ふんっ!」
「アガァッ?!」
神楽さんの渾身の手刀が僕の首筋に炸裂しました。
「全く!昔から貴方は、私に対してセクハラばっかりして!何なんですか?全く!」
頬を赤らめながらプンスカと怒る神楽さん。
「いや、この拘束はセクハラでは、それに何で少し嬉しそうなんですか?不可抗力の間違いでしょう‥‥‥ガクッ!‥‥‥‥」
僕は神楽さんの手刀の一撃で暫くの間、意識を失うのでした。
『アルベルト城』玉座前
「スクルア女皇陛下、神楽・ヨル。只今、参りました」
「‥‥‥‥ぐがぁ!」ドザッ!
カンナギ王国・女皇『スクルア・アルティア・カンナギ』
「早朝から呼び出してごめんなさい。カグラ」
「いえ、このくらい対した事ではありません。陛下」
「ありがとう。カグラ。それでその隣のおバカさん。起きなさい!」パチンッ!
スクルア女皇は指を鳴らした。それが何かの魔法の合図だったのか。僕の身体に一瞬だけ、ビリッとした電流のものが流れました。
「ぬおお!痺れ‥‥‥‥お久しぶりです。スクルア陛下‥‥‥‥」
そして、起きた瞬間。目の前にはカンナギ王国で最も偉いお方スクルア女皇が目の前の玉座に座っているではありませんか。
「2日振りですね。エドワード」
‥‥‥‥陛下は冷たい視線で僕を見つめていました。
「それでは僕は学園で勉強がありますので失礼します。陛下」
僕がそう言って王宮から去ろうとした瞬間。
「そうはいきませんよ!ユグドラ君」「行かせるわけ無いよね?サーちゃん」
「おっと!これは、これは、サイレントさんにセルビア殿。何故?こんな、朝、早くから王宮に?」
『九聖光・第八席・ライトラル・サイレント』「魔法族」
「決まってます。君を逃がさない為ですよ!ユグドラ君」
『九聖光・第九席・フロレンス・セルビア』「エルフ族」
「そうそう、誰のせいでこんな朝、早くから働いてると思ってるのかな?エドワードちゃん」
「おやおや、現役の九聖光がこんな、朝から3人も揃うとはなんと豪華ですな」
「誰のせいだと思ってるんですか?」
「誰のせいだと?!」
「誰のせいだと思ってるのかな?」
神楽さん、サイレントさん、セルビアさん、三人が同じタイミングで僕に向かって叫びました。
「はぁーー!全く」
スクルア陛下はその光景を見て大きなため息を着きました。
「‥‥‥‥エドワード」
「はい。何ですかな?スクルア陛下」
「今日、貴方を呼んだのは、九聖光に戻るように説得する為ではありません」
「そうなのですか、それは安心しました」
ん?ありませんですと?では、他に何の用事が‥‥‥‥あっ!
「ですが貴方には昨日、魔剣学園で起きた決闘騒ぎについて詳しく聞きたいと思い。カグラに貴方を連れてくるように頼んだのです」
「なるほど!」
「(なるほど!じゃないですよ。全く。そのせいで外が明るくなる前にばっかりお化粧するはめになったんですから)」
神楽さんが小さい声で何やら言い始めましたがほっとくとします。
「昨日の件ですかな?別にこれと言って話す内容などありませんが?」
僕は平然とした顔で女皇にそう伝えたのでした。




