目覚ましからの登校
ジリジリと目覚ましが鳴り響いている。
その、目覚ましの音で、俺は起きた。
俺は朝日野高等学校に通う二年生だ。
階段を駆け下りて、一階に向かう。
朝食は、一般の家庭と変わらぬ物だ。
「里美、あなたも歳だから彼女作りなさいよ」
と母は言う。
俺は言える立場なのか分からないが、
それは俺も難しいだろう。
案の定妹は、
「彼女なんか出来る訳ないでしょ」
と言う。
勿論さっきいた事から分かるように、
俺も彼女は作った事は無い。
そして俺が学校へ行く準備をした後、
ドアの向こうには人が居る。
そして、
「蒼樹君、一緒に学校行こうよ」
と言う。
因みにこいつは中学校から、
同じクラスの柚乃である。
まぁこの時俺は、
「誰ですか?人違いですよ」
とからかう。
「まぁ忘れちゃってても良いから...」
そう言われたが、
俺は忘れてなんかいない。
中学校の時、
唯一の女友達だった。
と言うか、
友達は男子も含めたとしても、
柚乃しか居なかった。
今は俺の友達が居ない話をしていても
駄目なのでとりあえず俺は、
柚乃と学校へ行く事にした。
さっきのからかいを続けるべく俺は、
「で?誰ですか?」
と言う。
「さっきから、思っていたけど、蒼樹君、
気付いているよね....?」
「いや まぁ気付いているよ」
と会話しながら歩いている。
そして少し経ってから、
無言が続く。
そして俺と柚乃は学校へ着いた。
でも俺と柚乃が一緒に学校に来ている事で、
俺の今の友達に、
小学生並みの語彙力で、
「わぁ.. 蒼樹と、柚乃付き合ってるんだぁ」
と。
俺は何も言えなかった。