表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/61

#12 七色剣


 「できたぁ~~~~~~」



 【魔除けのお守り】を完成させてから早10日が経過した。


 そんなわたしの目の前に突き刺さるのは1本の剣。刃元から刃の先まで極彩色に淡く輝くオパール原石のような剣である。これ造るのに7日を要した。


 というのも早い話、【魔除けのお守り】を完成させたわたしは聖域から出た3日後、再び聖域へと舞い戻る羽目になったんだよね。


 だって食料確保できなかったんだもん。

 現状カロリー源になるのって魔物肉しか無かったりする。

 食べられそうな果物って案外少ないし。

 草食べてもカロリー取れないし。

 だから魔物が出てこないんじゃ普通に詰む。


 ウサギ肉の持ち運びも考えたけど結局無理だった。


 ドロップアイテムは膜から出さない限り腐らないといか変化しないのが≪AAO≫の仕様。

 だけど膜に触れた時点で不変効果は無くなってしまうから抱えて持っていくわけにも行かない。


 草でグルグル巻きにして引っ張って見たけど空間に固定されてるのかピクリともしなかったよ。風魔法も同じ感じでダメだった。


 悪足搔きにと空間魔法で転移させたら速攻でMP切れて気絶した。

 聖域じゃなかったらホントやばかったね。

 気をつけよ。

 でも少しは動かせたよ。

 全然現実的じゃないけどね。


 ともあれ空腹堪えて帰還したわたしは初めに【魔除けのお守り】の改良もとい改悪に勤しんだってわけ。


 【魔除けのお守り】の問題はズバリ効き過ぎること。

 つまり効果が強すぎて魔物一匹寄ってこないんだよね。

 なら効果を落とせばいいじゃんって話なんだけど、それはそれで強い魔物が寄ってくる。

 わたしの攻撃手段って現状で『魔法』or『簡易魔剣』だけ。


 いくら最大MPが増えたからと言っても大蜥蜴(コモドリザード)とか大型だったり頑丈な魔物相手と連戦になれば幾らあっても足りないと思うの。


 有り体に言えば魔法に頼り過ぎている節があるかな。

 接近戦もできなくはないけど魔剣が心もとない。

 強い魔物ってメタルスネーク以上に硬いのが多いからさ。

 わたしの魔剣だと残念だけど一ミリもダメージ通らないんだよね。

 そもそも筋力不足だし。

 だから軽い力でスパッと斬れるように強化し直す必要がある。


 そういった経緯の下で造ったのが今わたしの目の前で虹色に輝く刃をもつ剣だったりする。


 その名も【七色剣(セブンソード)】。

 修繕し直した魔剣と7つの属性が宿った魔晶石の粉末とを錬成した魔剣だよ?


 複属性の魔晶石は基本的に属性数が増えるほど魔力素密度が高くなるらしく、理由は謎だけど魔力素密度が高いと出力も高くなる傾向にあるみたい。


 その特性使って造った【七色剣】は僅かなMPで強力な効果が得られるスグレモノだったりする。


 元の効果は『武器の耐久性向上』に『切れ味の微強化』。


 それらに加えて、7属性の魔晶石を用いたことで、対応する属性を帯びた魔力を込めると『火』『水』『風』『土』『雷』『光』『闇』いずれかの効果を宿したオーラを纏わせられる機能が付いたよ。


 ………なったのは良いけど出力高すぎて剣がバッキバキに砕けるんだよね。

 

 砕けないようにMP調整する練習が大変だったんだよ?

 失敗する度に作り直しなんだもん。

 リミッターつけようにも素材なくてどうにもならないし。

 なかなかの苦行だったよ……。

 でもこれで魔法に頼らない攻撃手段を確立できたと言ってもいいかな。

 オーラ発動した状態で軽く振るっただけでも地面サクサク深く抉れるし。

 もう何も怖くないね!

 今度こそ出発できるよ。

 本当だよ?

 フラグじゃないからね?


お読みくださりありがとうございます!

あとブックマークも感謝です(≧∇≦)b



天の声:「魔物狩る時だけ【魔除けのお守り】置いていけばいいんじゃね?」

 作者:「なん……だと……ッ!?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ