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ダブルデート 十一

 「…えっ、『いいです。』って何が…?」

「前の告白の返事です。

 私も、豆田さんとお付き合いしたいです!」

その森川さんの一言に、今までうるさくしていた僕は黙り、辺りに静けさが漂う。

 「えっ、ええええええええ!」

その静けさを破ったのは、僕のバカみたいな大声だった。

 「で、でも、何で僕なんか…?」

「一応言っておきますが、私、時川さんみたいな人、タイプじゃないんです。もちろん時川さんは悪い人じゃないと思うんですけど、私、あんな風におしゃれすぎる人と一緒にいると、気後れしちゃう感じがして…。あ、もちろんこれは豆田さんがおしゃれじゃない、って意味ではないですよ。」

森川さんは続ける。

 「それに私、今日豆田さんのいい所、発見しました!

 今日豆田さん、みんながエレベーターから降りる時に、ずっと『開く』ボタンを押して、みんなが外に出るのを待ってましたよね?

 ああいったさりげない気遣いができる人、私は好きです!

 もちろんそれだけじゃなくて、全体的に私と豆田さんは気が合う、って思ってます。

 だから、豆田さんが嫌じゃないなら…、」

「もちろん、喜んで!」

僕は、またもバカみたいに大声を出す。

「じゃあこれから、よろしくお願いします、森川さん!」

「はい、豆田さん!」

僕たちはそう言い合い、その日から両想いになった。

 「じゃあ、今日は私たちの初デートですね!」

森川さんの一言に僕は、

「じゃあ今日は、記念日ってことで!」

と、半分冗談交じりの口調で返す。

 こうして僕たちは、そのまま車を降り、「初デート」をした。

  

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