表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/68

それは、言ってはいけない言葉 九

  〈(2017年10月22日、2回目)〉

 「あ、すみません豆田さん。…待ちました?」

「いえいえ、全然待ってないですよ。」

「本当ですか!?豆田さん、優しいですね!」

見覚えのあるキャメル色のコートが、僕の目の前で動きを止める。亜紀は、僕に気づいてから早歩きで僕の所まで来て、僕の所で立ち止まって、そう言った。

 「ごめんなさい、急に呼び出したりなんかして。」

「いえいえ。森川さんは映画が好きなんですか?」

答えを知っているのに、僕はそんな当たり障りのない質問をする。

「はい!それに私、この『20kHz』、どうしても見たかったんです!」

 そう言う亜紀はとっても明るくて、やはり、見ているこっちまで元気にさせられる力を持っている。

 そこで僕は、

『亜紀って、自分の彼氏以外にも、こんな愛嬌を振りまくのだろうか?

 恋愛は苦手、って言ってたけど…。』

と考えてしまい、なぜかジェラシーを感じてしまう。

 「豆田さん、どうしました?」

「…いえ、何でもないです。」

「じゃあ、行きましょっか!」

「…そうですね。」

こうして、僕たちは映画館に向かう。

  

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ