表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/16

第4.5話 本当の友達(番外編)

番外編となります。

「今日、スマホゲームのイベント来てるんだよね!!」

斗真はスマホの画面を見ながら呟いた。


遥人に仕事を任せてから約30分。

斗真と一樹のふたりは帰路についていた。


そろそろ遥人は運び終わった頃かなー?、と言いながら足を進める。


「レアキャラの排出率が2倍でさ!」

「ほ〜、2倍!」

「ってなわけで、今から引いてみたいと思いまーす!」


斗真はガチャのところをタップする。一樹は画面を見つめた。








「あーーーーーこいつかーーー」

項垂れる斗真。

その様子から、ハズレを引いたようだ。


「ダメだったのか〜」

「うん、こいつ5枚目なんだよねぇ」


いらない奴だぁ〜、とため息をつく斗真。


すると一樹は斗真の方に手を置き、一言。


「ブーメラン」

「え」

「「…」」



冗談だよ、と微笑む一樹。

びっくりしたぁ、と斗真は笑った。


「俺がそのガチャ引いてみてもいい?」

一樹は斗真のスマホを指さしながら言った。


「いいけど…なんで?」


斗真はそう聞くと、一樹は頬をポリポリと書いた。


「俺さ、霊感あるんだよね」

「霊感…?」

「幽霊的なのが見えたりー、とか」

「いやそれは知ってるよ。でも霊感とガチャに何の関係があるんだ?」


斗真は疑問に思い首をかしげる。


一樹はドヤ顔で続けた。


「いいか?俺がその霊的なものを呼び出し、そのガチャでいいのを当ててやろうって言ってんの!」

「えー…」

「お前信じてないだろ〜」

「だってお前嘘ばっかつくじゃん」

「確かに俺は何度も嘘をつき友達を欺いてきたかもしれない…。けど!」


斗真は青空を指さし、


「これだけは本当だッ!!」











「…お前のそれ、100回は見た」


ほらよ、と呆れながらスマホを渡す斗真。


「よっしゃ!ありがとう斗真!!」


引くぞー!、と気合を入れて指先に力を込める一樹。


「ふんぬっ!!…セイッ!!」

「なんだそれ」

「いいから見てろって!」


そう言って一樹は斗真にスマホを返す。



「どうかなどうかな〜?」

一樹はニコニコしながらスマホを覗く。


「あ」

斗真の口から声が漏れる。


「お?」

「お!」

「お?」

「おおおおおお!!!!」

「「うおおおおおお!!!」」


ふたりは雄叫びを上げた。


「これ欲しかった奴!!」

「まじかー!俺すげぇ!!」

「お前持ってるよ!!持ってる男だよ!」

「俺持ってる!!持ってる男!」



やったぁ!、とふたりは声を荒らげた。















ふたりは帰路へと足を進めた。


「なー、一樹。今日暇?」


気分の良い斗真は、一樹の肩に手を乗せて聞く。


「暇ー」

一樹は力のない声でそう答えた。


「ならさ、一緒に遊ばね?」

「やだ」


「「…」」




「そっか、じゃあいいや。家でゲームを────」

「お前…」


一樹は歩みを止めた。

斗真は後ろにいる一樹に気付き、振り向く。





「ゲームしか、友達いないんだな」









「…っ!」






二人を包む数秒の沈黙。

斗真は一樹の元へ走り出し、泣き崩れた。


「一緒に遊んでくださいぃぃぃぃぃ」

顔を腫らしながら一樹は倒れ込む。

それを見た斗真は、そうだな、と微笑んで答えた。


「よもぎ公園へ行こう!」

そう言う一樹の手を握り、斗真は涙を拭って笑ってみせた。

この会話は、演劇の一樹役と斗真役が、2人で考えて実際に演技をしたセリフを元にしたものです。


『ベラベラしゃべりながら、舞台手前を歩いて下手へ向かって歩いていく(セリフはキャストに任せる)』という部分ですね…!いやぁ、テキトーな脚本で申し訳ないw

でも笑い取れてたし、私が考えるよりも面白く仕上がってくれたと思います!!ふたりともありがとう!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ