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私だけの天使  作者: anna
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天使の出会い

 6月中旬頃、学年で文化祭の運営委員長を決めることになった。うちの学校は中高一貫であり、高3は大学受験を控えてるからと私達高2が代わりに生徒会長もイベントごとの運営委員長もやる。11月の本番まで毎日何かしら仕事があるのだから一人を除いて誰もやりたがらないだろうという予想が当たった。その一人というのが山根佳奈やまねかなである。彼女は明るい性格の絵に描いたような優等生でみんなからの人望も厚い。そのため、山根さん自体は私も好意的に思っているが自分より天使らしいと劣等感を抱くことがある。

「はい!私やりたいです!!」

相変わらずよく響く声で羨ましい。彼女がやるというのだからみんな大賛成ですぐに決定した。「じゃあ次は副委員長を決めましょう!」

司会の先生からマイクを渡された山根さんが言う

「決まらないなら私から推薦しようかな。いとさん嫌じゃなければ一緒にやって欲しいな♪」

はっとしたが恐る恐る理由を尋ねると去年実行委員会で書記をしている姿が真面目で副委員長も務まるだろうと考えたという。キラキラとした瞳に反論を封じられ、副委員長を引き受けた。これから自分はどうなるのだろうか。

 その日は仲を深めようということで一緒に帰ることにした。

「いとさんが受け入れてくれてよかった。」

「こちらこそ誘ってくれてありがとう。」

びっくりするくらいよくある会話だがやけに緊張した。こんなに純粋ないい子に自分は劣等感を感じ羨んでいたことに後ろめたさを感じたのかもしれない。

「そうだ!いとさんのこといとって読んでいいかないとさんも私のこと名前でいいから」

「寄り道になるけどまだ話したいしファミレスいかない?かなさん」断る理由も特になかったため早速名前で読んでみた。嬉しそうに頷くかなさんの綺麗に結ばれた茶髪のポニーテールに見入ってしまった。


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