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第一章 01 もうひとりの自分

「・・・うん、ありがとう。」

「いいんだよ。いつだって電話してくれれば。」

「・・・蓮は、優しいね。」

「そんなことないって。明日も早いんだし、そろそろ寝ようか。」

「そうだね、本当にありがとう。おやすみなさい。」

「おやすみ。」


・・・電話が切れる音がした。


・・・。


・・・。



だめだ。


震えが止まらない。


怒りを鎮めることができず携帯をベッドに投げつけた。

バンという音に合わせ携帯は二回ほど弾み部屋の端っこに飛んでいった。


「ちくしょう!!」

ベッドに座り込み、自然と頭を抱える。

冷静さを保とうと思っても感情をコントロールできない。


「くぅ・・・。」

歯を食いしばり呼吸が荒くなっていく。


「・・・お前は何がしたいんだよ!」

自分に言い聞かせることで精一杯だった。


部屋の外をみると澄み切った夜空がにじんでみえた。


涙が止まらない。


数匹の鈴虫がリーンリーンと静かに鳴り響いていた。



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