3話
今回は説明っぽい感じになっちゃいました。ごめんなさい。
そんなこんなで、今は母親のロメリアに絵本を読んでもらっている。まぁ、世界が違うのだから文字が違うのは当たり前なのだが・・・なぜ会話が通じているのか謎だ。たぶんプルートさんがどうにかしてくれたのだろう。
「今日は冒険公のお話をしましょうか。今までに5人しかいない冒険公・・・」
まぁ、長いので要約するとこうだ。冒険公と呼ばれた今までに5人しかいない人たちはこの大陸の外側にある大陸中危険なパルメ大陸に(この世界には大陸が2つしかないようだ)いる聖獣に認められ、神の世界へ行ったすごいやつららしい。たくさんの人が冒険公に憧れたけどその5人以外誰も帰ってきていないようだ。
「アークも冒険公に憧れちゃったりするのかしら、ウフフッ」
前の世界ではそんなことできなかったからなぁ。ちょっと冒険とか楽しそうかも・・・
「なりたいっ!だってカッコいいもん!」
「お兄ちゃんがなりたいならわたしもなる!」
母親は目を見開くと
「そうねぇ。いっぱい強くなったらなれるかもね。そうだわ!私たちが魔法とか剣術とか教えてあげましょうか?」
え?魔法なんてもんがあるの?マジで!さすが異世界!
「おいおい。勝手に決めんなよぉ~」
父親のアルバが言う。
「嫌なの?私たちの子供たちの夢のためよ?」
「・・・はぁ。わかったよ。教えよう。」
「アーク、ベル、教えてほしい?」
『うんっ』
「とりあえずは小学部までに基礎をすべて叩き込みましょう。」
「そうだな。」
*******
次の日。
「よし!まずは素振りから!前に敵がいると思って上から下にその棒を10回降り下ろせ!」
(うーん。まぁ、こんな感じ?)
俺は剣道部のやつらの真似をして10回素振りをした。
「うん。初めてにしては上手じゃないか。偉いぞ。でもちょっと無駄な動きがあるな。ちょっとだけ左右に体が揺れてしまっている。まぁ、そういう剣術もあるが、基本からやっていこうな。それと、訓練のときは親父と呼んでくれ。・・・そういうのに憧れてたんだよな・・・」
最後の言葉は聞かなかったことにしよう。うん。
*******
きょうは初めてママからまほう?を習うみたい。
「魔法を教えるときの私はおかあさまとよびなさい。」
「なんで?」
「切り替えっていう意味もあるし、こういう言葉遣いも覚えてもらおうかと思ってね。」
「うんっ。わかった。」
「はい。わかりました。にしていこうね、これからは。」
にっこりと笑ったけどなんか怖い・・・
「よし、まずは魔法を実際に見てもらいましょうか。」
『▣▼▣灯火▣▼▣◆』
ともしびっていうことばしかわかんなかったけどおかあさまの手には小さな火がでていた。
「熱くないの?」
「うん。熱くないわよ~。これが分かりやすくて安全かなと思って。ちなみに頑張ると言葉を言わずに魔法が使えるようになるから頑張って。」
「うんっ」
*******
またまた次の日。
「一日ごとに交代よ~さすがに二日連続はきついでしょ~」
「うん・・・」
あのあとみっちり剣術を教え込まれた。まだまだらしいが最初よりはましになった・・・らしい。
「うん。魔法をやっていくわね~」
で、簡単な魔法を見せられた。
「まず、魔法はイメージと術式と魔力次第でなんでもできるのよぉ~。でも、さすがにできないこともいくつかあるし、やっちゃいけない魔法とかもあるのよ。で・・・」
母親が言うには魔法を発動させるには術式、というものが必要らしい。どんな魔法を使おうとしているのかイメージを明確にするものなのだそうだ。よくわからんが、それがないと魔法は発動しないらしい。
「で、まずさっきの『灯火』の術式をひもといていくと・・・」
まず、『▣』はあまり意味はないそうだ。目印、まぁ「」みたいな存在。
次に『▼』なのだが、だいたいの威力なのだそう。下から順に『▼、▲、▽、△、■、□、●、○』のようだが、だいたいなので人によって基準は違うみたい。
最後に『◆』だ。これはいわば属性を表していて『◆』が火、『◇』が水、『~』が風、『☆』が光、『★』が闇らしい。それにもやはり例外があるようで『◎』が無属性と呼ばれる先程挙げたもの以外の種類の魔法らしい。
イメージを明確にするかぁ・・・まぁ何となくわかったような、わかってないような・・・
「名前も大事よ~。それもイメージに直結するし、なんか名前がないと嫌じゃない?」
あ、うん。イメージは最重要なのね。
「でも、やろうと思った魔法を発動させるのに魔力が足りなかったりするとすっっっっごく危険だから気を付けてね。」
やっぱり魔力も大事なわけね・・・
「もっと威力が高かったり複雑な魔法だったりすると術式が長くなっちゃうから、頑張ってイメージをかためまくって言葉を言わずに発動できるようにしましょうね~」
今回は魔法についてでしたね。
「僕はもっとすごいの使えちゃうもんね~」
神様がショボかったら私が変えますよ。
「そんなぁ~。やーめーてーよー」
大丈夫です。変えませんよ。まぁ、増やすかもしれませんが。
「仲間が増えるのか~。楽しそうだな~。」
かも、ですから。決まったわけではないですからね。