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【恩返し小説:その1】

【恩返し小説:その1】


 その時,小屋の戸を外から叩く音がした。


 「昼間助けていただいた鶴です…恩返しに来ました。」


 か細い女の声がそれに続く。そして----べちゃり。

 なにか粘りつく液体のしたたる音がした。

 ずるずると細長く,柔らかいものが大量に。

 小屋を囲む一面の地を這いずり回っている音もする。


 気がつくと,あたりは不思議な静寂に包まれていた。

 梟の鳴き声も,草むらの虫の声も,小鼠や野兎の息ずれも。

 自分の吐息と心臓の鼓動と,小屋の周囲にうごめく「何か」のたてる音以外の,生物の営むすべての音が小屋の周辺から消えていた。


 どん,どん。

 ずる…ずるずる…びちゃり。ずる…


 「あーけーてー」





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