不老不死の呪い
たまに書きます。
昔、昔のある王国のお話しです。その王国はカンナギ王国と言い。大陸、一番を面積を誇り。そこで暮らす人々も皆、幸せそうに暮らしていました。
そんな平和が続いた。カンナギ王国に突如として危機が訪れました。
魔道王アルゴンと名乗る魔術師が突然、現れ。
魔族を引き連れ。平和な筈のカンナギ王国へ侵攻して来たのです。
カンナギ王国の王であるカンナギ・アルベルト王は、魔道王のいきなりの侵攻に頭を悩ませ。
王国貴族や大臣達と幾日も会議を行いましたが、その間にも魔道王アルゴンは止まりません。
人々は業火に焼かれ。田畑は、荒れ果てカンナギ王国は滅亡寸前まで追い詰められていきました。
それを見かねた。カンナギ王国の姫君。カンナギ・レイカがアルベルト王に進言しました。
「お父様、いいえ。アルベルト国王陛下へ
進言いたします。」
「どうしたのだ?レイカ姫よ?」
「わたくし………失礼しました。私は近代の勇者に選ばれております。……ですので今日を持ちましてカンナギ王国第一王女の王位権限をを大恩あるカンナギ王国へと返上したします。」
「……今なんと言った?」
「カンナギ王国第一王女の王位権限をカンナギ王国へ返上したしますと申しました。陛下。」
「ならぬ。そのようなことけっして、許さぬぞ。レイカ姫よ。いくら、お主が近代の勇者に選ばれた存在だからと言っておいそれと第一王女の王位権限を返上できるものではないのだ。それに、それにだ。レイカ姫よ。返上した後は、何をするつもりなのだ?」
「神の命に従い。魔道王アルゴン討伐へと向かいたいと思います。」
「なんだと?そのような事、このワシが許すと思っておるのか?わざわざ、大事な娘を死なせる親がどこにおる?考え直すのだ。レイカ姫よ。」
「いいえ、もう、決めた事です。アルベルト王。私は、カンナギ王国の姫ではありますが、勇者でもあります。神から授かった、この力で虐殺の限りを尽くす。憎き魔道王アルゴンに挑みたいのです。どうか、どうか、アルベルト王よ。私にアルゴン討伐の許可下さいませ。」
レイカは深々と父親ありカンナギ王国のアルベルト王へ平服した。
「…………決意は変わらぬか?」
「………、はい、お父様。」
「…………そうか、………、変わらぬか。」
「……すみません。ごめんなさい、お父様。」
アルベルト王は静かに玉座の上の天井を見上げた。
「そう……か……。」
「……はい。」
「あい、わかった。勇者レイカ殿、お主の頼み通り今日をもってカンナギ・レイカ姫の王位権限の返上を認める。そして勇者レイカよ。近代の勇者の役割を果たし、魔道王アルゴンを見事に打ち倒してくれ。」
「はっ、この命に変えてとこの使命全う致します。」
アルベルト王と勇者レイカは静かに泣いていました。王には何人もの子供がいましたが、その中でも一番可愛がっていいたのが、カンナギ王国の花とも呼ばれる、カンナギ王国元第一王女カンナギ・レイカだったのです。
「では、勇者レイカには、我が国の宝剣、カンナギの劔を与える。見事、魔道王アルゴンを打ち倒し、無事、凱旋せよ。」
「はっありがとうございます。アルベルト王。では、早速、戦場へ向かい。アルゴンへ挑みたいと存じます。」
「そうか、……もう立つか、……あい、分かった。貴殿の活躍、大いに期待しておる。」
そうして勇者レイカは魔道王アルゴンが待つ。戦場へと向かい。宝剣、カンナギの劔を駆使してアルゴンと死闘を数日にも渡り繰り広げたのでした。
そして、お互いが、疲弊しきりどちらかが片方が一撃を喰らえば絶命する寸前まで来た時でした。
「くそ、何故?これ程、強い?何故だ?」
「貴殿には分かるまいな。王族としての役目。勇者としての役割、そして死んで行った者達への思い等分かるまい。」
「ふん、そんなもの分かってたまるか。俺は世界の王になる者だぞ?そんなもの必要ないわ。」
「そうか、………ならばもういい。この一撃で仕留める。カンナギの舞。」
「ぐっぐわぁぁぁ、痛い、痛い、おのれ、おのれ、近代勇者め覚えておれ。この恨み絶対に忘れぬ。」
「戯れ言よい、早くあの世でカンナギの民に謝りに行け。アルゴンよ。さらばだ。」
そして勇者レイカは魔道王アルゴンに止めをさし。勇者としての責務を果たしたのでした。
「ふぅ、やっと終ったわ。これでカンナギも平和に………何かしら?あの黒い?煙?」
「おのれ、勇者レイカ、絶対に許さぬ、許さぬぞ!呪ってやる貴様を絶対に呪ってやる。」
オレゴンの呪いの残滓がそう言った瞬間、勇者レイカに呪いの残滓が纏わりついたのでした。
「なっ何よ。これ。」
「この呪いは幾年、幾数百年続くだろう。消して消えぬ。不老不死の呪い。消して消えぬ意識の無い世界。思い知るがいい。魔道王、最後の呪いを」
魔道王アルゴンはそう言い残すと絶命していきました。