第3話:【悪魔と淫魔】
「あらあら、ずいぶん驚いた顔ね。昨日の今日だから油断してたのかしら?」
彼女の名は【キュバス】。
サキュバスと呼ばれる種族の淫魔だ。
「おい、ジェダ。誰だこのステキ美少女は(°□°;)?」
真央は、間違った方向でうろたえている。
「さっき話した上級悪魔だ。しかも…上の上。」
俺も焦りを隠せない。
「確かに。ルックス、スタイル全てにおいて上の上だな(゜∀、゜)」
危機感ゼロ。そろそろどーでもよくなってきた。
「ふふふ。嬉しいわ。私もアナタみたいな人…タイプよ。」
「スットラー―イク!!」
マズイ。真央は完全にキュバスの術中にハマったようだ。
「真央っ!キュバスのペースにハマったらダメだ!それがキュバスの術だぞっ!!」
真央がハッとした顔で俺を見る。
「…キュバス(°□°;)?何て麗しき名前なんだ(゜∀゜ノ)ノ!」
…もういいか。コイツ殺されても。
「真央君。アナタもステキよ。いつもより沢山サービスしてあげる…。」
キュバスの唇が真央に近づく。…終わったorz。
―バチーン…!
部屋中に響く乾いた音と倒れ込むキュバス。
「…え(°□°;)?」
キュバスも俺も目が点だ。
「バカっ!!女の子はもっと自分を大切にしなきゃダメだっ!!」
紳士的ー――――っΣ(°□°;)!!
「チューとか、ちゃんと好きな男とじゃなきゃいけませんっ!!てか、サービスも結婚してからっ!!」
いや、見た目に反して古風過ぎるだろう。
「そんな…私の術が破られるなんて(゜□゜)」
思いもよらない反撃にキュバスは倒れ込んだまま動けない。
「…ごめん。キュバス…女の子の頬を叩くなんて、英国紳士としてあるまじき行為。」
真央は産まれも育ちも日本なはずですが。
「責任はとるよ!!君を一生守るっ!!…結婚しよう。」
Σ(」゜□゜)」何でー――――――っ!?
コイツの思考回路はどうなっているのか。
「待て待て待て待て(°□°;)いきなり何言い出してんの!?今こそ反撃のチャンスだろっ!!」
キュバスはゆっくりと立ち上がり真央を見据える。
「はい…。幸せにしてくださいね(≧∨≦)真央様。」
Σ(」゜□゜)」何でー――――――!?
「何?その展開!!またバトル無し!?」
「五月蠅いわね!私は真央様にゾッコンloveなの!フォーリンラヴなの!!結婚するの!」
えー…そんな感じで真央の部屋に居候が1人増えることになりましたとさorz
「さて…、ここまでやっちまったらもう言い訳も出来そうにないな。」
最近の俺は、溜め息と愚痴が一日の始まりの日課になっていた。
「今更ボヤいても仕方ないだろ?なるようになるって(b^ー°)」
ここまで楽観的でよく今までやってこれたものだ。
「キュバスほどの上級悪魔がやって来た以上、計画はちゃんとしておくべきだ!」
「…確かにそうだな。さすがにあまり気楽なコトばかり言ってられないか。」
真央の今までにない真剣な表情。
やっと自分達の置かれた状況を理解してくれたようだ。
「…所帯を持つからには、もっとしっかり稼がなきゃいけないし、子供は最低3人は欲しいな。」
明るい家族計画ー―っΣ(´Д`)!?
「じゃあ、私は家中をお花でいっぱいにしますねあ、キッチンはカウンターキッチンが良いです。いつでも真央様を見ていられるように(≧∨≦)」
悪魔の言う台詞じゃねぇな(-.-;)
「このバカップルが!ちょっとは危機感をもてよ(`ε´)キュバスも裏切り者として狙われる身になったんだぞ!!」
俺の言葉にキョトンとするキュバス。
「真央様が魔王になるから何一つ問題ないけど(‘o‘)?」
「てか、何があってもキュバスは俺が守るし。」
「真央様」「キュバス…。」
見つめ合う二人。もう地獄に堕ちれば良い。
「ま、本当に特に問題ないと思うわ。この状況なら集団で襲ってくる事も無いでしょうし、雑魚が来たところで私が全部返り討ちに出来るしね。」
確かにキュバスの存在はこちらにとってかなりの戦力だ。
「ああ、だからジェダは何も心配しなくて良いぞ。…今から2人でカラオケデートに行って来るから。」
Σ(」゜□゜)」何でー――――――!?
「何?その結論は何!?」
もう、こんなアホ達見たことない。
「ははは、行って来ます。」
真央とキュバスは手を繋いで部屋を出て行く。
「…マジでデートに行きやがった(T_T)」
置いてけぼりの俺。
「ふん、お前も呑気な仲間に振り回されて大変だな…。」
突然背後から低い声が聞こえた。
「っΣ(°□°;)!?アナタはっ!!」
振り返ると1人の悪魔が不敵な笑みを浮かべて佇んでいた。




