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第3話

※キャラがとても多くなるので、これから先、前書きと後書きを使ってこれまでに登場したキャラの整理をさせていただきます。


【人間】

皆川遥人

上野斗真

相田一樹


【天使】

エレベーター係(アニー(♀)、テオ(♂))

アラン(♂)

アリス(♀)


【悪魔】

レオン(♂)

ジルダ(♀)

ノエル(♀)

「「天界に到着いたしましたー!!」」


エレベーター係は元気な声で遥人の前の扉を開けた。


遥人は一歩前に出てあたりを見渡す。


暑さも風も何も感じないが、どこか心地よい空気が漂う空間に遥人は言葉を失った。


机やイスがあり、まるで会社のオフィスのような場所だった。何人かが仕事をしているように見えた。


「お?お!おぉ!」

「うわっ」


突然、セーターを着た明るい女性が遥人をのぞき込む。


「君が、アリスの言ってた面倒ごとに巻き込まれた人間かい?」

「は?」


そのセーターの女性は腕を組みながら遥人を見つめた。


「見たところ、かなり魂が弱っているようですが…。お名前を教えてはもらえませんか?」


眼鏡をかけた知的な男が問いかける。


「いきなりなんなんですか!俺をこんなところに連れてきて!」


遥人は状況を飲み込むことが出来ずに声を荒らげると、セーターの女性は腕を組みなおし、遥人を見やった。


「ボクたちは天使さ。人間の生と死を管理する存在」


アランもそれに続けて、ほら!オレの言ったとおりでしょ!、と手を上げる。


「…警察に通報しますよ!!」

訳が分からねぇ…、と遥人はスマホを取りだす。


「あれ…圏外だ…」


スマホの右上で存在感を放つバツ印に、まぁそうでしょうね、とアリスは言った。


「んーと、だから名前を教えて?」


セーターの女性は困ったような顔で問いかける。


「どうして教えなきゃならないんですか!」

「君の生死に関わるからだ」


セーターの女性は真剣そうな表情で遥人を見る。


「お願いだ。ボクを…ボクたちを信じて欲しい」






「…皆川遥人。それが俺の名前です」


セーターの女性の目つきから、嘘をついているとは思えなかった遥人は、自分の名前を言った。

名前を聞いた知的な男は、自分のデスクへと座った。


「ありがとう遥人くん。ヨハン!」

「今、検索にかけてます!」


知的な男──ヨハン──は目にも止まらぬスピードで手元の端末を操作する。


「ヒットしました!」


ヨハンはそう言うと、みなが端末のもとに集まる。


遥人は端末に書かれていることに目を丸くした。


「やはり、そこにいる遥人さんは亡くなってはいません」

ヨハンはそう言った。


ならどうして私たちのことが見えるのでしょうか…、そういうアリスに対して、今まで一言も発していなかった大人しめな女性が端末を指さす。


「あ、ここになんか書いてあります…!」


大人しめな女性が指を指すその先には、備考と書かれた枠があった。


「…悪魔に食べられかけていたことが影響して、魂の状態が不安定になっていますね。…そのおかげで、生きてもいないし死んでもいない今のような状態になってしまったのでしょう」


ヨハンは枠を見ながらそう呟く。


アランとエレベーター係のふたりは、ほかの者たちの影で画面が見えないのか身体をくねらせていた。


「これはだいぶめんどくさいことになってるなぁ…」


セーターの女性は腕を組んで唸らせる。


「ちょっと貸してください!! 」


目を丸くしたままだった遥人はいきなり端末を自分の方へと向けた。


そこには、生年月日・身長・体重はもちろんのこと、今まで身の回りに起こったことまでも事細かに書いてあった。


「なんなんだよこれ…!」


「人間の生と死を管理するという事は、その人の人生を管理しなくちゃいけない。だからだよ」


そういうセーターの女性の言葉に、遥人は呆然とした。


────もしかして本当にこの人たちは…


ようやく端末を見ることができるようになったアランは、どれどれ〜、と前に乗り出す。


「お?初恋は中学1年生か〜。隣の席のなぎさちゃんに、校舎裏で告白かぁ!」

「うわぁぁぁぁぁぁ!誰も知らないはずなのにそんなことまで載ってんのかよ!!」


ニヤニヤしているアランに慌てて遥人は我を取り戻して叫んだ。


「なぎさちゃん!かわいい名前!」

「なぎさちゃんってどんな子だったの?」

「「気になる!気になる!」」


エレベーター係のふたりは遥人に顔を近づけながら、純粋な瞳で見つめる。


「それ昔の話だからもう触れないで…」


遥人は後ずさりながらそう言うと、信じていただけましたか?、と後ろから声が聞こえた。


「え?」

遥人は振り向くと、そこには微笑むアリス。


「私たちが、天使だということです」

「それは…」


遥人は周りをもう一度見渡す。地上とは思えない不思議な雰囲気、運ばれてきた謎のエレベーター。それに…


「な・ぎ・さ・ちゃん♪」

「うわっ!」


耳元で囁くアラン。

────確かに、そうでもないとこんなことありえない。


「まぁ…、信じるしかないよね…」


遥人はそう呟くと、よかったです、と大人しめな女性が微笑んだ。

【人間】

皆川遥人

上野斗真

相田一樹


【天使】

エレベーター係(アニー(♀)、テオ(♂))

アラン(♂)

アリス(♀)

知的な男性→ヨハン(♂)

セーターの女性

大人しめな女性


【悪魔】

レオン(♂)

ジルダ(♀)

ノエル(♀)

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