面倒くさい・・・
―さてさて、初めて読み始めた読者の皆さんに軽く今までのおさらいをしておこうか。我々は仕事の一環で秋葉原のコミケ会場へとやってきたのだが、そこにはあ〜んな娘やこ〜んな娘が―
―やかましぃ!・・・って読者って誰だ?―
―ふふふ・・・読者サービスはちゃんとしておかないと、後で怒られるぞ?同志よ?―
―だからその謎な台詞はやめぃ!文字数がもったいねぇ!・・・って俺は何を言ってるんだ?―
―ふふふ・・・お主とて所詮は・・ぁがっ!―
―いいから・・・さっさとやるぞ!?―
そうだ。俺たちは仕事の真っ最中なんだぞ。ちなみに言っておくが今は少年(たぶん15歳)Aとの戦闘中だ。
―ずいぶんと余裕だね。僕の邪魔をしようってのに?―
―じゃあさっさと終わらせてやるよ坊主―
〜自軍フェイズ1〜
ちなみに↑は俺の台詞だ。なぁ、だからなんでこんなことを言わねばならんのだ。
―さっき言っただろうが読者サービスだと―
はいはい。ついでに聞きたいんだが、毎回毎回お前の趣味に付き合わされるこっちの身にもなれ。なんで標的の電脳を疲労させるだけなのに毎回こんな格好しなきゃならんのだ?今回はまるでギルガ○ムネじゃないか。
―俗に言う同人って奴かな?―
―著作権とやらにひっかかるんじゃねえのか?サイバーパトロールに職質されるぞ?―
―大丈夫だ同志。あくまで文字の上のことだ、絵まで表示はされてないだろ。それにちゃんと伏字にしてあるから、なんて名前なのかなんて読者が勝手に考えることなのさ。著作権にかかるものか。―
そんなもんなのか。
―そんなもんさ、さっさと攻撃しかけるぞ。―
とまあチャージを始める俺たち。”シンジ”にキツク言われたから、わからない読者とやらのために簡単に説明してしんぜよう。戦闘システムはスパ○ボとF○をミックスしたようなシステムだと思ってくれ。
〜敵軍フェイズ1〜
―わけのわからないこというんじゃないよおっさん達。―
と少年Aが攻撃を仕掛けてくる。ちんまいからか行動スピードが速いようだ。攻撃にチャージの必要がないらしい。・・・というより攻撃にチャージなどいらないのだが、俺たちは仕事上一撃必殺を主とするため一度チャージしてから重厚な一撃を放つわけである。
説明してるうちに少年Aが呪文を唱え始める。呪文なんていうが、詳しく言うと、仮想空間上に武器とか防具だとかを発生させるにはそこにプログラムを書き足す必要がある。書き足す作業が、端から見れば呪文を唱えてるように見えるわけだ。えっ、俺が作った仮想空間だから<公開錠>とやらがないと少年Aも入って来れないんじゃないかって?それは・・・あれだ。対等に攻撃しあわないと、ただの虐めになるだろ。こっちが一方的に標的に攻撃を仕掛けるだけじゃ、読んでても面白くないだろうがよ。って俺はまた何をいってるんだろうね?
―・・・彼の者の理性を狂わせ、我、使命をいざ果たさん。いけ、萌え萌えビーム!―
はぁ?萌え萌えビームだ?まるっきりガキだな。威力も弱いし。時速5kmくらいでのっそりとこちらに向かって来る一筋の光。避けるのはたやすかったが、
―ぬはぁっ!俺は・・・もうダメだ”テツロー”後は頼むぞぉ・・・っ―
なんてことだね。”シンジ”があっさりと萌え死にやがった。あられもない妄想に囚われて・・・ってコラおい。そんなことすると、マジでサイバーパトロールに捕まるぞ。
〜自軍フェイズ2〜
―ふっ、このガキが。いくらバカとはいえ、俺の相棒を・・・―
こっちも攻撃準備は整った。後はプログラムに書き足すだけなのだが、こんな恥ずかしい修正をしていいものか。しなければ終わらない。しかしやっぱりいざ言うとなると恥が伴うな。
―・・・闇の淵へと誘う、邪悪な霧よ!”グラサン”―
えっと、これは罵○ゲームじゃありませんし、○ちゃんねるとやらののパクリでもないからな。一応言っておく。
すると、少年Aはあっさりと倒れた。早いな。
―・・・それは、めんどくさいからさ・・・同志―
もう復活しやがった。誰が面倒くさがるんだ?
仮想空間、収束。展開時間、3秒。俺たちは3分くらいに感じているが、現実には3秒だ。
少年Aを引き連れて、コミケ会場を後にする俺たち。
ちなみに、”シンジ”はちゃっかりと同人誌を買っていた。いつの間に・・・