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クリスマスSS  作者: ぐれ
2/2

クリスマス当日

さて、クリスマスプレゼントを買うことになったが、あいつが欲しい物がまったく検討がつかない、これは自身のセンスがかぎにぎるじゃないだろうか。残り時間は買う時間を考慮こうりょするとわずかしかない。あらかたは決めてはいるんだが。

 自分で少ない脳みそで考えた結果、なにかしらのアクセサリーを買うことに決めた。

アクセサリーか、自分で考えついた結果だが、どんな、アクセサリーがいいんだろうか。

指輪ゆびわは早すぎるし、ピアスはつけてない、ブレスレット…なんか違う気がする。

首輪くびわ…!そうだ首輪!どう思いますか皆さん!黒髪ロングの美少女が首輪をはめてたら、そそられるでしょう!!

話が脱線だっせんしてしまった。首輪は却下として、ペンダントなんかどうだろうか。よほどの悪趣味あくしゅみではなければよろこんでくれるのではないだろうか。

「よし、ペンダントを買いに行くか…!」

部屋で一人呟き家を出た。


なんという事でしょう。

人がゴミのようにいるじゃあありませんか。

口には出さないがあの大佐のようなセリフが脳裏によぎったが人をかき分けながら、街を進んでいく。

アクセサリーなんで自分で買いに行ったことなんてないし買ってあげたこともない、我ながら初めての彼女にしてあげることかもしれない。

自分のアクセサリーも買った事ないのに女の子のましてや、彼女のクリスマスプレゼントに合うようなセンスが僕にあるとは思わない、しかし、店員が勝手に選んだ物を彼女には付けて欲しくない、店員が選ぶ物ってなんかピンとくるものが少ないよね。自分の主観だけど。

 とりあえず、街を少し歩いてすぐにある、大型家電量販店おおがたかでんりょうはんてんに足を伸ばした。

 でかいだけあって、電化製品だけではなく服や小物も売ってるのを見たことあるので足を運んだが、あんまりピンとくるものはなかった。いかにも若者!ってしたものはいっぱいあったが、自分の好みではないので、スルーすることにした。別にダジャレを言ったわけではない!

 大型家電量販店を出て、少し歩き回ることにした。

 少し歩けば、立ち食い蕎麦そばや、居酒屋が並んだ通りにでてもう少し歩くと、服屋が多く並んだ通りに出る。服が並んだ通りにでた。

 ペンダントを探すのに一生懸命いっしょうけんめいで、気付かなかったが今日はクリスマスイブもあってか、人の流れが遅いことに気づく、前を覗くと、カップルが道の真ん中でイチャコラしてるのに気づいた、道の真ん中でイチャコラするなよ…

悪態あくたいを心の中で打ちながら、人ごみをうように通りを進む。

服屋が並んだ通りから一つ外れたとこに小物を取り扱ってそうな店を見つけ入った。

店の中は独特の雰囲気でシンプルなシルバーの小物を取り扱っているお店だった。

一つ一つよく見るとシンプルながらも、字が入っていたり、薄く模様もようが掘ってあったりと丁寧に作りこまれたものばかりで、店のものに目を奪われた。

特に目に止まったのは、薄くバラが掘ってあるペンダントだった。

ペンダントを探してることもあってか、目を奪われた。

「これ、ください」

レジにいた店主と思われるおじいさんに話掛け、ショーケースに入った、ペンダントを丁寧に出しレジに持っていく。

「なんで、これにしたのかな?」

とレジで財布さいふを出そうとしたら、おじいさんが聞いてきた。

「これに目を奪われたからですかね…」

いきなり話かけられ、とっさに思ったことを口にしてしまった。

「ほうほう、それはよかった。それはわしの手作りでな、買い手は多かったんじゃが、いい人がいなくての、いい買い手がくるまで残ってたんじゃ」

「そ、そんないいもの僕が買っていいのですか!?」

おじいさんは、ニコリと笑って。

「買わなくてもいいぞ。ゆずってやろう、お前さんの彼女はきっと大事にしてくれるじゃろう」

 「なんで、彼女にあげるなんてわかったんですか?」

 「そんなの、顔にまじまじと出ておるからの、彼女のために一生懸命に探してるのが、店の中を見ている時に伝わったよ」

 「そんなに真剣しんけんそうでしたか」

 自分がどれだけ必死だったか、自分でもよくわからないが、それだけ必死だったのだろう。

 「さて、時間がないんじゃないのかい?早く持って行きなさい」

 僕は腕にスマホを取り出し時間があまりないことに気づく。

 「あ、はい。ありがとうございます!お礼はいつかしますので!」

 僕は駅に向かった。

 24日も午後を迎え家に帰ると、彼女が僕の部屋で不服そうな顔で鎮座ちんざしていた。

 「な、なにをやってらっしゃいますのでしょうかお嬢様」

 「今日はクリスマスだよっ!なんで一人でどっかに行っちゃうの…」

 「そうだな、今日はクリスマスだ!だからだな…プレゼントを買いに走ってたんだ…」

 自分でもわかるくらいに顔が熱い、一ヶ月以上は一緒にいたから今更いまさら緊張きんちょうなんてする必要もないんだが…妙に緊張し、恥ずかしかった。

「そうだったの…てっきり誰かとあそんでるのかと…」

 「流石さすがに彼女をほっぽりだしてクリスマスに遊びになんて行かないよ」

 「そ、そうだよね。いやーパソコンの履歴りれき調べたら、首輪をつけたかわいい女の子の画像がいっぱい出てきてどうしようかとね…」

 おっと、ここでまさかの昨日の夜に考えてたプレゼント企画きかくが見られていいるだと…女の子首輪でなんであんなに画像出てくるのさ、僕は悪くない。

 「それは、カクカクシカジカでしてね…」

 「君はカクカクシカジカと言えば通じると思ってるのかい?」

 「だよな…これを探しに街に出てたんだ」

 さっき譲ってもらったペンダントを彼女に見せる。

 「あ、ありがとう!!」

 彼女は喜んでくれたみたいだ。心のなかでホットしながら、今までに見たことのない最高の笑顔えがおをしながら、ペンダントをいじっている。

僕はペンダントをいじっている彼女を見ながら、ニヤニヤしていた。

 「なんか、ついてるかな?」

 ニヤニヤしてることに気づかれてしまい、睨まれてしまう

 「いや、かわいい顔してたからさ、つい」

 割にもなく自分でもずかしいセリフがついでてしまった。

 「なっ、そんなににやけてたかな…」

 真っ赤になった彼女の顔を見ながら、彼女の持ってるペンダントをとりあげる。

 「つけてやるよ」

 と言ったわけじゃないがさっしてくれたのか自分から近づいてきてくれた。

 綺麗きれいな彼女の顔を正面からこんなにも長く直視ちょくしするのは初めてかもしれない。

 綺麗な肌に黒髪くろかみ、パッチリとした目、僕の彼女には勿体ない、女の子だ。

 僕はそんなかわいい子の彼女になれて幸せだと確信かくしんした。

 「まだー?」

 彼女の顔にみとれていると早くしてよーと急かされた。

 「ちょっとまってろー」

 ペンダントをつけるために自分も近づく、目と鼻の先に彼女の顔が映し出される。

 ペンダントの金具をはずし、手を彼女の後ろに回す。

 他人からみたら抱きついてるように見えるかもしれない。

 ペンダントの金具はすぐにまり、彼女のとの距離きょりが少しはなれるかと思ったら、彼女が抱きついてきた。

 突然過とつぜんすぎて、体が反応しない。

 もちろん体温が上昇して、思考しこうが回らなくなる。

 「ありがとう、大好き」

 耳元でそうささやかれた瞬間、僕と彼女のくちびるは重なっていた。

 決して長くはなかったはずだが、長く感じた。

 「僕も好きだよ…!」

 もう一度今度は、本当に長く濃厚のうこうなキスをした。

 「ありがとね」

 そう、呟いた彼女は最高に可愛く離したくない存在になっていた。 

 


お楽しみ頂けたなら幸いです。

メリークリスマス

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